水木しげる先生とオレ

僕が生まれた時、家にはなぜか水木しげる関係の書物がたくさんあった
鬼太郎塗り絵、鬼太郎コミック、妖怪辞典数種などなど
その影響をモロに受けて人生で一番最初に夢中になったものは妖怪だ
鬼太郎のフィギュアもいっぱい持ってたし、妖怪ハウス(知らない人は各自調査)、鬼太郎のオカリナ、そしてお母さんが鬼太郎のちゃんちゃんこを編んでくれてベビィ*の時、冬は毎日それを着ていた
*水木先生は幼少期の事をベビィと表現します

ちなみにこれ僕が3歳の時に描いた鬼太郎です

画像1


前置きが長くなりましたが、12日〜13日と鳥取県に旅行に行って来ました。もちろんお目当ては水木しげるロード

鳥取県に来るのははじめて
到着して空港から出て駅で電車を待ってる時の印象
いい意味で田舎だな〜
月並みな田舎の表現として「何も無い」ってのがあるけど、鳥取県*は「まったく何も無い」ってことはない
ちょっと行けば色々買い物するところもありそうだったし、出会う人たちも田舎の人だな〜って感じでもなく都会の人間と見た感じは全然変わらない
* "鳥取県は"と言いましたが今回僕が行ったのは米子鬼太郎空港から境港までの間。鳥取県に旅行に行く人はだいたいもっと東側に行くっぽい

米子鬼太郎空港から境港までの電車には鬼太郎のキャラクターデコが施されてます。僕が今回乗れたのは、猫娘電車とねずみ男電車と目玉の親父電車。他に鬼太郎電車とか子泣き爺電車もあるけど、どれに乗れるかはその時の運。そして空港〜境港までの各駅はそれぞれ駅名以外の別名を持っています。例えば弓ヶ浜駅であれば"あずき洗い駅"とか。別名が妖怪の名前なんですね。死ぬほどかっこいい
JR日本全国の駅に妖怪にちなんだ別名付けてくれ
奈良駅だったら"砂かけ婆駅"とか

ピ!(ピ!の効果効能については俺の過去ブログを各自参照)

こっからは面倒臭いから画像貼りません
このブログで言及してる旅の画像とか見たい人は俺のインスタグラムをディグってくれ。アップしてっから

水木しげるロードのある境港駅に到着
駅に出てすぐ水木先生のブロンズ像が!!(インスタ参照)
その横には竹馬に乗るカッパの三平とたぬき!ちょっと行けば悪魔くんとメフィスト2世!家獣までいる!

ハァハァ....駅からまだ20mも離れてないのにもう写真を100枚近く撮ってる
このままでは絶対もたない!水木しげるロード最奥の水木しげる記念館までとてもじゃないけどたどり着けない.....

水木しげるロード、少々雑な言い方しますがベビィの時の僕の脳の中にいるようでとんでもない感情になった。嬉しいというよりbeyond嬉しい?
大人になってからの嬉しいじゃない嬉しい
ベビィの時の"嬉しい"という感情
思わず"きゃー"と走り周りたくなるような

詳しい水木しげるロード観光日記はまた後ほど....

ピ!(ピ!については各自調査)

とんでもない海鮮丼を食べた(インスタ参照)
え!!!!!カニってこんなに美味しいの!!!
カニが美味すぎてびっくりした。僕が大阪で食ってたカニはなんだったんだろう....か、か、かまぼこ?
突如好きな食べ物ランキングTOP3に躍り出たカニ
カミさんが急遽調べてくれて次の日は無事カニ食べ放題に行った。最高だった。

詳しい境港グルメレポートはまた後ほど.....

水木しげる先生の育った町鳥取県境港
のんのんばぁとオレ
水木先生の伝記
などで毎回登場する憧れ続けた場所
電車はそんなに本数無いし、店ももちろん色々揃ってるわけじゃない
空港から離れればまぁ何もないっちゃ何もない
水木しげるロードのある境港なんかは名前の通り港町で水木しげるロード以外は、海と、山と、船。それくらいしか無い
でも水木先生がそうさせるのか妖怪の存在がそうさせるのか
何も無いけど、場所全体にオーラがある
僕は横浜に住んでいて、みなとみらいでしょっちゅう海を眺めているんだけど、不思議なもので境港で眺める海はまったく別のもののように感じた
前述の通り、"水木先生がそうさせるのか妖怪の存在がそうさせるのか"
そういうのもあるだろうけど僕が今回感じたのは、「何も無いという素晴らしさ」である
みなとみらいの海の景色は、海の向こうに観覧車があったり工場があったり、人がたくさんいたり、船がたくさんいたり....
一方で境港の海の景色は、山と船とテトラポッドと海と、そしてその先に無限に広がる地平線しかない。何も無い。すると人間は想像するんでしょうね
山に何かいそうだなぁ...とか
あの海のずっと先はどこなんだろうか...とか
みなとみらいの海のごちゃごちゃした風景もそれはそれで悪くないんですがね、視覚的に色々知覚して認識すると、その先のイマジネーションには辿りつかないと今回の旅で感じた

妖怪ってのは本当に存在すると僕は信じている
が、それはやっぱり人間の頭の中で産まれて生きているものであって、それを感じるにはイマジネーションの力というのが絶対に必要で....
境港のような風景とともに生きていた昔の日本人の身近にはやっぱり妖怪っていたんだろうな
うらやましいな
現代人、特に都会に住んでる人間の脳みそじゃ妖怪には触れられないな
そんなことを感じた旅でした

人生の一番最初に水木しげる作品を好きになって本当に良かった
なんか今回の旅は人生の節目だったような気がしてる
人生を通してず〜っと好きなもの。生きてきた時間で1秒たりとも嫌いになったり飽きたりしたことのないもの。そのことを考えただけで幸せになれるもの。僕にとってそれは"水木しげる作品"と"The X-Files"だった

The X-Filesも好きすぎてアメリカ住んでる時、LAからロズウェルまで車で1人旅を二回した。車で片道20時間。20歳の時ロズウェルにはじめて行った日には興奮でもう死んでもいいくらいにぶっ飛んだ
でも、よく考えると"水木作品"に物心つく前から囲まれて怪奇主義/超自然主義になっていなければ、The X-filesのことも9歳の時好きになってなかったと思うんだよな

時間はかかって、ロズウェルよりだいぶ後回しになったけど
水木しげるロードに来れて本当に良かった
さっきも言ったけど人生のいい節目になった
自分は本当に何が好きで、何をもってして幸せになれるか
そういうのがスッと胸に落ちてきた、そういう旅だった

僕も一応音楽をやっていて、昔はスポーツ選手でもあった
すごいミュージシャンを見ればそいつのように歌いたいと思い、すごい格闘家を見ればそいつみたいに強くなりたいと思った。なれないと嫌な気分になったりもした
でも僕は、一番すごい人物である水木先生になりたいかと言えば、なりたいとはまったくもって思わない。僕は水木先生の作品を読む立場でいたいし、ファンでいたい
なので今の自分はこのままでとても幸せなのだ


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