AIの特性(癖)を把握するため、空々しくも、AIに、「能登半島地震で志賀原発の施設が壊れましたが、具体的に、何処が壊れたのでしょうか」と質問 建築構造物は、すべての分野において、絶対に壊れてはならないと言う考え方で設計されているわけではなく、壊れてはならない物と壊れても支障がない物を考えていますから、そのような考え方を無視した主張は、工学の世界では、噛み合いません

質問

AIの特性(癖)を把握するため、空々しくも、AIに、「能登半島地震で志賀原発の施設が壊れましたが、具体的に、何処が壊れたのでしょうか」と質問。

回答

能登半島地震により、志賀原子力発電所の一部設備に被害が発生しましたが、外部電源や冷却設備などの重要機能は維持されており、原子炉施設の安全確保には問題がありません
具体的には以下のような被害が報告されています
・使用済燃料貯蔵プール:1号機と2号機の使用済燃料貯蔵プールの水が床面に飛散しましたが、外部への放射能の影響はなく、冷却ポンプも正常に運転しています。
・タービン建屋:2号機の低圧タービンに「伸び差大」警報が発生しましたが、原子炉施設の安全確保には影響がありません。
・主変圧器:2号機の主変圧器で油漏れが発生し、予備電源変圧器に切り替えられました。漏れた絶縁油は回収され、外部への放射能の影響はありません。
・起動変圧器:1号機の起動変圧器からも油漏れがありましたが、代替の予備電源変圧器に切り替えられ、問題は解決されています。
・外感想部電源:外部電源の一部が使用できない状態ですが、非常用ディーゼル発電機や大容量電源車などのバックアップ電源が確保されています。
これらの対応により、志賀原子力発電所の安全性は維持されています

感想

能登半島地震では、志賀町の一部の地域で、震度七(振動周期0.02秒で850ガル以上)でしたが、同庁の北端の海岸沿いに設置されている志賀原発のサイトでは、震度六強ではなく、その下の震度六中で、原子炉建屋内地下二階の床面(原発の代表箇所の代表値)では、揺れが緩和され、震度五レベル(1号機で380ガル)で、同町内でも、地域ごとに、大きな差がありました。
原発の施設は、ランク分けの安全設計がなされており、Sクラス(原子炉建屋内で、壊れてはならない機器・配管、一般建築構造物の基準の3倍)、Bクラス(タービン建屋内で、壊れない方が良いのですが壊れても支障がない機器・配管、一般建築構造物の基準の1.5倍)、Cクラス(主に屋外施設で、壊れても支障がない機器・配管、一般建築構造物の基準の1倍、ただし、屋外施設でも、Aクラスの冷却系などは屋外施設でもAクラス)であり、志賀原発サイト内で発生した事象は、設計の範囲であり、主に、屋外施設の損傷でした。
建築構造物は、すべての分野において、絶対に壊れてはならないと言う考え方で設計されているわけではなく、安全性と経済性を考慮し、壊れてはならない物と壊れても支障のない物を考えていますから、そのような考え方を無視した主張は、工学の世界では、噛み合いません。
学術文献、『原子力耐震工学』、鹿島出版(2014)。


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