頚椎の運動学
こんにちは!理学療法士のこじろう(@reha_spine)です。
普段はCLINICIANS【腰痛マガジン】のメンバーとして腰痛に関する記事を投稿しております!
今回の記事は、「頸椎の運動学」についてまとめていきたいと思います!!
教科書を見れば早いのでは??と思われる方もいらっしゃると思います。
ただ自分自身、外来にて頚椎疾患の患者さんをリハビリさせて頂く機会がありますが、なかなか頭に入ってこなかったので様々な文献や著書を参考に今回まとめることにしました😅
サラッと読める記事なので頚椎の運動学について少し苦手意識がある方は読んでみて下さい!
▶︎環椎後頭関節
後頭骨後頭顆と環椎上関節窩で形成されます。
*可動域
屈曲:5°
伸展:10°
回旋:ごく小範囲
側屈:3-5°
回旋は環椎の上関節窩に後頭顆がしっかりとはまるため制限されるといわれていますが、近年では1.0-7.0°の回旋運動を有するとの報告もあります。
▶︎環軸関節複合体
【環軸関節複合体:C1-C2 joint】
正中環軸関節とその側方に位置する一対の椎間関節からなります。
*可動域
屈曲:5°
伸展:10°
回旋:40-45°
側屈:ごく小範囲
回旋可動域が非常に大きく頚椎全体の約50%を、残りの50%はその他の頚椎で平均して分担します。
純粋な回旋運動ではなく、わずかな側屈を伴います。
側屈は非常に制限されています。
回旋運動と共に、C 1-2が同側へ屈曲するカップリングモーションがあります。
▶︎C2-7椎間関節
【C2-7椎間関節】
上位椎骨の下関節面と下位椎骨の上関節面で構成される平面関節です。
関節面が45°傾斜しており、この関節面の向きにより3つの運動面で大きい運動自由度を得ることができます。
*可動域
屈曲:35°
伸展:70°
回旋:45°
側屈:8-10°
回旋:は各関節5-10°未満で回旋範囲は上位ほど大きくなります。
側屈はどの椎間でも同様で回旋運動を伴います。
上記の頸椎各関節の可動域を全体的にまとめると以下のようになります!
この全体的な表で見ますと、
回旋は環軸関節とC2-7でほぼ半分ずつの可動域を担っており、特に環軸関節の占める割合は大きいと言えます。
側屈では下位頚椎の動きが重要になっていることが分かります。
▶︎カップリングモーション
脊柱では椎間関節の構造上、側屈と回旋が連動して動きます。
中〜下位頚椎では側屈と同側の回旋を伴うとされています。
つまり、左側屈をすると左回旋するということになります。
しかし、上位頸椎では側屈時に、側屈方向と逆側の回旋運動が生じます。また回旋時には回旋側と逆側の側屈が生じるいったカップリングモーションを有しています。
以下の記事が参考になるかと思います😊
簡単ではありますが、以上が今回の内容となります。
最後までご覧頂きありがとうございました!!
▶︎参考文献
・淵岡聡:頚椎の機能解剖学的理解の要点.理学療法27巻6号.731-738
・嶋田智明:筋骨格系のキネシオロジー
・中図健:上肢運動器疾患の診かた・考え方