#50 Alexander Volkanovski vs. Ilia Topuria のプレビュー
対戦カード概略
対戦概要 :
ランキング:ボルカノフスキー#王者、トプリア#3
オッズ :ボルカノフスキーー125、トプリア+105
参照 :
Alexander Volkanovskiについて
スペック
年齢:35
身長:168
リーチ:182
スタンス:オーソドックス
戦績
26-3-0
勝利内訳
・KO:13
・一本:3
・判定:10
敗北内訳
・KO:2
・一本:0
・判定:1
直近戦績
Loss - Makhachev KO
Win - Rodriguez KO
Loss - Makhachev 判定
ファイター印象
>階級上のマカチェフに完敗も評価は落ちずPFP最強候補の一角。料理系YouTuber。
SWOT分析
強み:①距離のコントロール、②打撃技術、③戦術/戦略、④強靭な精神と肉体
弱み:①身長、②比較的被弾しがち、③年齢
機会:①アウトレンジの打撃、②グラウンドの処理能力、③経験に圧倒的な差
脅威:①前回のKO負け、②KO力のある相手、③インファイトでの打ち合い
コメント
史上最強のフェザー級王者。マカチェフに連敗も一戦目は階級上の王者相手に接戦を演じました。
強力なフィジカルに身長からは考えられないリーチを最大限に生かしたアウトレンジの打撃、特に両足のローとジャブが優れます。中に入っても破壊力のある打撃、遠目ではオーバーハンドも強烈。自らTDを狙うことができる一方で相手のTDには柔術黒帯のテクニックでしのぎ切るテクニックを持ち合わせる。そして何より驚異的な精神力とファイトIQ。全局面で戦える完成されたMMAファイターと言って過言無しと考えます。
マカチェフ1では何よりその対応力の素晴らしさを見せつけました。ダゲスタンレスラーのレスリング&グラウンドを柔術でしのぎ切るテクニック。打撃の入り方の工夫と、さすがのファイトIQを見せました。敗戦後のロドリゲス戦ではテクニックはもとよりそういえばこの人攻撃力もPFPだったわ…と思い出させる圧倒的な破壊力で粉砕してしまいました。
唯一気になるのは前回マカチェフ2でのKO負けとメンタル的な弱みを見せたインタビューです。常にアクティブであることを求め、戦いの期間が開くと不安になるとのコメント。精神的な状態はどうなんでしょうか?ヴォルカノを最強たらしめる最大の要因はその圧倒的な闘争本能なのだと思いますがそこに揺らぎはないのか?そして迎える若く勢いのある相手。これまでとは少し違う状況なのかもです。
Ilia Topuriaについて
スペック
年齢:27
身長:170
リーチ:175
スタンス:オーソドックス
戦績
14-0-0
勝利内訳
・KO:4
・一本:8
・判定:2
敗北内訳
・KO:0
・一本:0
・判定:0
直近戦績
Win - Emmett 判定
Win - Mitchell 一本
Win - Herbert KO
ファイター印象
>超火力。若く無敗の幻想あるファイター。闘牛士とゆうより闘牛。
SWOT分析
強み:①フィニッシュ力、②ボクシング、③レスリング
弱み:①被弾傾向、②サイズとリーチ、③リスク度返しの戦い方
機会:①インファイトの打撃戦、②レスリングで勝るかもしれない、③若さと勢い
脅威:①経験値の差、②アウトボックスされる恐れ、③ローキック、④打ち合いでも相手が勝るかもしれない
コメント
現フェザー級最大の火力を持つ選手と評して問題ないと思います。驚異的な推進力とプレッシャー、ひとたび中に入ってしまうとパンチの回転力で相手を飲み込みます。レスリングの能力にも優れ相手をTDすることができます。UFCではKO勝ちが先行しますが、柔術黒帯のテクニックを持ち、8つの一本勝ちを挙げています。
直近のエメット戦ではジャブとローで相手を支配、プレッシャーに疲弊した相手に強打、最終Rはテイクダウン織り交ぜ完勝とゆうパーフェクトゲーム。UFC無敗対決となったミッチェル戦では、相手のレスリングと膝にやや苦戦しつつも結果的には圧倒。ハルバート戦ではハイキックを被弾して大ピンチを迎えるとゆう低身長とヘッドムーブを多様するスタイルのデメリットがでた一方で、ピンチをレスリングでしのぎ切り、構わずインファイトでKOしてしまうという、良い面/悪い面出た試合でした。
若くて無敗。被弾こそ多く、ピンチの場面も見られますが、だからこそ魅力的であり、また、幻想もある選手とおもいます。ホロウェイ、ロドリゲスといった最上位ランカーとの対戦から満を期しての王座戦というよりは、今このタイミングだからこその挑戦と思われ、かつ、だからこそ期待が持てます。
試合内容について
勝者予測
勝者予測は期待を込めてトプリアです。勝つなら仕留めて世代交代を象徴するパフォーマンスになると思います。序盤KOもしくは後半圧倒してのフィニッシュかも。ただしかなり個人的な期待込みです。
予測/考察
ヴォルカノが打撃の距離をコントロールし、アウトレンジからロー、ジャブで相手を削る。離れた距離での打撃戦では技術に優れる現王者が優勢と言わざる得ないかと思います。ただし、そんな事は当然想定している挑戦者。得意のヘッドムーブと前に出る力で距離を詰める戦い方を期待します。打撃で危険なのは両足で蹴れる王者のハイキックかもしれません。
レスリング能力が高いトプリア。こだわればTDを取れるかもしれませんが序盤から出力して戦うのは対処力が高いボルカノ相手には危険な気がします。ただ、打撃で圧倒してしまえば後半寝かせてフィニッシュを狙う動きを期待できるかもしれません。
いずれにせよ中に入って危険な打撃力をボルカノに見せる事がキーポイントになると考えます。オーソで右肩/右手を前に出して相手のリアクションを見るボルカノ相手に、不意をつくアッパーなんかが刺さればかなり面白い展開になりそうです。
一方のボルカノはリーチの有意差を生かしたジャブ、ローでトプリアの前進を止めてしまうのが定石に思います。また詰めるトプリアをステップとスイッチでさばく動きが必要になりそうです。マタドール=トプリア相手に闘牛士を演じるような戦い方。
トプリアがじれて強引にでてくる場面、また、見合った展開で強打を当てる機会があれは優位に運べるかも。とはいえタフなトプリアなので慎重に、経験の差を活かす事が安牌かもです。
危険な展開は、もちろんケージ側に詰められて、インファイトの打撃戦に持ち込まれること。一方でもともとのボルカノのスタイルはタフなブルファイターでもあるかと。追い詰められた場面で、その強靭なフィジカルと精神力が露出すればFOY級の激戦とボルカノやはり強し…という姿が見れるかもです。
終わりに
今年2回目のPPVイベントはメインカードはもちろんプレリムにも興味深い対戦カードが並びます。特に我らが中村倫也のUFC本戦2戦目に要注目です。オッズは超フェイバリット。激戦のバンタム級で今後に期待を持たせてくれるような戦いと勝利を期待します。
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