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レビュー#4 Derrick Lewis vs. Tai Tuivasa

UFC271は割とほろ苦い結果/渋い内容になった試合が多かったように思います。(ウィテカーの挑戦失敗、ブランソンの逆転KO負けなど)そんな中で今回予測で取り上げた一戦は誰もが大満足の一戦となったのではないでしょうか。

そんな、ヘビー級のハードヒッター同士。ある意味期待通りの戦いとなった一戦を振り返っていきたいと思います。

お目汚しでございますが、よかったらご覧ください。

*事前予測はこちらからどうぞ。

試合結果:逆転KO勝利のツイバサ

2RKO。ツイバサが強烈な打撃でルイスを轟沈させました。1RはルイスのTDに苦しみ、2R 先に打撃を効かれたツイバサがですが逆転で勝利をつかみました。アンダードックが逆転勝利、観客は大満足です。自分も声が上がる激賞です。

では、試合内容を振り返っていきます。
アンダードッグのツイバサ目線を基本にしています。

試合内容:

1R:プレシャーをかけるツイバサ、見るルイス。ツイバサがローを蹴っていきます。なかなか強烈そうです、いい攻撃です。ルイスはローに右フックを強振して合わせてきますが潜って組付きます。コツコツと膝を当てるツイバサ。ここはブレイクがかかります。
スイッチしたルイスがハイキック、飛び膝と見せ再び組の展開へ。レスリングを仕掛けるルイスですがツイバサは耐えます。と、ここでルイスの足技で背中をつけさせられてしまいます。これは危険…サイドバックから殴られながらも立ち上がります。再びTDを仕掛けられますがスプロールから立ち上がりラウンド終了です。
TDされたときは終わったかもしれないと思いましたがタフさで立ち上がりました。ルイスはもっとトップキープにこだわったほうがよかったかもしれません。

2R:ツイバサのインローからスタート。ローはいい攻撃ですがカウンターが怖い。ルイスが左右のパンチを振っていきます。ツイバサちょっと効いたかも…ルイスは組を選択し、TDを狙います。が、ここはツイバサがぶってスタンドへ。再びスタンドになりますがツイバサ打ち合いに挑みます。打撃の正確さはツイバサ、気持ちもツイバサかもしれません。そしてついに組みの展開を混ぜつつ強烈な右ヒジをぶち込んでルイスを沈めました。逆転勝利です。

試合を総括すると『テクニックと戦略で上回ったツイバサが、要所で喧嘩魂を見せて野獣撃退』であったと思います。
ツイバサはロー、組みの打撃と得意な局面、そして頭を使いましたが、それでもルイスはいついかなる時でも危険です。TDとラッシュの場面は非常に危険でした。が、危険な場面で喧嘩魂を見せつけ流れを引き寄せました。戦略とらしさを見せた素晴らしい勝利と内容だと思います。

事前予測との比較:推奨しなかったルイスとの打ち合いが勝負の分かれ目

アンダードッグ ツイバサ勝利への戦術として『先手先手で相手を崩し、相手の気持ちを削ってからのKO。もしくは結果的に判定までもつれ込む。』を挙げていました。
勝利のポイントとしては、
・ツイバサのローキック
・組みの局面での打撃で嫌がらせる
・TDをされない
・打ち合いをしない
を考えていました。

ローはいい攻撃でしたがルイスのカウンターが危なすぎで思ったほど蹴れなかったのでしょうか?もっと蹴れていればかなり優位だったように思います。組みの局面はテクニックの差を見せつけました。要所要所や最後に見せたヒジも、その威力もさることながら非常に効果を示した様に思います。とはいえ避けたほうがいいと思っていた打ち合いこそが逆転の目を引き寄せた最大のポイントだったかと思います。らしさを見せ、そして素晴らしい選択でした。

〇勝利したツイバサの良かった点/改善点
・遠い距離or組みの距離と危険なパンチの距離をスキップしたのはいい作戦だったと思います。
・組みの打撃が効果的だったのも非常に重要なポイントです。
・TDされたことは非常に危険でした。ただ2回目以降は背中をつけさせなかったのはよかったです。

・撃ち合って/打ち勝ったことは素晴らしいのですが、やはり危険ではありました。ほかの選択肢ももっと使えればいいのですが。
・そして先に打撃を当てられ、効かされてしまったことはやはり課題だとは思います。

〇敗北したルイスの悪かったところ/改善点
・右の強振で待ち構えるのは、危険ではありましたがちょっとバレバレでした。組付かれるきっかけになってしまっています。
・足技でTD下のはよかったのですがもっとトップキープにこだわってもよかったのでは...
・2R効かせてからTD狙っていったのはなぜなんでしょうか?打撃で詰めたほうがよかったような??

・基本が待ちのスタイルでそれ自体がプレッシャーなのは脅威なのですがもう少し自分から仕掛けていく展開が欲しいところです。今回のTDのチャレンジはある意味今後の成長が期待できるのか…

とは言えルイスの改善点など述べることが不要かもしれませんね。

過去の傾向と予測で取るべき戦術として挙げていた点を抑えながら、かつ、そこにらしさと観客が喜ぶ要素をふりかけ、勝利を手にしたツイバサにはあっぱれと伝えたいです。
嫌倒れKOはあれどあそこまで完膚なきKOでルイスを沈めたのはツイバサが初ではないでしょうか?
進化とらしさ。次戦にも期待が膨らみます。

感想と総括:王座まであと1~2戦のはず

勝負が決した瞬間、声を出してしまいました。素晴らしいKOです。
ツイバサの次戦はミオシッチの復帰戦かガーヌでしょうか?いずれも正直非常に厳しい相手だと思います。しかしヘビー級では非常に貴重な20代。まだまだ成長が見込まれます。喧嘩屋魂のらしさはらしさとして、さらなるMMAクオリティの向上に励んで、ハントが届かなかった頂点に向かってほしいとおもいます。

終わりに:次回は2月20日 UFC Fight Night: Walker vs. Hill

次回はRDAvsフィジエフの一戦を楽しみしていたのですが気づけば延期されていました…
ストリーミングで見てるのでまだいいのですが、現地でチケット買ってみる人にとっては注目の一戦が急にウォーカーvsヒルに変わっていたら怒り狂うのではないでしょうか?まぁAPEXなので観客は関係ないのでしょうが…

そんなメインが変わってしまいどうしようかと考えていた興行ですが、予測を取り挙げるのは、Jessica-Rose Clark vs. Stephanie Egger の女子バンタム級の一戦にしたいと考えます。みんな大好きジェシー姉さんの一戦です。理由は好きだから、それだけです。

ここまで読んでいただけたのであれば大変嬉しく思います。
次回の予測も読んでいただければ。。。


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