Day 107: Floor (内科病棟)
今日は久しぶりの休日です。Floorローテは週1日休みということで、この前の日曜日から昨日まで連続勤務でした。なかなか大変です。実は明日も勤務ですが、ほぼ2回目のFloorが終わったというところです。
1回目の反省を踏まえて準備して望んだローテでした。結論としては、かなり上出来だと思います。なるべく早くタスクをこなし、チームとして仕事をすることを目標としていました。具体的には、Run the llistを繰り返そう、コンサル・ノート書きをなるべく早く終えよう、と思っていました。CCUローテの後半は、次期チーフと一緒に働いたのですが、その時の彼女の姿を具体的な目標としました。
実際に、今回のローテでは、5:30に起きて家でカルテ予習をして、7時に引き継ぎ、その後に作業部屋に戻ってからシニアと最初のRunning the list。その後、自分だけでPreroundします。その後、指導医とのRoundの前にも、シニアとRun the list。Roundを終えてから、もう一度Run the list。午後にも、再度Run the listをしました。意識的に、"On the same page"であろうと工夫したということです。常に8人程度の患者がおり、チームはシニア、僕、そして学生さん2人からなっています。実際に作業を繰り返すと、問題点・すべきことをチームで確認する作業は自分の頭も整理されるので、とても大事だと思いました。チームで繰り返し行うことで、一回あたりの作業にはさほど時間がかかりませんし、役割分担をしっかりできるので、ミスが減ると思います。この作業をした後には、自分のすべきこともはっきりとするので、"今自分がしていることは正しいのか、不要なことなのか"という無駄な不安がなくなります。コンサルをサクッと終えて、カルテ書きも11時までに終わることを目標にして、実際に11時台には終えていました。
もう一つ、その次期チーフから教えてもらったのは、何かあった時には、すぐにノートを書くのは大事だよ、ということです。Event noteといって、患者家族に説明した時、患者が胸痛を訴えて診察をしに行った時など、その都度に小さなカルテを書くということです。初めは抵抗がありましたが、ある程度は書き方が決まっており、数をこなしたことでノート書きにも慣れました。
Run the listとEvent note。この2つのことをしっかりと実践できたことは良かったです。CCUで次期チーフと一緒に働けたことで、具体的なイメージを持って望めたのだと思います。ありがたい限りです。
今週の指導医は、回診前に論文を配ってミニレクチャーをしてくれました。興味深いと思ったのは、カルテ中の単語の使い方についてのレクチャーでした。論文はこちらです。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29374357/
アメリカでは、検査結果やカルテ内容が患者にオープンです。もちろん、neutralな記述を心がけるべきでして、"refused"ではなく、"declined"とすべきでしょう。一方で、難しいと思うのは、患者の話をよく聞いて、現病歴を詳しく書けば書くほど、バイアスがかかる傾向にある気もします。同期インターンは"non-adherence"ではなくて、"non-compliant"と常に書いているといっていました。ここら辺の違いは第二言語の僕には正直よく分かりません。Compliantの方が価値中立的なのは間違いなさそうですが、下のような議論もあり、患者の話をよくよく聞けば怠薬にも患者なりの理由があるということでnon-adherentが妥当なのではないかという議論もあるようです。しかし、こう書けば、このカルテを読む他の医師はバイアスされる傾向にあるのでしょうか。。。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37424969/
もはや言葉遊びというか、正直、翻訳機を使ってもこの議論は分かったようなわからないような感じです。僕にできることは、簡潔になるべくnerutralな記述を心がけるということでしょう。
明日も引き続き病棟です。これから本屋さんに行こうと思います。
今回は少し長くなってしまいました。それでは。