
#63 Islam Makhachev vs. Dustin Poirierのレビュー
*プレビューはこちら↓
参照:
対戦カード結果
勝者と結果:ポワリエ予想外の健闘しかし最後は王者がその強さを見せつける
5R半分を過ぎたあたり、マカチェフがローシングルから足を引くようにテイクダウン。そこから電光石火のダースチョークで大健闘のポワリエからタップを引き出しました。戦前のオッズ差からは想像できないような大激戦。ポワリエの検討がこの戦いのみならずUFC302を輝かせました。とはいえマカチェフも予想よりもタフな試合にはなったものの最後はその強さをいかんなく見せつけています。
内容コメント:TDを奪わせない!!ポワリエの意志の強さが激戦のキーポイント。
1Rこそ早々にTDを取られラウンドのほとんどを下になって過ごしたポワリエですが、マカチェフ16回のテイクダウントライの内、11回を防ぐこととなりました。オクタゴン中央でのTDはほとんど許さず、チャンスを待ちやや疲れたマカチェフにプレッシャーを与える展開を作ることができました。今回セコンドに付いたチームメイトのガムロットとレスリングの特訓に励んできたようでその成果が出ていたように思います。この粘りがあったからこそ、予想に反した5Rの激戦を引き出したと思います。一方でスタンドではTDD後、ポワリエが即プレッシャーはかけるものの、フィニッシュを感じさせるパンチを出すところまでは至らなかったと言えるのでは?これはやはりマカチェフの上手さが表れていたのではないかと感じました。
ポイントになったこと:やはり堅い、マカチェフの安全運転。
ポワリエ得意のカーフにはキックキャッチからのTD狙い、パンチで入ってきては首相撲で捕まえてヒザ、ケージ際ではダブルレッグを狙いグラウンドで支配する。。。などなど、このケースではこれ、この展開ではこれ。としっかりと攻防のカードを用意しているマカチェフの堅さを感じました。このあたりがマカチェフの強さなのかなーと思いつつ、これを攻略する圧倒的な突き抜け力を持つ挑戦者が出てきた場合にはどうなるのか興味があります。
次回対戦カード希望:次の挑戦者は。。。??もしくは挑戦者になるのか。。。??
勝者インタビューで二階級制覇の野望をほのめかしたマカチェフ。ライト級の挑戦者を迎え撃つのではなく、もしかしたらウェルターへの挑戦があり得るのかもしれません。個人的に見たいのはvsツァルキヤン2。一戦目でもバチバチのレスリングマッチを見せた二人。今戦えばどうなるのか?もしレスリングでツァルキヤンが突き抜けるようなことがあればPFPNo1を破り、新王者誕生となるかもです。
その他
メインイベントが大激戦となったUFC302。それとは対照的に判定多めのやや盛り上がりに欠ける本興行。特にコメインのストリックランドvsコスタは戦前の予想通りと言えば予想通りのスタンド塩試合になりました。とはいえ内容的には非常に興味深く、ストリックランドの前に出ながら足を上げて、左右の前蹴り、L字ガードからパンチを出し続けるスタイルは唯一無二で非常に攻略が難しい、ユニークなスタイルで見ていて面白かったです。
次回予告
次回のUFCは、UFC Fight Night: Cannonier vs. Imavov。ここ数年の感じならApex大会になりそうですが、普通に有人観客の興行。Apex大会もそろそろ終了らしき記事も見ましたしその影響でしょうか。
プレビューを予定している試合は、メインのJared Cannonier vs. Nassourdine Imavov。若干地味ながらも実力者同士の一戦。40歳のキャノニアさんはキャリア最終章。若手イマボフの挑戦を受けて立つ構図でしょうか?ちゃんと予習すれば面白味が増しそうな試合の予感です。