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真冬の ソロテントツーリングの思い出 ペンネーム 「ヒロ月島」の由来となった素敵な体験
何年も前、
125ccのスクーターで
静岡の自宅から
九州の熊本まで
テントと寝袋を持って
ソロテントツーリングを
した事があります。
最初は
500ccのバイクに
あれこれ荷物を積み
始めたのですが
どうしても、10日分の
荷物が積めず、
125ccの
積載力がある
スクーターに
急遽、変更したのです。
そんなわけで10日間、
オール野宿の予定で
テントと寝袋を持って
真冬の12月31日
早朝、自宅を出発して
今回の冒険の旅は
始まります。
1日目は360km走って
夕方4時頃、紀州の
和歌山市に到着、
スーパーで食料を
調達して、
泊まる場所を
探していると、
山の中腹に、
採石場を発見。
当然、大晦日で、誰も
いません。
綺麗に整地され
仮設トイレまであり、
無人で、完璧な野営場所。
夜になると
眼下には和歌山市の
50万ドル?の夜景が
僕一人の物。
ラジオで紅白歌合戦
を聞きながら
冷え込んできたので
携帯コンロで、
日本酒を熱燗で付けて、
一献、また一献。
ロケーション最高の
夜でした。
翌朝は、近くの
和歌山港から
フェリーで阿波の国
徳島港へ上陸。
その日の夕方、
のんびり香川県の
海岸沿いを
バイクで走っていると、
幅100mほどの
可愛い砂浜を発見。
漁師のおじいさんが
砂浜で小さな船を
手入れしています。
その日は元日でしたから
おそらく漁が休みで、
正月の飾りと、お餅が
船に括り付けられて
います。
浜に降りていって
おじいさんに話を聞くと
この浜は
プライベートビーチで
自分の浜だと答えます。
あまりに素敵な浜なので、
ダメもとで、
「今夜、ここで1晩だけ
テント伯させて
もらえないか」と
頼んでみました。
おじいさんは
驚いた顔でしたが、
こんなに寒い所で
大丈夫かと、逆に、
聞いてきます。
僕は、「慣れていますから」
と答えて、「焚火など
危ない事はしませんから」
と言うと、なんと
許可をもらえました。
早速僕は
バイクを砂浜に入れ
防波堤を背に、テントを
張りました。
ここは、瀬戸内ですから
海が綺麗で、沖には
小さい島が点在していて
景色も抜群です。
夜になって、灯をつけ
テント前で
夕食の支度をしていると、
浜の持ち主のおじいさんが
こちらに来て、
「大丈夫か」と
声をかけてくれます。
手には何か袋に入った
丸いものを持っています。
おじいさんは、
この辺の名物だと言って、
丸い、魚の練り製品を
僕に差し出して、
食べてみろと促します。
なんと、近くの自宅から、
わざわざ差し入れを
持ってきてくれたのです。
僕は、ちょうど熱燗の
準備をしていたので、
おじいさんに
アルミのカップを
差し出して、
一杯いかがですか
とお返しをします。
おじいさんは嬉しそうに、
杯を受け取り、
急遽、差しでの、
飲み会になりました。
おじいさんは、
昔のこの地域の
暮らしぶりや
奥さんとの馴れ初めなど
話してくれて、
頂いた練り製品を
コンロの火であぶって
堪能しました。
目の前には
小さく寄せる
波と、月明かりに
浮かぶ瀬戸内の
島々が、とても
幻想的でした。
次の朝は、
おじいさん夫婦に
わざわざ、お見送り頂き
思い出の浜を
後にしました。
僕は
たった一晩の
おじいさんとの
触れ合いと
その風景が、今でも、
忘れられず、
自分のペンネームを、
本名の一部と
瀬戸内の夜の風景の
感動を合わせて、
「ヒロ 月島」と
付けたのです。
以上
楽しんで頂けましたか
この冒険の続きは、
今後、
書いていく予定です。
読者の皆さんにも、
良い事が
雪崩のように
起きますように。
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