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#66 Brian Ortega vs. Diego Lopesのプレビュー ~オルテガ vs. ロペス。激闘型グラップラー同士の一戦。FON必死のシーソーゲームを期待!!~

対戦カード概略

 UFC 303: Pereira vs. Procházka 2のコメインイベント。フェザー級ランカー同士の二人がライト級で戦います。ボクシング&グレイシー柔術でアグレッシブに攻めるブライアン・オルテガに対し、代打の緊急出場で鮮烈な登場から3連続1Rフィニッシュ勝利と勢いに乗るディエゴ・ロペス。お互い独特かつファンを沸かせるファイターです。

ランキング:オルテガ#3,ロペス#14
オッズ  :オルテガ+120,ロペスー140
参照   :

Brian Ortegaについて

スペック

年齢:33
身長:173
リーチ:175
スタンス:スイッチ

戦績

16-3-0, 1 NC
勝利内訳
・KO:3
・一本:8
・判定:5
敗北内訳
・KO:2
・一本:0
・判定:1
直近戦績
Win - Rodriguez
Loss - Rodriguez
Loss - Volkanovski
ファイター印象
>イケメングラップラー。髪型かっこいい。アグレッシブなボクシングと柔術。極めの強さが際立つ。

SWOT分析

強み:極めの強さ、タフさ・リカバリー力、ボクシング
弱み:被弾の多さ、試合間隔とケガ
機会:長いラウンドでタフさが活きる、中間距離での打撃、寝技でフィニッシュされる可能性は低い
脅威:至近距離での打撃戦と相手のKO力、早いラウンドで相手が有利、勢いに乗る相手

コメント

 毎回編み込んだ髪型に手が込んでいるイケメンファイター。甘いマスクが特徴です。
 最大の強みは寝技の極めの強さ。スタンドからガぶって相手の首を捉えることもできます。特にスワンソンをフィニッシュしたスタンドの飛びつきギロチンには驚愕しました。ボクシングも強く、スイッチしながら相手にプレッシャーを掛けパンチを放っていきます。アッパーやヒザなど下からの打撃の印象も強く、エドガーやグイダさんなど名だたるファイターをKOで仕留めています。
 直近の戦いは今年の2月ロドリゲスとの再戦。序盤強打を浴びてKO寸前の大ピンチに陥るも何とか耐え抜き、2R以降はその強烈なプレッシャーで距離を詰め、組付きテイクダウン。寝技で削り最後は組み手が珍しい極めが強烈な肩固めて大逆転勝ちを収めました。敗北した試合もそうですが、打撃を被弾して明らかにダメージがあるもののそれでも前に出て、戦い抜く姿は純粋にファイターとしてかっこいいです。
 柔術家らしく当然寝技が得意ですがボクシング技術も優れています。ただしオフェンスはともかく打撃防御にはやや難があるようで、優れたストライカー相手にはパンチを数多く受ける姿が見受けられます。このあたり激戦を重ねているだけにダメージが心配です。一撃で切って落とされるようなKO負けというのはこれまでありませんが年齢的にもそろそろ心配。

Diego Lopesについて

スペック

年齢:29
身長:180
リーチ:184
スタンス:オーソドックス

戦績

24-6-0
勝利内訳
・KO:10
・一本:12
・判定:2
敗北内訳
・KO:2
・一本:0
・判定:4
直近戦績
Win - Yusuff
Win - Sabatini
Win - Tucker
ファイター印象
>髪型がネタキャラ。しかし実力派本物。女子フライ級王者グラッソの柔術コーチ。

SWOT分析

強み:至近距離打撃のKO力、ポジションを問わない極めに行く姿勢、体のサイズ
弱み:被弾傾向、ややスタミナに疑問、下になることを問わない事
機会:早いラウンドのフィニッシュ、フィジカルで有利、寝技でフィニッシュされる可能性が低い
脅威:後半ラウンドとスタミナ、トップ/バックキープされる恐れ、対戦相手の質と経験

