島崎邦彦さんによる3.11後のあと知恵による強弁 実際には、3.11以前の地震と津波の評価については、不確実性が大きく、明確なことは言えず、歴史的に例のないモーメントマグニチュード9.0を現実の問題として、誰も、本気に、描けなかったと言うのが真実なのでしょう 東京地裁東電刑事裁判(東電経営者三名が被告、被告勝訴、両者控訴、東京高裁で係争中)における「津波の予見性」の証明が最大の争点です
島崎邦彦さん(地震研究者、東大名誉教授)は、原子力規制委員会委員(副委員長)を二年間で終わりましたが、委員長の任期は五年、委員は三年のはずですが、なぜ、島崎さんは、そうなったのか、分かりません。
島崎さんは、地震研究推進本部の長期計画が、政府と電力会社の圧力で、津波の影響を小さくするように圧力が働いたと、月刊誌「科学」の記事で(2019.1-2022.6、一年半連載)、記していますが、東京地裁東電刑事裁判(東電経営者三名が被告、被告勝訴)における、津波対策の経緯の判決内容では、島崎さんの記事内容とは、異なっており、島崎さんの主張は、3.11後のあと知恵による、政治的な側面があるように感じました。
私は、同連載の第18回(雑誌『科学』:島崎邦彦「葬られた津波対策をたどって」 (iwanami.co.jp))の内容を何度も読み直しましたが、学界や研究会や研究者同士の付き合いなど、仕事と付き合いの範囲内であり、特に悪い方へ逸脱しているとは思えず、島崎さんは、3.11後、部分部分を自身に都合よく切り取り、後づけしているように感じました。
実際には、3.11以前の地震と津波の評価については、不確実性が大きく、明確なことは言えず、歴史的に例のないモーメントマグニチュード9.0を現実の問題として、誰も、描けなかったと言うのが真実なのでしょう。
「科学」の連載記事は、文量的には、一冊の啓蒙書になりますが、出版されておらず、内容的に、客観性に欠ける記載が多いため(相手からの訴訟など)、慎重を期しているものと思われます。