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お父さんと私

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お父さんの病気と死とそれを乗り越える過程の記録。 大好きなお父さんに見つかった病気、逃れられない死。荒波のように揺れ動き、そして静かに穏やかになっていった私の気持ちや起きたことを…
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2022年4月の記事一覧

お父さんと私⑮ 深い悲しみの中

49日の間、私は悲しみというものがそれほどなかった。 しっかり泣いたのが良かったのかな。 そんな風に思っていたが、49日を過ぎた頃、猛烈な悲しみが押し寄せてきた。 仕事をしていても、ふと気が緩んだ瞬間、 父の苦しんでいた顔を思い出し、 ボロボロと涙がこぼれた。 父は今、どこで何をしているのかと、考える日も多かった。 周りの人に話しても、 「まだ引きずってるの?前を向かなきゃ!」 そのようなことを言われるばかりで、ずっと悲しみの中にいる自分がおかしいんだと思うようになって

お父さんと私⑯ 父への抑圧していた思い

父が亡くなった。 深い悲しみの中にいる時がある。 けれど同時に 自由への開放を感じる時がある。 そんな自分に嫌悪した。 父はよく、「自分は長くない」と子どもだった私たちに言う人だった。飛行機に乗って出張に行く前日、「飛行機が落ちて死ぬかもしれないから覚悟しとくように」と言われた。それが冗談だったのか、本気でそう思っていたのか、父の心はわからないが、素直な子どもの私は真に受けた。お父さんが死んでしまうと思うと、怖くて怖くてしかたなかった。 お父さんが無事に帰ってきますように