#15 Umar Nurmagomedov vs. Raoni Barcelos のレビュー
対戦カード結果
勝者と結果:ウマル・ヌルマゴメドフ 1R KO勝利。
フィニッシュはサウスポーから左ヒザのフェイント〜スイッチしての左フック、そしてフォローの右ストレートというとんでもないコンビネーションで完全KOでした。
内容コメント:ウマルは2個目のKO勝ち。バルセロスは初のKO負け。
予想以上にウマルの打撃が素晴らしくびっくりしました。バルセロスのローキック対策か基本的にサウスポーで構え、右ジャブ・前足の足技で距離を圧倒的に支配していました。バルセロスが入ってきも左の被せるようなフックで対応し、状況を打開しようとしたバルセロスのタックルには余裕で対処していました。
十分インプットができたと見たのか、自ら打撃に出ていく際にはオーソから左前蹴り→スイッチして右ストレートをコンビネーションを見せ、かなり惜しいタイミングのパンチを打っていました。そしてフィニッシュのコンビネーション。同じくオーソから今度は左の前蹴りではなくヒザ→右ストレートの間に”見えない左フック”を組み合わせ、バルセロスの意識の外側から顎を撃ち抜きました。
もしかしたら左フックを当てるために近い距離設定に、前蹴りでなく膝にしたのかも・・・?
ある意味より底が見えない強さを見せつけたウマルには脱帽です。失神したバルセロスに2発目の追撃をとめ、頭を抱きかかえに行った姿、試合後のリスペクトの姿も素晴らしかったです。
・・・戦前、打撃が弱みかも。と予測しましたが全くの見当違いで、素晴らしい打撃距離コントロール、多彩な足技、巧みなコンビネーション、そして精度と威力の攻撃でした。これにまだTD&グラウンドが備わっているのだから恐ろしい。
ポイントになったこと:ウマルの距離コントロール。足技。
次回対戦カード希望:ウマルの次戦はトップ10ランカーになるのは間違い無いでしょう。もう次は4位メラブでもいいんじゃ無いでしょうか?そのくらいの圧倒的パフォーマンスに思いました。
とりあえず、次はストライカーじゃなくてレスラーと見てみたい気持ちがあります。
その他試合について
気になった試合
Sean Strickland vs. Nassourdine Imavov
5Rマッチらしいタフファイトでした。決して派手では無いですがお互いに死力を尽くす姿はいいもんです。イマボフは上位ランカー食いのチャンスだっただけに残念。
Dan Ige vs. Damon Jackson
イゲがすんごいKOで復活を遂げました。久々の勝利に涙を流す姿にはグッときました。
Ketlen Vieira vs. Raquel Pennington
際どいスプリットでしたがロッキーが勝利。これで次は2度目の王座挑戦でしょうか?
その他
ガヌーの脱離とJJvsガーヌの王座決定戦が発表されたようで、なんとなくそんな気はしていたものの、現役世界最強がUFCが離れるというのは、本来なかなかの衝撃のはずなのですが、そこまで衝撃的ではない。というのはなんだか不思議な気分です。一方でようやくJJのヘビー級は楽しみではあるもののガーヌみたいなテクニカルタイプよりもっとゴリゴリのスーパーヘビー級みたいな選手と見たかったという気持ちはあります。
次回予告
次回のUFCは今年最初のPPV、UFC 283: Teixeira vs. Hill久々のブラジル Rio de Janeiro大会です。
メインはライトヘビー級タイトルマッチ。ヒルが勝利すれば初のDWCS出身の王者誕生です。テイエイラが勝てば40OVERで2度目の戴冠となかなかすごいものがあります。
コメインは4度目のフィゲレードvsモレノ。いよいよ最後の対戦にして欲しいですし、それに相応しい完全決着を期待します。
プレビューを予定している試合はJailton Almeida vs. S. Abdurakhimovのヘビー級の一戦にしたいと思います。
Jailton Almeidaは、DWCSを経由して昨年UFC本戦デビュー。勝利は全てフィニッシュで、極めもKOもある選手ということで楽しみにしています。