野球部で感じた、息子の背中とジブンの変化
トップの画像は、13年前の日本シリーズを観戦したときのもの。4歳だった息子を連れて、家族で試合を楽しんだ思い出だ。当時の息子は野球のルールもよく分かっていなかったけれど、球場の雰囲気を楽しんでいた。あの頃の彼は本当に可愛らしくて、小さな体で一生懸命応援する姿が目に焼き付いている。
その後、私たちは埼玉に引っ越し、息子はすっかり西武ファンに。私も野球観戦が好きで、一緒に試合を見に行く機会も多かったけれど、まさか13年後に彼が自分で野球を始め、しかも野球部に入るとは想像もしなかった。
私たち親は非体育会系。だから息子が野球部を選んだときは驚きだった。しかも、選んだのは競争の激しい人気の野球部。マーケティング理論で考えれば、競争の少ないところを選ぶ方が効率的だとつい思ってしまうけれど、息子はそんな計算ではなく純粋に「やりたい」という気持ちでその道を選んだ。
7月からは筋トレも始め、4ヶ月ほどで体つきがずいぶん変わってきた。肩幅が広くなり、腕や足も引き締まり、頼もしささえ感じる。地道にコツコツと努力を積み重ねるその姿勢に、親として心から感心している。
そんな息子が2週間前、珍しく私にLINEを送ってきた。普段、部活の話を多くしない彼が「ヒットを打ったよ!」と報告してきたのだ。初めて練習試合で打席に立たせてもらい、その場でヒットを打てたという。そのとき私は名古屋で高校生にアントレプレナーシップを教えている最中だったけれど、休憩時間にそのメッセージを見て、思わずにやけてしまった。その日はどこか浮足立ちながら授業を続けていたのを覚えている。
帰宅後、息子はその出来事を誇らしそうに話してくれた。「初めての打席でヒットを打てた」と何度も繰り返しながら、本当に心底嬉しそうな表情だった。その姿を見て、心の中で「よくやった」とつぶやいた。
野球部での日々は決して楽ではない。試合に出る機会は少なく、地道な練習が続く。それでも、好きなことを続ける強さ、仲間とともに頑張る楽しさを息子は知っている。そして、それを全力で楽しむ姿が、親である私たちに大きな教えをくれる。
息子の背中には、私が忘れていた「好きだから頑張る」という純粋な気持ちが詰まっている。その背中を追うように、自分自身も新しい視点や価値観を手に入れている気がする。13年前、あの日本シリーズで夢中でボールを追っていた小さな彼が、今は自分の意志で道を切り開き、努力を積み重ねている。
そんな息子の姿に、今日もまた密かにエールを送る。「頑張れ」と言いたいのではなく、「そのまま進んでいけ」と、背中越しに伝えたいのだ。
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