10月7日ハマス大虐殺が、アサド政権崩壊をもたらした経緯
中東に再び、大異変が起こっています。シリアのアサド政権が倒れました。この崩壊をもたらしたのは、シリア内戦でアサド政権を支えてきたロシアとイランが助けなかったということがあります。
トランプ次期大統領は、仏のノートルダム聖堂の再建式に招かれ、そこでマクロン大統領仲介で、宇のゼレンスキー大統領と会見した時に、以下のポストを、True Socialで行いました。
これは、トランプ次期大統領が、際限のない二つの戦争を終わらせるべく、凶悪な独裁者らに強力に迫り、仲介に乗り出している、非常に中身のあるコメントであると思います。彼は正しく、ロシアとイランがそれぞれ、ウクライナ戦争と、イスラエルへの戦争を冒険しているから、シリアのアサド崩壊につながり、自分たちを弱体化せしめていると迫っているのです。プーチン大統領だけでなく、名前こそ出していませんが、今、病弱だと言われているハメネイ最高指導者にも、次はお前だと迫っているのです。
日本では、ウクライナとロシアについて、専門家が数多く解説していますが、イスラエルについては、国際政治学者、中東専門家、ジャーナリストは、専ら、反米・反イスラエルのイデオロギー先行の解説しかしてこなかったため、トランプ次期大統領の「イスラエルがその戦いで成功している」という言葉の背後にある経緯を、まったく伝えておらず、むしろ歪めているので、一般の人々には理解が難しいでしょう。
イスラエルは、23年10月7日、ハマスによる大虐殺を受け、これまでもあったイスラエル残滅計画に対して、それはあることを知りつつも、力を抑える政策や戦略で現状維持を保っていましたが、それだけでは自分たちの存続が危ぶまれることを知り、もっと深みに、構造的な部分にメスを入れる軍事行動をついに開始させました。
軍事ではないですが、UNRWAやアルジャジーラを国内で非合法化する動きも、その一環です。
軍事面では、ハマスの軍事力の無効化を狙ったガザ侵攻、ヒズボラへの攻撃、イエメンのフーシー派の軍事拠点への攻撃は、その背後にすべてイランがいます。それぞれ深部にメスを入れています。今、アサド政権の崩壊で、イランは、シリアを介してのイスラエル攻撃がもはやできなくなってしまうことでしょう。
10月7日からアサド政権崩壊に至った、イスラエルの対イランの戦いを写真入りで、時系列で並べた秀逸な連続ポストを見つけました。
一つ一つ、ご紹介していきましょう。
23年10月7日以降、アサド政権が崩壊するに至った出来事
1.ハマスのテロリストによる、10月7日のおぞましい大虐殺
2.イスラエルのガザ侵攻
3.第一回目の、現時点で、ただ一度の(成功した)人質交渉
4.テロ要塞化したガザ回廊の破壊
5.ヒズボラによる、止まない、対イスラエル攻撃
6.イスラエルのラファ侵攻
7.イスラエルの空爆による、シリアのイラン領事館破壊
8.第一回目、イランによる、不成功に終わった対イスラエル・ミサイル攻撃
9.ハマスの軍事指導者ムハンマド・デイフの排除
10.イスラエル戦闘機が、イラン支援フーシー派の関連拠点を爆撃
11.イスマイル・ハニヤの、イランにおける"不審"死
12.レバノンの国中で、ヒズボラ要因のポケベルが爆発
13.イスラエルのレバノン侵攻
14.第二回目、イランによる、不成功に終わった対イスラエル・ミサイル攻撃
15.ヒズボラ指導者、ハッサン・ナスララの排除
16.ヒズボラの指導部全体の解体
17.ハマス指導者、10月7日大虐殺の立案者、ヤヒヤ・シンワルの排除
18.イスラエルによる、イランの地に対する初めての直接爆撃
19.ヒズボラが、数千の戦闘員と指導者を失った後、イスラエルの条件で停戦を懇願
20.アサド政権、十日間の反乱蜂起によって崩壊
そして結論を述べています。
まさに、正しい結論だと思います。私は創世記12章2節を思いました。つまり、イスラエルを呪う者は、呪われるということです。こうも書いてあります。「万軍の主がこう言われたからだ。『あなたがたに触れる者は、わたしの瞳に触れる者。見よ、わたしは彼らに手を振り上げる。』(ゼカリヤ2:8-9)」