珈琲とわたし
ほとんど毎日欠かすことなく飲んでいる珈琲。
今では、毎日のように飲んでいる珈琲だが、もともとは苦手だった。
苦いものが苦手だったので、珈琲を飲むことができなかった。
私は、就職がきっかけで珈琲を飲めるようになった。
私の職場では、飲み物といえば必ずブラックコーヒーが出てきた。
なぜか職場にあるコーヒーには、砂糖やミルクが付いていなかったので、出されてしまうとブラックのまま飲むしかなかった。
初めの内は『いきなり苦い。みんなこんな苦い飲み物をよく好んで飲むなぁ』と、心の中で毒づいていた私だったが、飲む回数を重ねる内に苦味にも慣れ、飲めるようにはなった。
また、コーヒーを飲むと目が冴えるので、仕事中に飲むことが増えていった。
ただ、美味しいと思って飲んでいたというより、眠気覚ましのために飲んでいたという感じだ。
そんな私が珈琲を好んで飲むようになり、さらには自分で珈琲を淹れるようになったのは、就職して3~4年が経ったころだ。
当時の私は、職場の人間関係等に嫌気が差しており、休日に気分転換できないかと考えた。
さしたる趣味もなく、とりあえず甘いものが好きだから甘いものでも食べに行こうと思い、初めて喫茶店に足を運んだ。
私は、喫茶店で珈琲を注文し、その珈琲を飲んだ時、喫茶店で出てくる珈琲はこんなに美味しいのかと驚いた。
今まで自分が、眠気覚ましのために飲んでいたコーヒーとは、全く別物に感じた。
そして、珈琲の美味しさに心が落ち着き、仕事への嫌気もすっと消えていくのを感じた。
それから私は、色々なお店に行ってみたいと思い、喫茶店を巡って休日を過ごすようになった。
【私の大好きなお店のくさかんむりcafeさん】
【くさかんむりcafeさんのキャロットケーキと珈琲】
私は、喫茶店を巡るようになってから、珈琲にも種類があるということを知った。
さらには、味も違うということも知り、そこから珈琲にも興味を持つようになった。
また、家でもお店で出てくるのと同じ味、とまではいかなくとも、自分なりに美味しい珈琲を淹れれるようになりたいと思い、珈琲用具を一式購入し、自分で珈琲を淹れるようになった。
【喫茶店にて】
《愛用のドリッパーとドリップポット》
自分で淹れる珈琲は、初めはあまり美味しく感じなかったが、回数を重ねる内に自分なりに美味しく淹れることができるようになってきたと思う。
何よりも無心で珈琲を淹れている時間が心を落ち着かせてくれる。
先日、ずっと行ってみたいと思っていたお店に行くことができた。
お店の名は「蕪木」
《蕪木》
店内は、ゆっくり自分の時間を噛み締めながら珈琲を味わうことができる空間だった。
あんなに、珈琲を頂くことに集中することができるお店は初めてで、行くことができて本当に良かった。
店主の蕪木祐介さんは「珈琲の表現」という著書も出しており、私自身愛読している。
《珈琲の表現》
私は、著書を読んでからずっとネルドリップに興味を持っていた。
今回、蕪木さんに伺ったのを機に、蕪木さんで販売しているネルドリップの道具を購入した。
【ネルドリップ中】
私にとって、珈琲は生活になくてはならないものだ。
これからも自分なりの珈琲を淹れて味わいながら、過ごしていきたい。