プレビュー#9 Arnold Allen vs. Dan Hooker
ついにUFCがイギリスに帰ってきました。現地はかなりの盛り上がりを見せることでしょう。
コロナ関係なしに再び日本でUFCが開催されることはなるのか…
久々に02 Arenaで行われるUFCはイギリス、イングランド、スコットランド、ウェールズなどなど、地元・近隣国の出場選手が多い興行となります。日本からは佐藤天が契約更新一発目の試合としてグンナーネルソンと対戦します。非常に厳しい相手ですが頑張ってほしいです…!!
そんな興行からはArnold Allen vs. Dan Hookerをテーマに挙げて予測したいと思います。
お目々汚しではございますが良ければご覧ください。
総論:激戦の期待と凡戦の予感
ライト級に上げて激闘を繰り広げていたフッカーが前戦の手痛い敗北を経てかフェザーに戻してきました。どんなパフォーマンスを見せるのか期待と不安がよぎります。
一方のアレンは若く、(ほぼ)パーフェクトな戦績を誇ります。試合内容自体はそつがなく、パーフェクト。ややつまらない選手ともいえるかも、です。TOP5を目指し連勝を続けたい一戦です。
どんな戦いになるのか、激戦の期待と大凡戦の不安とがよぎる一戦です。
スペック比較:さすがに大きい下げてきたフッカー
アレン vs フッカー
国籍:UK vs オーストラリア
ランキング:#7 vs #8(LW)
年齢:28 vs 32
身長:173 vs 183
リーチ:178 vs 192
スタンス:サウスポー vs スイッチ
流石に大きいフッカーです。一度上げた階級を年を重ねてから再び下げるのはやや不安があります。
実績比較:素晴らしい数字のアレンの戦績
アレン vs フッカー
17-1-0 vs 21-11-0
<勝利>
KO 5 vs 10
SUB 4 vs 7
DEC 8 vs 4
<敗北>
KO 0 vs 2
SUB 0 vs 3
DEC 1 vs 6
<直近戦績>
アレン
Sodiq Yusuff:WIN DEC
Nik Lentz:WIN DEC
Gilbert Melendez:WIN DEC
フッカー
Islam Makhachev:LOSE SUB
Nasrat Haqparast:WIN DEC
Michael Chandler:LOSE KO
スタイル比較:似ているようで真逆に映るスタイル
アレン
概略:ストライカーです。ボクシングが得意なように思います。
特徴:トライスタージムの選手で往年のローリー・マクドナルド感を感じさせます。ジャブ、そしてジャブ。
打撃:サウスポーの構えから低い位置に右手を構えジャブを突いていきます。ジャブ、ジャブ、ジャブです。たまに出すワンツー、ストレートが伸びますし意外と思いっきり打ち込みます。
組技:組んでくる相手には割りと組み付かれます。自分から組に行くこともありますがどちらかと距離をコントロールして打撃の方が好きそうです。
寝技:あまり印象ありません。柔術紫帯らしいです。
極め:あまり印象ありませんがギロチンでの一本が多いようです。
ガス:後半Rになるとやや疲れた様子も見られますが最後までタフに戦う様に思います。
フッカー
概略:ストライカーです。キックボクシングがバックボーンのようです。
特徴:サイズを生かした戦いをします。積極的にプレッシャーをかけていく選手のようです。柔術は紫帯です。
打撃:ジャブ、前蹴り、ローキックが印象的です。プレッシャー&プレッシャー。リーチは長いですが中に入っていきます。
組技:打撃のプレッシャーから距離を詰めて組みます。TDも割かし狙うようです。組んでからは長身を生かしたヒザが強烈です。
寝技:サイドポジションからしっかり押さえてパウンド狙います。
極め:首系を狙うようです。
ガス:非常にタフな戦いでも最後まで戦い切ります。5Rの経験もあります。
戦略比較:下がるアレンと出るフッカー
アレン
