今までも、これからも。―BUCK-TICK TOUR 2010 ‘go on the RAZZLE DAZZLE‘ in 福岡
※昔のブログに載せていたBUCK-TICKのライブレポです
ということで11/7、福岡市市民会館で行われたBUCK-TICKのライブに行ってきました。
かーなーり、長文です。
ネタバレもありますので、ライブ行かれる方は一応注意してくださいね。
地元広島でもやったのですが、スケジュールの都合が合わなくて泣く泣く断念。その代わりとばかりに前日に九州入りして、ライブ以外にもいろいろ行ってきたのですが、それはまたの機会に。
BUCK-TICKのライブはおよそ20年ぶりです。
最後に行ったのは確か'92年の『殺シノ調ベ』だったかな。その頃までは熱狂的なファンだったのですが、次作の『darker than darkness』がいまいち合わなくて彼らの元を離れ、それからしばらく経った『SEXY STREAM LINER』で一度戻りかけるのですが、当時は公私ともに人生最悪の時期でして…とてもはまる余裕はなかったです…。
それから公私ともに落ち着いてきて、再びはまりだしたのが2007年。某特撮番組にイージャンイージャンスゲージャン!とはまってた頃ですw 当時隆盛し始めた動画サイトで現在の彼らを知り、またふらっと舞い戻ってきました。
ということで、正確には18年ぶりのライブ。胸をときめかせながら福岡市市民会館へ。
会場へはまず博多駅から地下鉄に乗って天神まで。天神からは歩くことも出来そうな距離でしたが何せ初めての天神(博多自体には何度か来たことあるけど)。バスに乗った方が無難かな、とバスを待つことに。
バス停に着くと黒服のお姉さんやロリータスタイルのお嬢さんが数人…ああ、この人達も行くのね、と内心ニヤニヤしながらバスを待ちます。
すると隣のお姉さん達の会話が耳に…「22年ぶりにBUCK-TICKのライブ行くんだけど」とな?『SEVENTH HEAVEN』以来かよ!う、上には上がいたぜ。
だけどもそういう昔のファンまで再び引き込めるところがBUCK-TICKがBUCK-TICKたるゆえんだなあ…と改めて感服。
二つ目のバス停で降りて会場へ。おおー、いるよいるよ、みんな黒い!
そう、昔のBUCK-TICKのライブと言えば何はなくともまずは黒い服を用立てるのが常でしたw 今のようにゴスロリが膾炙してるわけでもなく、貧乏+地味女子高生にはそれなりの値段のするロック系のブランドは敷居が高く、SUZ○TANとかでそれっぽいのを無理矢理探して買ってたなあ…w
しかし今は昔ほど黒黒黒!というわけではなく、まあ黒っぽい?くらいかな。普通のカットソーにジャケット、という感じの人もちらほら。私も黒基調ですが普段にも使えるような服でした。
無事会場入り。昔に比べるとほんと、いろんな年齢層の人が来てる。ファンの中心層である三十代?はもちろん、若い子もいるし、そして男性も多い。しかも男性一人で来てる人も結構いる。厚いファン層に彼らの重ねた月日を噛みしめました。
今回のアルバムタイトル『RAZZLE DAZZLE』(乱痴気騒ぎ)に合わせたかのような、猥雑なナイトクラブを思わせるようなBGMを聞きながら、今か今かとその時を待ちわびます。主催者の諸注意の後、やっと電源が落ちて会場が闇に包まれ、場内総立ち。
アルバムの1曲目、『RAZZLE DAZZLE FRAGILE』に合わせて、ステージには宇野亜喜良氏の手がけたアルバムジャケットが、光のようなスモークのような物で描き出されていきます。手品のようなその演出には思わず目を見張ってしまいました。
そしてアルバムジャケットが描かれると、幕が落ちてやっと彼らが!
