森重晴雄さん(元三菱重工業エンジニア、耐震設計)は、福島第一原発1号機の安全性について、webのYouTubeで(福島事故検討会や講演会や日本原子力学会研究発表など)、数十回、映像主張をくり返し、同じような問題提起であり、一年前に、著書で(B5判88ページのブックレット、少し多めの配布資料程度)、主要問題をまとめましたが、その主な論点を整理すれば、三点に、・・・
森重晴雄さん(元三菱重工業エンジニア、耐震設計)は、福島第一原発1号機の安全性について、webのYouTubeで(福島事故検討会や講演会や日本原子力学会研究発表など)、数十種類、くり返し、同じような問題提起であり、一年前に、著書で(B5判88ページのブックレット、少し多めの配布資料程度)、主要問題をまとめましたが、その主な論点を整理すれば、つぎの三点に、
・原子炉圧力容器の支持構造物のコンクリートペデスタルの震度六強地震時を含む構造安全性検討(特に、溶融物と接するコンクリートが厚さ半分まで溶け、その部分の鉄筋も損傷、さらに言えば、世の中に知られていないインナースカートの熱的構造的影響)、
・震度六強地震の際、原子炉圧力容器が、倒壊するか否か(原子炉圧力容器と原子炉格納容器のスタビライザーの機能の検討含む)、
・倒壊した場合、どの程度の放射能放出になるのか(原子炉格納容器外の使用済み燃料貯蔵プールへの影響、1号機では、まだ、燃料をそのままにしてある)、
であり、東電と森重さんの各々の評価条件によっては、東電による「安全確保済み」か森重さんによる「原子炉倒壊・致命的放射能放出」かに分かれますが、詳細な設計及び観測データを保有している東電の解析条件の方が工学的根拠があるように思え、森重さんの主張内容は、不確実性が大きく、小出裕章さん並み(博士学位なし、単独原著論文なし、ただし、企業のエンジニアは、学会論文誌原著論文数ではなく、実務実績や特許数などで評価されるため、単純に、大学や研究機関の評価基準では、計れない部分あり)の工学解釈であり、深く失望。
【2024.10.4補足】
東電(特定原子力施設監視・評価検討会 (第109回) 資料2-1)は、原子炉建屋地下二階床面で、震度七くらいを想定した解析をしており(地下二階で880ガル、四階で1200-1500ガル)、森重さんの想定よりも厳しい条件。