地方財政あるある#24.前半戦プレイバックPart2
馬鹿にしないでよ~!
-分かりやす過ぎます。プレイバックPart2ですもんね。
若いのに、分かるんやね~。
◆伝票と支出負担行為と支出命令と
次の話題は、行政職員の若手にぐっと身近な財務伝票についてやったね。
-そうでした。財政課合議の趣旨とかの話でしたね。
そう。究極は、変なお金の使われ方がされてないかチェックするってことやな。
-あと、財務伝票のチェックがいちいち細かくてうるさいと思ってましたけど、実は細かいチェックは起票者の身を守るという意味があるっていうのは、目からウロコでした。
せやな。財務伝票に限らず、起案も含めて、誰の目に触れるかを意識することが大事っていう話もしたやんな。
-はい。最終的には監査対象になるとか、情報公開請求で市民さんの目に触れるということを意識して、ミスのないようにという話でした。
そう。他には?
-あと、課長とか部長とか、お忙しい方にもパッと分かるように心掛けましょうという話。それ以降、意識するようにしてます。できているかどうか分かりませんが。
うん。その姿勢が大事よ。しれっと言ってるけど、ここまでの話、全部、超重要やね。
◆決算と4つの収支と
-その後、財務伝票の流れで、会計と財政の役割分担の話になって、決算の話になりましたね。
決算書の作成、法的には調製って言うけど、それは会計管理者の役割やから会計課が担当っていう話やね。
-決算書も財政課が作ってるって思ってる人、けっこう居ると思いますね。
せやねん。何でもかんでも財政課に聞いてくるの、あれ何とかしてほしいんやけど。まあ、それはいいとして、じゃあ決算の時に財政課は何をしてるかというと、国への報告対応、具体的には決算統計の作成、健全化判断比率の算出やね。
-たしか、単純集計じゃなくて、けっこう面倒という話でしたよね。
そう。①目的と性質の割り振り、②経常と臨時の切り分け、③特定財源充当の整理。これは財政課の仕事で、事業課としてはあんまり気にしなくてもええとこやけどな。
で、決算でよく出てくる「黒字」の話やね。
-はい。4つの収支の話でした。
4つ、何やったか覚えてる?
-形式収支、実質収支、単年度収支、実質単年度収支。
すばらしい!
-定義ははっきり覚えてませんが・・・。
ええよええよ。財政課以外の職員が4つの収支をスラスラ言えるだけで素晴らしい。ここでは①形式収支は絶対に黒字で、②実質収支もほぼ全ての自治体が黒字、③実質収支が赤字やったらめちゃくちゃヤバい、この3点は常識にしておくことかな。その上で、④単年度収支がずっと黒字というのは財政運営的にちょっと問題があるから、単年度収支が赤字だからと言ってスグにやばいと勘違いしないようにってところやな。
-4つ目の話は、ちょっと記憶があやしいです・・・
ほな、思い出しとこか。単年度収支の黒字が続くってことは、剰余金が貯まっていくようなイメージやから、それってええことやったっけ?
-あ。剰余金が大きくなり過ぎると、もっと行政サービスの向上にお金を使うか、住民の負担を軽減させるかすべきって言われるってことでしたよね。
そう。せやから、単年度収支は黒字にするのが基本やけど、黒字続きは不自然な話で、赤字になる年がある方がむしろ自然という側面があるってことやね。
◆いよいよ財政指標の話
で、いよいよ財政指標の話。財政が厳しいとはどういうことかということについては、ざっくり「使えるお金が少なくなっていくこと」と説明したけど、よくよく考えると、いろんな「厳しさ」があるよねっていうところからスタートしたんやんな。
-何でしたっけ?
①収支のバランスが悪い、②硬直化している、③将来的に厳しい。一言で「財政が厳しい」って言っても、どの文脈で言ってるのかはっきりさせないとワケわからんくなるでっていうのは、常日頃言ってるかな。
-そうでした。それで、そのそれぞれに財政指標があるという話でしたね。
そう。まず代表的な財政指標が経常収支比率。
-財政の硬直性を示す指標でしたね。
あと、算出と公表が義務付けられている健全化判断比率。4つあるの、覚えてる?
-①実質収支比率、②連結実質収支比率、③実質公債費比率、④将来負担比率、ですね。
完璧やね。①実質収支比率、②連結実質収支比率は、ほぼ全自治体がプラスの数値になって、あまり問題にならへん。実質収支がほとんどの団体で黒字というのと同じ理屈やね。
-はい。
ほんで、③実質公債費比率も財政の硬直化を示す指標。④将来負担比率は、文字通り、将来的な財政の厳しさを示す指標。イエローカードとかレッドカードとかの数値が定められるから、それとどこまで近いのか遠いのかを見るのが第一歩やね。
-そういえば、計算式がめちゃくちゃややこしかったですよね。
せやね。交付税バックの話とかがからんで、複雑に見えるとこやね。地方交付税の話もしたし、今振り返ったら、ちょっとは理解がしやすいんとちゃうかな。
っちゅうところで、今日はこの辺にしとこか。
-はい。
それでは、また!
(なすなかにし・・・。)
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