「アルヴァ・アアルト もうひとつの自然」建築とインテリアに学ぶオリジナリティとこれからの表現方法
アルヴァ・アアルト もうひとつの自然
(東京ステーションギャラリー)
<展示作品>
・ムーラメの教会
・トゥルク市700周年記念 第3回フィンランド博覧会の会場デザイン
・パイミオのサナトリウム
・ヴィーブリの図書館
・マテリアル・スタディ(レリーフ)
・フォールディングスクリーン
・チェア 23
・パイミオ・スツール
・アームチェア
・アルテックのマニフェスト
・ギャラリーアルテックの展覧会招待状
・アイノ・アアルト
・規格化住宅
・ペンダントランプ A201
・バグダッドの美術館
・アアルトの夏の家(実験住宅)
目次
・北欧のモダン建築、構成主義から独自に再構成したデザイン
・果樹の実を参考に、自然的なデザインを行う
・暮らしを豊かにするアルテック
・アート×テクノロジー「アルテック」の発展
北欧のモダン建築、構成主義から独自に再構成したデザイン
北欧の建築家であるアルヴァさんは、構成主義と所々に流線的な形(ちなみに、アアルトは波という意味)、木材を取り入れたデザインが特徴的です。
自分が魅せられた構成主義を、ただ真似するだけでなく、独自の考え方を組み合わせることによってオリジナリティを生み、それをデザインとして人に必要とされ、愛されるものにまで作り上げています。
果樹の実を参考に、自然的なデザインを行う
果樹の実が、どれも同じパーツで構成されているのに形に個性がある。という点をデザインにも取り入れるため、家具のパーツを複数用意して、組み合わせによって様々なパターンを作ることを行いました。
自然の姿を参考にデザインを行うというやり方は、この世界で大昔から一番クリエイティブ(創造的)なものは自然であることを元に、それを参考にすることで、最も自然的なデザインを行おうとしたのだと思います。
暮らしを豊かにするという理念とアルテック
全ての人の暮らしを豊かにするため、家具のデザインでは全体の平均を狙って、同じ規格で多くの人に使ってもらえるモノを目指しました。
また、アルテックという、量産型家具作りのテクノロジー(技術)の進歩に、アートという芸術性を掛け合わせることを行ったアルヴァさんは、暮らしの豊かさを物質的にも心理的にも向上させたと考えられます。
緻密に考えられた結核患者の療養施設は、落ち着いた独特の雰囲気と、機能性の両立を狙った建築とインテリアのデザインです。
アート×テクノロジー「アルテック」の発展
現代から未来においては、さらなるテクノロジーの発展によって、個々の人に合わせたデザインを行うことが可能になってきました。
全体の平均を狙うというデザインのやり方は、これからも通用するとは限りません。しかし、アルテックという考え方はさらなる発展を遂げて行くように思います。
テクノロジーの進歩に伴って、今までできなかったこともできるようになり、表現の幅が広がります。アートもこれまで以上の多様な表現が行われます。テクノロジーとアートの進歩がアルテックとして大きな形を生み出していけるのではないでしょうか?
<artek JAPAN>
https://www.artek.fi/japan/jp/