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セクシーギルティ同人誌「ギルティポイズン」感想

ギルティポイズン/コットングレイシャー(ツミレ草さん、https://x.com/sktrl6_6)
読了。

ギルティポイズン

本文8P、二段組A6の小説本コピー誌。
タイトルにある通りセクシーギルティ×毒というコンセプト。
これは強火のセクギル本、あるいは性癖本やで……。
万人にはおすすめできないかもしれないけど、届けたい人にはぜひ届いて欲しいと感じる1冊。

 最初はね、性癖本と聞いたからセクギルのガワだけかぶった性癖をセクギルで再現? 実行? する本と思ったんですよ。
否!
確かに強火の性癖だけどさっき述べたように強火のセクギル本でもあるんですよ。
ちゃんと早苗さんが、雫ちゃんが、ユッコが、「セクシーギルティ」してるんですよ。
こんな短い小説の中でも。
ぎゅっと凝縮された強火のセクギルと彼女たちのアイデンティティがこの中にあります。

 もちろん私は作者にヒロインピンチ性癖があるのを知っているので早苗さんに服毒させたい願望があって……みたいな部分も含めて分かっているのですが、それを抜きにしてもセクギル間の感情の動きとしてよく描かれています。
 たとえば、ユッコのエスパーとしての信念。
早苗さんを傷つけられたことでそこが揺らぎそうになる彼女。
その動揺や悲しさ、困惑もしっかり描かれています。
 雫ちゃん。
牛乳のくだりも彼女の覚悟を表していると言えます(医療従事者的には毒の種類によるよ!)。
彼女の静かな怒りやマイペースな中に潜む強い心もしっかり描かれています。

 正直お話の「展開」的には大きな出来事はなく、肩透かしな人もいるかもしれません。
毒はあくまでも舞台装置。
その上でセクギルがしっかり描かれています。
しかし、早苗さん、雫ちゃん、ユッコがしっかりと彼女たちの内面を反映した姿で描かれ、セクギルのメンバー間での思いもしっかり描写されている。
人を選ぶけど間違いない「セクシーギルティ」の同人誌です。
素敵な1冊をありがとうございました。

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