想像上の食い逃げ犯

お昼時、何となく会社の外でご飯が食べたい気持ちだったのでサイゼリヤまで行った。

エビとタラコのドリアと、辛味チキンを注文した。普段ならどちらかしか食べない、もしくは誰かと辛味チキンをシェアするところだが、食べれるなら辛味チキンは1人で平らげてしまいたい。恥ずかしい気持ちとか、そういうどうでもいい感情のせいでふだんはむりだけれど。

携帯の充電が10%くらいしか無かったので、終始ヒヤヒヤしていたのがよろしくなかった。あと、現金をもちあわせていなかったのでクレジットカードで会計ができるかどうかも憂いていた。サイゼリヤでは終始ワクワクして過ごさなければならないのに。

お会計に行くと、なんとレジには「お会計は現金に限ります」の文字。なんてこった。曲がりなりにも天下の渋谷のサイゼリヤでキャッシュレスが進んでいないとは。そういえば、コロナ対策の注文方法も、よくあるタブレットの形式ではなく、メニュー番号を紙に記入して店員さんに渡すという、なんともアナログなものだった。

恥を忍んで「持ち合わせがないので下ろしてきたいのですか許されますか」と言ったところ想像の5倍くらいスムーズな対応を受けた。こう言ったことはよくあるのだろう。バイト時代によくお客さんに電子マネーをチャージしてきていいか聞かれて対応をしていたのを思い出した。

なので頭では店員さんは案外柔軟に対応してくれると知っていたはずなのに、いざ客側になると心細いものだった。パトカーに一斉に囲まれて「食い逃げだ!」と糾弾されるところまで想像してしまった。

そのあと無事お金を下ろして会計を済ませた。下ろしたての1万円を渡すと店員さんに物凄く微妙な顔をされた。崩さなくてごめんね・・・


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