ちなみに席は会場の後方の、真ん中よりの席。あまりはっきりとは見えなかったけど、18年ぶりに直に目にする彼らに、ボルテージがぐんと上がります。
あっちゃんは髪が短い!そして燕尾服!まさにいかがわしいナイトクラブの支配人然としてます(褒めてます)。
今井さんは袖にラメのラインの入ったカーキのジャケットに、ピンクっぽい色のパンツ。
ヒデは茶系の服だったかな。実はよく覚えてない。彼を目にすると「ああヒデ、ヒデええええっ!俺の嫁ええええ!かっこいいいいい!でも相変わらずだぜえええwww」と舞い上がってしまったので…中学生か私はw ええ、中学生の頃も今もヒデスキーです。
ゆーたは…細かいストライプの入った黒の上下…だったっけ?こちらもよく覚えてない…。ゆーたはいちいち動きが可愛い、というのが印象に残ってたりするw
アニイは軍服調のカーキの上下。髪の毛は相変わらず立ってます。ベルトとブーツの黒がアクセントになってました。
とりあえず本編のセットリストはこんな感じ。
1.RAZZLE DAZZLE FRAGILE
2.RAZZLE DAZZLE
3.独壇場beauty
4.PIXY
5.羽虫のように
6.BOLERO
7.Django!!!-眩惑のジャンゴ-
8.錯乱Baby
9.狂気のデッドヒート
10.SANE
11.唄
12.VICTIMS OF LOVE
13.TANGO Swanka
14.くちづけ
15.月下麗人
16.夢幻
17.Solaris
あっちゃんのMCはうろ覚えだけど「楽しんどーと?」との博多弁が!いいよね博多弁。
独壇場はアルバムっぽい歌い方かな。beautyがbitchにも聞こえるよ、的な。
ジャンゴとTANGOは今回のアルバムでは特に好きな曲なので、久しぶりの場内のノリにおずおずと乗っかりながらも楽しみました。
およそ20年ぶりのライブ、演出も進化がすごかったです。後半だったと思うけど、水面に降る雪のようにライトが当たってたりとか、SANEのマトリックス?みたいに無機質な字が流れたりしたりとか。
そして狂気のデッドヒートのあれは…失笑していいのかノっていいのかわからんよw まあそう言いつつもノったんですけどね、競争する精子のCG見ながら。
特筆すべきはあっちゃんの「何年も来ている福岡に、何年も前の曲を…」で始まったVICTIMS OF LOVE。
はい、『密愛』のサイト掲載時のサブタイは実はこの歌から取りました。この歌は1988年の『SEVENTH HEAVEN』に収録されたかなりエロティックな歌。性体験どころかろくに男子と話せもしなかったくせに、当時の私はこの歌に憧れました。
こんな甘美な世界に行きたい、表現したい。それが回り回って今の私がある、と言っても過言ではない歌です。当時この歌はライブでは必ずやるような曲だったのですが、それを今回がらりとアレンジして演奏してくれました。
なんたって二十年も経ってるわけですから、メンバーもそれぞれに成熟を重ねてるわけで、うん、以前の「VICTIMS―」が歌詞にもあるように、青く艶めいたものならば、今回のアレンジはボルドーに熟し、光の変化に応じて様々に趣を変えるといった感じでしょうか。って何言いたいのかイミフだな、この文章w
とにかく、私の創作欲の源流の一つとも言うべきこの歌を、今の彼らの手によって生まれ変わったそれを聴けて、感慨深かったです。そして聴き入りながらも、あの時思ったようにめくるめくような世界を表現するんだ、と決意を新たにしました。
アルバム曲にこの「VICTIMS―」を聴けただけでも、と思ってたのにアンコールがまたすばらしかった!
1回目は妖月とGoblin。Goblinの「dadada…」からもう腕振りまくりだったのですが、次に来たのが『天使のリボルバー』収録のモンタージュ。
実はこの歌、『天リボ』の中ではもっとも好きな曲で、「抱き合いたい 雑ざりあいたい」ってところが『密愛』のたっちゃんっぽい!と勝手に思って、実際携帯サイトに収録の『夢現』では彼にそれを意識した台詞を言わせたりしてました。
今回のツアー、前作の『memento mori』と前々作の『天リボ』の曲はこれまで来ていない、ということを聞いていたので、まさかこの歌が来るとは…いやあ、テンションは一気に最高潮です。
そして2回目のアンコール…My Fuckin' Valentineキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
これはかなりアナーキーな歌詞が飛び交う歌なのですが、あっちゃんと今井さんの掛け合いもあって最高にノれる歌。もうテンション振り切れましたよ、そりゃ。
テンション振り切れたのは私だけでなく、会場がもうそれは大きくうねるうねる。そしてそのままラストのICONOCLASM…5 for FUKUOKA babies!
…いやー、ほんっと楽しい時間でした。今井さんのブログにも「高松~広島~福岡、熱かった!」と書かれてるの読んでニヤニヤしました。
帰りの新幹線では寝る腹だったのですが、もう興奮して眠れやしない。聞いたばかりの曲をiPodで散々聞きながら帰ってきました。
やっぱりいいですね、ライブは。今回予算に余裕がなくて、行くのを断念しようかとも思ったんだけど、行ってよかった。
そして自分の創作の中には、やっぱりBUCK-TICKの存在は大きいなと。いちばん多感な時期に、いちばん大きな影響を及ぼしたのが彼らですからね。
これからも心に流れる衝動を、物語として吐き出せたらいいなと心に願った、そんなライブであり、九州への小旅行でした。
って自己満足のレポートですみません…もしこれで興味を持ってBUCK-TICKを聴こう、と思ってくれる人がいたら幸せですが…どうかしらw