コメント

 DWCSでは敗戦してしまいUFC本線の切符をつかめなかったロペスですが、代打の緊急出場で無敗のエフロエフの相手を務め、攻撃全振りのスタイルで相手をヒヤッとさせる衝撃のデビューを果たしました。そこから1Rフィニッシュで3連勝。柔術家にもかかわらず至近距離でクリンチから強力な打撃を放つことができます。
 最大の強みはそのアグレッシブ(すぎる)スタイル。スタンドでは猛烈なプレッシャーで相手に詰め寄り、ほとんど密着したような状態から強烈なアッパー・フックを放つことができます。直近ではタフで体が強そうなユサフ相手に至近距離からのクリンチアッパーをぶち当てそのままフィニッシュしてしまいました。負けはしましたがエフロエフ相手にも強烈な打撃を当てあわやという場面を見せています。そしてポジションを問わない一本を狙う姿勢。下だろうがバックを取られていようが、チャンスがあれば全力で極めを狙いに行きます。力を使いすぎているのでは、、、と心配になるほどフルパワーで狙いに行っていますが相手からすると常に油断ならないプレッシャーを感じ、消耗しそうです。
 打撃は強烈ではあるものの被弾の傾向はみられます。ただ、前に出る勢いがすさまじくあまり問題になるようなシーンは見受けられません。短い時間でのフィニッシュが多くまだその弱みが顕在化していませんが、ここまでアグレッシブだと長いラウンドでではスタミナが持たいのではないかと思います。事実エフロエフ戦では2R以降、明らかに落ちているように見られました。ただし緊急出場ということもあり現時点では何とも言えません。とはいえこのスタイルを5分×3Rできるようならバケモノなのですが。。。

試合内容について

勝者予測

 この試合の勝者を予想するのはちょっと無理かなぁ。。。と感じます。いずれにせよファンが最大の勝者となるような試合展開を期待します。お互い柔術家ということもあり寝技の展開になってもフィニッシュされることはなく判定になるのかな?とは考えます。オルテガが速いラウンドでKO負けするようなら少し悲しい結末になりそうです。

予測/考察

 お互いにパンチが得意でアグレッシブな柔術家。中間距離のボクシングとテイクダウンから展開を作れるのがオルテガなら、超至近距離でKO力を発揮しポジションを取られても一本を狙うのがロペス。という構図になると考えます。まずはスタンド勝負。どちらのボクシングが勝るのか見ものです。ロペスにはカーフキックがありますので中間距離でもオルテガは注意が必要。ただ、この試合は結局のところ近い距離での戦いが最大のポイントになるような気がします。ロペスとしてはガンガン前に出てパンチを当てようとするでしょうがオルテガはテイクダウンもありますしスタンドで首を抱える動きも得意です。至近距離の展開でロペスのフィジカルとパワーがオルテガを飲み込んでしまうようなら早いラウンドのフィニッシュもありそう。オルテガがグラップリングテクニックや得意のアッパー・ヒザで応戦できるようならロペスが削られる。そんな展開を予想します。また、テイクダウンをするならきっとオルテガからではないかと考えます。下からも危険なロペスですがさすがにオルテガを極めるところまではいかないのではないかと。まぁそんなことにかかわらずロペスはしつこく狙うでしょうが。。。長いラウンドになった際にはさすがにオルテガが上回ってくるのではないかと思います。序盤ロペス、後半オルテガ。ポイントをどのタイミングでとれるのか?激戦かつ緻密なポイントゲームがこの戦いの勝敗を分ける。そんな試合を期待します。

終わりに

 もともとマクレガーvsチャンドラーのメガマッチが予定されていたUFC303。マクレガーの負傷でカードが流れてしましましたが代わりに組まれたペレイラvsイリー2も非常に楽しみです。そもそも緊急オファーでこの対戦を受け入れるペレイラの姿勢がとてもかっこいいですね。われらがRIZINファイター=イリーの再度王座戴冠も期待したいですし、何よりこの試合も激戦かつド派手な試合になることは約束されたようなものです。元のカードの痕跡すら残さないUFC303のメインカードですがファンとしては納得できる楽しい大会になることを期待します。

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