#61 Diego Ferreira vs. Mateusz Rębecki のプレビュー ~フェレイラ vs. レベツキ。ベテランと新星の激突~
対戦カード概略
対戦概要
UFC Fight Night: Lewis vs. Nascimentoのメインカードの一つ、ベテランファイターのディエゴ・フェレイラと新星ファイターのマテウシュ・レベツキの対戦です。近年厳しい敗戦が続くものの直近は印象的なKO勝ちを収めたベテランのフェレイラ。対するレベツキはフィニッシュ力があるポーランドの新星。キャリア下り坂のフェレイラにはちと厳しい相手、、、UFCでの飛躍を狙うレベツキの踏み台になってしまうのでしょうか。。。?
ランキング:フェレイラ#NR、レベツキ#NR
オッズ :フェレイラ+380、レベツキ−500
参照 :
Diego Ferreiraについて
スペック
年齢:39
身長:175
リーチ:188
スタンス:オーソドックス
戦績
18-5-0
勝利内訳
・KO:4
・一本:7
・判定:7
敗北内訳
・KO:3
・一本:0
・判定:2
直近戦績
Win - Johnson KO
Loss - Gamrot KO
Loss - Gillespie KO
ファイター印象
>UFCベテラン。かなり厳しい相手ばかり当てられている印象。。。
SWOT分析
強み:柔術黒帯、KOできるパンチ、蹴り技
弱み:TDD、レスリング、年齢
機会:長いラウンド、グラップリングのディフェンス、遠距離の打撃戦
脅威:相手のプレッシャー、強打、トップキープ
コメント
KOもできる、力強い打撃を持つ柔術家。2016~20年に6連勝を上げて、ペティスに完勝した試合は特に印象的です。しかし、その後3年半で3連敗。試合間隔が開きましたが直近のMJ戦ではオーバーハンド一発で相手を仕留め復活の狼煙を上げました。しかし、すでに39歳。勝利したとはいえMJ戦もKOするまでは正直押されており、今回の試合はオッズ通りかなりきびしい戦いになりそうな予感です。
柔術ベースですが、組みも打撃もでき、どちらかで対処し、どちらかで上回る。という戦い方ができるように思います。ペティス戦では相手が得意な打撃はそこそこの”対処”し、自分が得意な組の展開でグラウンドに引きずり込み、圧倒した一戦のように感じます。
打撃・寝技両方できるとはいえ、やはり最大の強みは組み(というよりは寝技・グラップリング)なのだと考え、そこを圧倒的に上回られ、シャットダウンされるとかなり厳しくなるように考えます。特に柔術家MMAファイターに散見されるケースですが、TDできない、または相手が寝技を恐れずTDしてくるケースになると途端にじり貧になるように感じます。ガムロット、ギレスピー戦なんかが弱みが出て負けた試合の典型例で、寝かされると支配されてしまい厳しい印象です。
Mateusz Rębeckiについて
スペック
年齢:31
身長:169
リーチ:168
スタンス:サウスポー
戦績
19-1-0
勝利内訳
・KO:9
・一本:7
・判定:3
敗北内訳
・KO:1
・一本:0
・判定:0
直近戦績
Win - Roberts 一本
Win - Radzhabov KO
Win - Fiore 判定
ファイター印象
>近年のライト級には珍しいタンク型ファイター。ファイトスタイルも見た目通り。
SWOT分析
強み:プレッシャー、左オーバーハンド、タックル
弱み:スタミナ、サイズとリーチ
機会:いつも通りの戦い方が通用する可能性 大、プレッシャーと強打/タックルの二択戦法、トップキープ
脅威:長いラウンド、相手がグラップリング技術で勝る可能性、サイズ差
コメント
素敵な笑顔とずんぐりむっくりの体形。そして何より確かな実力でひそかな人気を誇るレベツキさん。
序盤からズンズンと前に出てプレッシャー。サウスポースタンスから放たれる左の攻撃が強力です。ローキックはオーソの相手の前足を流す丸太のようなロー。左のオーバーハンドはタックルとの二択で猛烈なプレッシャーを相手に与えます。ラジャボフ戦ではまさにその二択戦法が炸裂し、サイズ差をモノともしない強烈なKO勝利を上げました。
強烈なタックルからのグラップリングも得意なようでBJJの実績もある様子。直近のロバーツ戦では相手の動きに合わせて流れるような腕十字という見た目にらしからぬ華麗な動きを見せました。
弱点としては明らかにUFCライト級では小さい体格。今のレベルの相手ではプレシャーで押し込んで自分のゲームに持ち込めますがレベルが上がるとどうでしょう?距離をうまく使える相手なんかだと苦戦しそうです。そして何よりスタミナが心配。2R目からは明らかに動きが落ちます。このあたり今回の対戦相手はともかくとして今後の課題には上がりそうです。
試合内容について
勝者予測
勝者予想はレベツキです。スタンドかパウンドでKOしてしまいそうです。ただし早いラウンドで終わらせないとどうなるのか?この試合が予想に反して長く続くほうが興味深いのかもしれません。
予測/考察
この試合でレベツキはいつも通りの戦いをするのではないかと考えます。つまり、序盤からプレッシャーをかけて左の攻撃&TDの圧力で相手を責め立てる作戦です。
早々にレベツキがフェレイラをTDできてしまい、トップキープで削れるのであればフィニッシュは近いのかもしれません。
どちらかというと試合の展開を左右するのはフェレイラ次第で、、、
>蹴り中心に意外にレベツキのプレッシャーを捌き、距離をコントロールできる。
>TDDが想定以上に優れる(ちょっと難しそうですが。。。)。
>寝かされても柔術でしのいで逆にレベツキを削ることができる。
などのラウンドが進む展開に持ち込めれば可能性があるかもしれません。スタミナに不安があるレベツキ。攻めあぐねる展開が最大の脅威、そして前回のMJ戦で見せた意外な強打を持つフェレイラ。もしかしたら後半ラウンドに予想外の展開が待ち受けているのかもしれません。
終わりに
メインはもう5Rはやりたくないと発言していたブラックビーストことルイスさん。相手はナシメントということでなんでこれがメインなんですかね。。。というカード。ド派手なKO決着を期待したいところですがこうゆう時こそ塩試合になりそうな予感で不安です。。。
個人的にはウルバーグ、ウッドソン、デスパイネなんかの試合が気になりますね。