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家族関係の不安:アルコール依存症は必ず回復できる

みなさん こんにちは。
読んでくれてありがとうございます。
kiyopi です。

アルコール依存症になると、ほとんどの人は家族関係が崩れてしまいます。
自分でも、どうにもならない飲酒と、それに伴う様々な問題行動とその後処理に追われる家族、お互いの精神状態、子供への影響など、一般的な家庭環境ではいられなくなってしまいます。

私は、お酒で11年苦しんだアルコール依存症者です。
父親もアルコール依存症者であったアダルトチルドレンでもあります。

今回はアルコール依存症者の視点から、どのように崩れた家族関係の修復に向き合っていけばいいのか、私なりの考えをまとめてみようと思います。

★見返りや許しを求めることなく、ただ「ありがとう」を言う

私もそうでしたが、アルコール依存症者に絶対的に足りないのが、家族に対する感謝の気持ちです。

あなたがアルコール依存症になっていなかったとしたら、家族はお酒での問題を抱えずに生活できていたはずです。

・私だって自分では消化できないストレスを抱えていて苦しかった
・どんなにお酒を止めようと思っても止められず、自分だって苦しかった
・私にストレス溜めさせてお酒を手放せなくさせたのは家族だ
・好きな酒を飲んでるだけなのに、勝手に文句言ってストレス溜めさせたのは家族だ
・私の稼いだ金で酒買ってるのに、いちいち文句言ってストレス溜めさせたのは家族だ
等々。
家族に対して感謝出来ない理由として様々な意見があります。

色々と聞く中で、私には思うことがあります。
上記に挙げた理由だけでも分かる人には分かると思いますが、
まずは自分の分かってほしい・理解してほしい思いの押し付けになってしまっていて、家族の理由や思いは蚊帳の外にしてしまっている人が多いのです。
「家族には感謝してます」「家族に感謝していこうと思ってます」という人もいますが、家族のどこに、何に感謝なのか?を考えていないというか、見ていないように思うのです。

飲酒をして問題を起こしたりした時に、処理してくれたり協力してくれたのは誰でしょうか?
家族ではないでしょうか?
自分で処理してきたという人もいるでしょうが、嫌いと言ってきたり無視していたとしてもあなたを捨てずにいてくれる人は誰ですか?

あなたがストレスで苦しみ、お酒で苦しんできたように、
家族もまた、あなたのお酒での問題からくるストレス、あなたという人への不信や絶望、裏切られた喪失感といったストレスで苦しんできているのです

また、子供への影響を考えてみると、お酒を飲んで問題起こしていた時だけが子供に影響するわけではありません。
お酒を飲まなくなったとしても、夫婦仲が悪かったり、夫婦のどちらかがイライラしていたり、いつも不満ばかり言っていたり、いつも悩んでいたり、お酒を飲まなくなっただけで自分の精神性が全く変わっていなかったら、様々なことが影響してアダルトチルドレンとしての苦悩を抱えさせてしまいます。
アダルトチルドレンは自分でも気づかない程、思考の癖や傾向、感情・表現の奥深くにまで影響し、その苦しみを克服するのはアルコール依存症以上に難解で複雑で深刻で難しい問題です

だからこそ、まずは感謝を伝えましょう。
「ありがとう」と言いましょう。
一日に一回でも良いのです。
「今日も無事に一日過ごせた、ありがとう」
「今日も協力してくれて、ありがとう」

まずは、あなたから家族関係修復のための一歩を踏み出してください。

★自分の方から信用する

私は断酒会や病院での例会において
『家族こそ最高の協力者であって、家族に協力を得られることほど
心強いことはない』
と訴えています。
あなたは家族を信用出来ているでしょうか?

こんな意見を聞くことがあります。

・いつまでも悪者・邪魔者扱いされるのに信用なんて出来るわけない
・信用したくても、家族が相手にしてくれない
・家族が信用しようとしないのに、信用なんて出来ない

家族もあなたとは別の苦しみを抱えているのですから、自分から心を開いて信用しましょう。
まずは家族の不安・不満・苦しみを聞いてみましょう。
あなたが文句言われたり、言い返される事なく、ただ聞いてもらって理解されたいように、家族も同じなのです。
言い返したり、意見したりせず、家族が苦しみをどう感じ、どう思っているのか、それを知るためだけに聞くことから始めてみましょう。

人間というのは、苦しい時に、ただ聞いてくれて、苦しい思いを認めてくれると安心できて嬉しいものです。
そういう人が相手であれば、あなたも信用できるはずです。
だから先に、あなたが家族にとって、あなたの方からそういう人になっていきましょう。
やはり『家族関係修復の歩み寄りは自分から』なのです。

★「ごめん」を「ありがとう」に変える

アルコール依存症者は、現在の治療法や自助グループの影響もあり、家族に罪悪感を抱きやすく、「すまない」「申し訳ない」意識が強くなりがちです。

家族は家族で、あなたとは別の苦しみ・憎しみを抱えているのですから、どんなに謝ろうと相手が許そうと思わなければ許してはもらえません。
ですから謝るのは止めてしまいましょう。
その代わり、感謝の言葉に変えるのです。

「すまん」「ごめん」「申し訳なかった」を「ありがとう」に変えるだけです。

謝罪の言葉を言うのは、実は自分に悪影響でもあります。
思考部分に『自分の方が下』という意識を無意識的に植え付けていく事になるのです。
それに、「ありがとう」と言われて嫌な気分になる人はいませんよね。
「ありがとう」に変える、ただそれだけであるのに、自分の心にも、家族の心にも悪影響なく、良い効果をもたらすのです。

照れくさがらずに、どんどん変えていってみて下さい。

★自分を変える努力も大切

上記の事をしていく事で、断酒も心強くなり、格段に楽に、継続しやすくなっていきます。
家族は生活の土台です。
その土台を大切にしてください。

その上で、自分を変えていく努力も大事です。
自分を知る、ストレスを無くしていく、これを継続していって下さい。


上記の note において、私がしてきた自分との向き合い方を書いてます。

★最後に

今回は『家族関係の問題の修復』について私見を書いてみました。

アルコール依存症者は誰でも必ず回復します。
そのためにも、家族という生活の土台を確かなものに変えて、少しでも『気楽な断酒』に変えていって頂けることを願います。

最後まで読んで頂き有難うございました。
感謝します。 kiyopi

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