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ペルセウス座LBN749周辺

ペルセウス座LBN749周辺

FSQ106ED + QE0.73X + ZWO ASI 6200MM Pro(-5C Gain100)
L filter : 3min x 72frames (216min)
on SkyWatcher AZ-EQ6GT

RedCat51 III + ASI2600MC Duo(-10C Gain100)
RGB image : 5min x 155frames (775min)
on ZWO AM3 mount

Pixinsight, Photoshop21

Locations: Kibichuocho, Okayama, Japan

https://www.flickr.com/photos/kiyoshi_imai/54039422841/


今回の新月期に撮ったのはペルセウス座とおうし座とおひつじ座の境界あたりのもやもやしたところ。

右の方には「おうし座分子雲」とNGC1333、左の方のペルセウス座エリアにはIC348があります。

さて、タイトルを何にしようかと考えて、他の方がこのエリアを捉えた画像のタイトルをざっと探してみると、
・おうし座分子雲
・Widefield in Perseus: From IC 348 to NGC 1333
・IC348, NGC1333, VdB12, VdB13, Barnard 1, 2, 3, 4, 5
などのタイトルがありましたが、IC348やNGC1333や、その南側にあるおうし座分子雲が主題でもないし、写野に写っているいろんなカタログナンバーを並べてみるのもなんとなく私のイメージしたタイトルと違う気がします。

今回は赤と青の混ざり合うところ周辺を撮りたいと思って撮影開始したので、このあたりが今回の作品の主役なのでそのあたりの星雲の番号のようであるLBN749という番号をタイトルに入れてみましたがイマイチしっくりきませんね。

いろいろ考えても良いタイトルが思いつかないので、とりあえずペルセウス座LBN749周辺ってことで。

ちなみに導入に使用した写野の中央の星はペルセウス座の変光二重星 ( IX Persei) で、写野の7割くらいはペルセウス座の領域です。


撮影

まず金曜日、9/27の夜にRedCad+2600MC+AM3のお手軽撮影セットで撮り始めたのですが、9/27の夜に撮れたのは雲の通過で使えないフレームを除くと5分x22枚、さらにガイドエラーを除くと良さそうなのは14枚だけでした。
カウンターウェイト無しでAM3に乗せてたのですが、ちょっとガイドの成功率が悪いですね。

望外に9/30の夜も晴れたので平日だけど撮影に行って79枚を追加。(こちらもガイドエラー多く、ガイドエラーを除くと24枚)
ここまでの2夜で5分x38枚 (190分) のデータが撮れたので、少し処理してみましたが、平凡な結果に。
いろいろあってモヤモヤしてたんですが、翌日10/1も晴れそうだったので、意を決して再出撃。
今回はFSQ106EDも出して2台体制で撮影を行い、FSQ106ED + ASI6200MM ProでL画像を3分x73枚、RedCat51 + ASI2600MC DuoでRGB画像を5分x64枚(ここまでのものをガイドエラー品も全部合わせて165枚)を確保しました。

画像処理

とりあえずガイドエラーのものもまとめて全部Pixinsightに放り込んで仕事に行き、帰ってきたら前処理が終わってました。便利ですね。

ログを見るとPixinsightさんの判断でいくらかRejectされてて、結果残ったのはL画像3分x72枚、RGB画像5分x155枚です。(保険で撮ったR、G、B、Haフィルタの画像は使いませんでした)

PixinsightではABEとSPCC、そしてBXTとNXTを使い、少し眠めにストレッチしてからTiff出力しました。

私はPixinsightでのLRGB合成をあまり使いこなせてないので両方をPhotoshopへもっていき、Photoshopで重ねてLRGB合成(L画像を上に重ねて描画モードを輝度に設定)

LRGB合成

さすがにL画像の質がいいと、軽くコントラスト調整するだけでかなり分子雲が浮かび上がります。

さて、ここからゴニョゴニョと画像処理をして出来上がりが冒頭の画像です。
まだまだそんなにバックグラウンドも荒れてないのでコントラストをもっと上げてギンギンにすることもできますし、そうしたい欲がふつふつとわいてくるのですが、ぐっと抑えてこの程度の処理で完成としました。

元画像は9409 x 6098(6000万画素弱)のデータでさすがに重すぎるので、冒頭にアップした画像は50%リサイズしていますが、ここから先はトリミングで等倍画像です。

こちらは今回撮影したかったBarnard#3付近の等倍画像です(2回クリックすると等倍画像で見られます)。真ん中のモニョモニョした暗黒帯がBarnard#3で、赤と青の星雲の広がりがLBN749です。

Barnard#3

LBN749はカリフォルニア星雲までつながっているそうなので、いつかそのあたりもごっそりと撮影してみたいと思います。

右側、おうし座のエリアのハイライトはこのあたりの分子雲の立体感でしょうか。こちらも等倍画像切り出しです。(ちょっと明るさを上げてます)

おうし座分子雲

一番右下のコーナーの付近の、おひつじ座エリアの青い星に照らされて光るこのあたりの分子雲もきれいで好きなエリアです。

NGC1333周辺

アップで切り取っても良さそうなところがたくさんありますね。


ひとりごと

先月は9月6日サドル周辺9月7日のM33を撮れたので、先月今月と2か月連続で撮る事ができましたが、その前の撮影はずっとさかのぼって2月に撮ったM51公害地の庭先で撮ったナローのM1でした。

なかなか撮影に行けないのがこの趣味なので、稼働率を上げるために機材常設できる天文ドームをつくったり、自宅に居ながらにして撮影できるリモート撮影も流行っている昨今、私はまだそこまで到達できていないものの、自宅から1時間ほどで行ける撮影地に小さな別荘を建てる事ができましたので機材の運搬からは解放され、撮影後も組んだまま部屋に放り込んで会社へ出勤することで平日でも少し撮影に行きやすくなりました。

撮影後の機材は組んだまま部屋内へ放置

私有地なので視界や方位を考慮して機材によって三脚を立てる位置もアスファルトにマーキングしました(笑)
迅速に設営出来ます。(公共の場でやっちゃダメですよ)

電源の心配もせずに一晩中放置撮影できるのもメリットですし、撮影中は宅内からタブレットで操作できるのも楽ちんです。
無理せず、少しでも稼働率を上げていければいいなと思います。


2024/10/4 追記
記事をアップしたあと一晩明けて朝明るいところで見ると、ちょっと強調度合いが物足りない感じがして、トップがのコントラストを少し上げてみました。

左がファーストバージョン、右が更新後。

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