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フリー台本「王子様系の百合ヒロイン」

ある人とやり取りしてたらひょんなことから「やっだイケメン…!!!」となって、気付いたら書いてたフリー台本です♪
だいたい1300字とかそのくらいになります。
アドリブ・改変など含めて、よろしければご自由にお使いください。


■王子様系の百合ヒロイン
 
◆図書室にリスナーが来る。
おや?
ふふ、誰かと思えば後輩ちゃんか。
どうしたの?
何か読みたい本でもあった?
ふふ、どんな本を探してるのかなぁ。
それとも…どんな人を探してるのかな?
僕に会いに来てくれた、とか…そんなことを期待しちゃ、ダメかな?
…ふふ、そんな否定しなくてもいいのに。
からかってるわけじゃ、ないのにね。
 
◆壁際に追い詰めて耳元にささやくイメージ。
…ちょうど思ってたんだ?
この図書室、滅多に人が来ないでしょう?
いるのはいつも、僕ひとり…。
それが気に入ってるところでも、あるんだけどね。
人が多すぎると、息が詰まっちゃうから。
だけど、僕はワガママだからさ。
…たまに思っちゃうんだ。
人肌、恋しいなぁ…誰か来てくれたら、独り占めだなぁ…。
可愛い子、来てくれないかなぁ…。
可愛い後輩ちゃんに、会いたいなぁ…。
…僕が本気でそんなこと考えてたら、キミが来てくれた。
そう言ったら、キミは受け入れてくれる?
 
◆普通の声に戻る。
ふふっ、心外だなぁ。
からかってないよ、そう言ったでしょ?
僕は本気で、キミのことを考えてたんだけどな…。
…女の子同士でこういうのは、やっぱりおかしいって思う?
でもさぁ…。
 
◆もう一度壁ドンささやき。
…僕は可愛い男の子も好きだけど、可愛い女の子も大好きなんだよね。
中でも最近のお気に入りはね?
真面目で、迫られるのに慣れてなくて…。
僕のことを、いろんな子を連れ込む悪い先輩だなんて思ってるのに…。
僕が寂しい時に、会いに来てくれる…そばにいてくれる、そんな子。
可愛いんだよ、その子。
こうして僕が近づくと、顔を真っ赤にして固まっちゃう。
ふぅー…首筋に僕の吐息がかかる度、体がびくつく…。
じーっと顔を見つめてるだけで、だんだんトロけた表情に変わる…。
ふふ、風邪でもひいたのかな?
熱っぽくなってうるんだ瞳で…言われるがまま、成すがまま…。
なにも出来なくなるんだよね。
あーあ、心配だなぁ…本当に風邪ひいてたら、どうしよう。
先輩としては、看病しなくちゃだよね。
…ねえ、どう思う?
か・ん・びょ・う…。
2人だけの図書室で、脱がせて、拭いて、着替えを手伝って…。
ふふ、ただの看病だよ?
普通の、医療行為…。
面倒見のいい先輩が、お気に入りの後輩を心配してるだけ。
 
◆少し寂しそうな口調。
…たまには言うこと聞いてほしいな。
ホントの僕は自分で言うほど一人好きじゃないし、周りが言うほど遊び好きでもないよ。
好きな人を独占したいだけの、ただの女の子なんだから。
 
◆普通の声に戻る。やや吹っ切れたイメージ。
…なんてね。
こんなことで流される子じゃないか。
だから気になっちゃうんだ。
なびいてくれないキミを、いつか振り向かせたい…ってね。
そういうわけだから…。
 
◆もう一度囁くイメージ。
…あんまり隙見せない方がいいよ?
いくら僕に踏み切れないって言われても、ね?
今言ったことは本心だし、中途半端に思ってるわけでもないんだから。
こんな風にすぐ距離詰められて、そんな風に可愛い反応されたら…さ。
そのうち、間違いが起きちゃっても知らないよ?
 
◆普通の声に戻る。
ふふ…先輩から後輩への助言はここまで。
要するに、キミはもう少し自分の魅力を理解した方がいいかな。
自分で思ってるより、ずっと魅力的なんだってことをね。
理解しすぎて僕以外の人に落ちるのはイヤだけど。
…それはそれで奪い甲斐あるかな。
 

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