地方財政あるある#1.財政課、いつも忙しそうにしがち(その1)
-先輩。なんか今日も忙しそうですね。財政課って、なんであんなにいつも忙しそうにしてるんですか? そもそも、何をしているところなんですか??
そういう時は、まずは事務分掌規則を見てみることやな。
-よく分からないんですけど。。。
せやな。自分でもよう説明せんわ。切り口を変えて、ざっくり説明するとこんな感じになるかな。
家でも、ちゃんと家計を管理しようと思ったら、まず計画を立てるやろ。今月はいくら収入があって、支出はこれぐらいの予定で、、、みたいに。で、実際にお金を使っていって、月末に収支を見て、使い過ぎていないか確認する。地方財政も、根本は自治体の家計管理と思ってもらったらええんとちゃうかな。
-簡単そうじゃないですか。それで何故そんなに忙しくされてるんですか?
そりゃあ、ざっくり説明したら簡単に聞こえるがな。まず何や言うても当初予算編成がめっちゃ大変。
-当初予算編成?
そう。だいたいどの自治体も10月から1月か2月ぐらいまで、大変なことになってるはず。自治体によっては「不夜城」って言われたりしてるし。
-何がそんなに大変なんですか?
要は、各部署が市民さんのためにいろんなことをしたいと思って、必要となるお金、つまり予算を要求してくるけど、無い袖は振れへんのよ。で、財政課が何をするかと言うと、無駄がないか、費用対効果的にどうか、他にもっといい手段はないか、本当にこのタイミングでやらないといけないのか、政策的な優先順位はどうか、議会で説明がつくような内容なのか、、、とかとか、いろんなことを考えて、歳出を切り詰めて、なんとか見込める収入の枠内に収めようとすんねんな。
-歳出を切り詰める。
そう。よく「財政課が予算を切る」と言われるけど、別に好きで「切って」るわけじゃなくて、無い袖は振れない、ただそれだけのことなんやけどな。新たにお金がかかることをするんやったら、他に削るところをちゃんと考えてほしいわ、ほんま。別に財政課が商売をしてカネを稼いでくるわけでもないんやし。
-たしかに。。。
財政課も、そういうことをしっかり説明せんとあかんのやけどな。オレも財政課に異動する前に予算要求する立場も経験したけど、理由も示されず「認められません」と言われて愕然としたこともあるし。今考えても、なんで要求が通らなかったかも分からんし、誰がどう見ても必要な予算で、市民さん100人に対して100人全員に「それは必要だよね」と言ってもらえそうな内容やったんやけどな。あの時はモチベーションだだ下がりやったわ。
-そうなんですね。今、流行りの「対話」が必要っていうのは、そういうところなんですね。
そう。ここら辺までが「PLAN」の話やな。
-で、「DO」とか「SEE」のところも、けっこう大変なんですか?
まぁ、せやな。当初予算編成の比ではないけど、いろいろ面倒やな。あ、ちょっと長くなりそうやし、また日を改めてでええ?
-あ、すいませんでした。
全然ええよ。ほな。
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