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解剖・運動学をから学ぶ『伸展型腰痛』のメカニズム

こんにちは!腰痛マガジンメンバーのこじろう(@reha_spine)です。

前回までは『屈曲型腰痛』について基礎から評価、治療について投稿させて頂きました。

参考程度にこれまでの記事を紹介させて頂きます😊






そして今回からは


『伸展型腰痛』


について投稿していきたいと思います!


今回の記事は次の様な方に特にオススメな内容になっています。

✅腰椎伸展時の運動学・解剖学について知りたい方
✅腰椎伸展時の疼痛メカニズムについて知りたい方
✅腰椎伸展にて疼痛が増強する患者や腰椎伸展を強要されるスポーツ患者をみる方


では早速いってみましょう!!


▶︎伸展型腰痛とは 〜伸展型腰痛を起こしやすいスポーツ〜

「伸展型腰痛」とは、その名の通りで、腰部や体幹を伸展した際の腰痛を指します。 

動作による疼痛の出現様式から主には

✅屈曲型腰痛
✅伸展型腰痛

に分類されます。

更に書籍や文献によっては、この2つが混在する混合型や回旋型腰痛、側屈型腰痛に分類されているものも見られます。


【スポーツと伸展型腰痛】
伸展型腰痛はスポーツ分野では器械体操に多いタイプとなります。

その他ではバレエ、フィギアスケートのような腰椎の過伸展や前弯の増強によって多く発生します。また、ラグビーやウェイトリフティングのように体幹に強い軸圧力が加わった際にも負荷に耐え切れずに腰椎の前弯が増強し、疼痛が発生しやすくなると言われています。


▶︎伸展型腰痛の疼痛発生メカニズム

基本的知識としてまず、腰痛の原因は

①ケミカル(化学的)ストレス
②メカニカル(機械的)ストレス

に大きく分けられます。

メカニカルストレスには

🔘圧迫
🔘牽引
🔘摩擦
🔘捻れ

などが該当します。

運動療法としてはこのようなメカニカルストレスを軽減し、疼痛軽減に繋げていくことが重要になります。

また、疼痛の発生原因となる組織としては

筋・筋膜、椎間板、関節、靭帯、関節包

などの多くの侵害受容器が分布する組織が考えられます。

どのようなメカニカルストレスがどの組織に加わり疼痛が生じているかを明確にしていくことで治療方針が見えてきます!


そして、疼痛発生メカニズムとしては以下のような状態で腰椎の伸展を行なうことで疼痛が生じやすくなります。

胸椎・胸郭の可動性低下
骨盤の後傾可動性の低下
股関節の伸展可動性低下
体幹筋機能の低下

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このような状態で伸展を行うことで下の左の図のように腰椎がヒンジ様の伸展動作となり下位腰椎、特にL4/5の分節に過剰なストレスが生じやすいと言われています。

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また、骨盤や胸郭のアライメント異常が生じることによって前・後屈運動に側屈や回旋が過度に加わり腰椎の一部に圧が集中してしまいます。

▶︎腰椎伸展時の運動学

腰椎の伸展にて以下の運動が生じます!文章の番号と下の図の番号を揃えていますので一緒に確認してみてください!

①体幹の伸展に伴い、矢状面にて上位椎体が下位椎体に対して背側へ回旋(後方回旋)します。

②後方への並進運動が生じます。この後方偏位量はL4/5が最大です(平均2.9mm)。

③椎体の左右の下関節突起面は背尾側へ滑ります。

④さらに上下方向の並進運動では伸展最終域では牽引方向へと上方へ偏移します。

⑤しかし、L4/5の椎間のみ伸展最終域でも圧縮状態が続きます。
つまりL4/5では伸展に伴い圧縮と剪断力が他の椎間より加わりやすくなります。

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腰椎以外の部位に関しては、体幹の伸展によって股関節は伸展し、骨盤は後傾、肋骨は後方回旋します。

▶︎腰椎と隣接関節の関節可動域〜胸椎・股関節との関係性〜

腰椎の椎間レベルでは最大の屈曲-伸展可動域をもつのはL4/5間で24°です。以下に各椎体レベルでの腰椎屈伸-伸展可動域を示しています。

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この表を見て分かるように、下位腰椎の方が上位腰椎より可動性が大きくなります。

【胸椎・腰椎の各伸展可動域】
胸椎・腰椎の運動に関しては以下のように言われています。

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