まずはジャブです。サークリングしつつ距離をコントロールしてジャブ。相手が出てきたら必要な分下がって、また前に出てジャブです。相手との距離をコントロールしてジャブで封殺するのが基本戦略に思います。また、伸びるストーレトを撃ち込むタイミングを見計らっているようにも思います。ただし相手を圧倒するほどの手数やプレッシャーがあるわけではないためゴリゴリ出てくる相手には組も交えながら戦うことになるようです。
フッカー
昔のフェザー級時代と近年のライト級時代でやや印象が異なります。
サイズを生かしたジャブ、前蹴り、ローキックで自分の距離からプレッシャーをかけていきます。リーチを生かして戦いはしますが、距離は詰めて組み&TD狙う戦略に思います。
旧フェザー時代はオールラウンドに戦う印象でしたが、ライト級になってからはより打撃の破壊力を上げ、フィニッシュを狙っている様子にうかがえます。
戦術予測:~アレン完勝への道~
オッズは
アレン :ー105
フッカー :ー115
ほぼイーブンです。上から下げてきた大きいフッカー、良い調子時の印象であればいくらアレンの戦績が素晴らしいとは言え圧殺しそうなイメージが湧きます。ただ、フェザーのフッカーはどのくらいのコンディションで出てくるのか?ここ数戦は厳しい試合も多くあり難しいところです。。。フッカーの仕上がり次第で展開が変わりそうです。
一応のアンダードッグ、アレン側で戦術予測に取り組みたいと思います。
SWOT分析
Strength(強み)
・ジャブ、ボクシング
・距離のコントロール
・ファイトIQ、ポイントメイク
Weakness(弱み)
・プレッシャーへの対応、組まれる
・フィニッシュ力
Opportunity(機会)
・相手のコンディション
・スピードの優位性
Threat(脅威)
・相手のプレッシャー
・相手のフィニッシュ力
上記分析から勝利への戦術を検討します。
戦術結論:プレッシャーを受ける展開は避け、ジャブでいつも通り戦い判定勝利を挙げる。
二人の選手のことを考えて予測を考えた結果、アレンが勝つならいつも通りの試合が必要になるのだろうな。という結論いたりました。そして試合がどう転ぶかはフッカー次第という考えにも至りました。
互いに強いプレッシャーをかけられることを苦手とするように思われます。そしてプレッシャーをかけることを得意とするのがフッカーかと。そこで階級を落としてきたフッカーのコンディションがどうか?アレンをとらえきれるのか?そもそもどんな戦い方か?が試合内容を大きく左右しそうな気がします。
アレンとしてはスピードの優位性を生かし、フッカーよりも早く動き続け、プレッシャーを受けないことが必要だと思います。フッカーが出てくるところを外し、前に出てジャブを突き刺す。また下がって前に出てジャブを突き刺す…つまりいつもの戦い方を続けることが勝利への道だと考えました。
懸念点としてはアレンをとらえきれないフッカーが強引に組を狙う場合かと。比較的組まれやすいアレンが大きいサイズのフッカーに対してどのように対処するか興味深いです。そもそも組の展開を経ずにジャブで完封するほうが望ましいのは言うまでもありません。
いずれにしても、アレンとしてはいつもの戦い方をする。そのうえで階級を落としてきたフッカーがどのようなパフォーマンス、戦術で戦いに挑んでくるか?がポイントになりそうだと考えています。
一方で、TOP5を狙うアレンには、ここで予測を裏切るパフォーマンス、ブレイクスルーを期待したい気持ちがあります。
終わりに:イギリス興行は毎度おなじみ深夜開催
今大会はアレンvsフッカー以外にもプレリムから注目の選手、カードが勢ぞろいです。開始が日本時間深夜2時からとリアタイでの観戦が不安ではありますが楽しみたいと思います。
では、続きは試合後のレビューにて…
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