
【試合後追記】#85 Manel Kape vs. Asu Almabayev〜マネル・ケイプvsアス・アルマバイエフ。 試されるケイプ、飛躍を期すアルマバエフ、勝敗がフライ級を動かす。かも〜
概要
UFC Fight Night 253では、マネル・ケイプとアス・アルマバエフが対戦します。この試合は、フライ級のトップコンテンダーであるケイプとアルマバエフにとって、タイトル挑戦権を争う重要な一戦となります。ケイプは過去の連敗を乗り越え、再びタイトル戦線に浮上する機会を伺っており、アルマバエフはUFCでの連勝をさらに伸ばし、トップ戦線に割って入ることを目指しています。この試合は、ケイプの打撃とアルマバエフのグラップリングという対照的なスタイルが激突する、見応えのある一戦となるでしょう。ケイプが本試合に勝利した場合、2025年後半にはタイトルショットを得る可能性もあります。
備忘録として各MMAサイトの情報をまとめてみました。
対戦概要参照
対戦概要
イベント名:UFC Fight Night 253
メインカード:マネル・ケイプ vs. アス・アルマバエフ
階級:フライ級
開催地:ネバダ州ラスベガス、UFC Apex
試合開始時間:東部標準時午後9時15分頃(日本時間3月2日午前11時15分頃)
選手スペック
マネル・ケイプ
ランキング:フライ級6位
ニックネーム:StarBoy
オッズ:-220
年齢:31歳
国籍:アンゴラ
身長:5フィート5インチ (165cm)
リーチ:68インチ (173cm)
スタンス:サウスポー
戦績:20勝7敗
KO/TKO:12勝
サブミッション:5勝
判定:3勝
KO/TKO:0敗
サブミッション:2敗
判定:5敗
直近戦績:
Win - ブルーノ・シウバ
Loss - ムハンマド・モカエフ
Win - フェリペ・ドス・サントス
統計データ:
SLpM (1分あたりの有効打数): 5.05
Str. Acc. (ストライキングの正確性): 56%
SApM (1分あたりの被有効打数): 4.15
Str. Def (ストライク防御): 58%
TD Avg. (15分あたりの平均テイクダウン数): 0.47
TD Acc. (テイクダウンの正確性): 33%
TD Def. (テイクダウン防御): 77%
Sub. Avg. (15分あたりの平均サブミッション試行数): 0.3
キャンプ:Xtreme Couture MMA (ラスベガス)
アス・アルマバエフ
ランキング: フライ級8位
ニックネーム: Zulfikar
オッズ: +180
年齢: 31歳
国籍: カザフスタン、ポルトガル
身長: 5フィート4インチ (163cm)
リーチ: 65インチ (165cm)
スタンス: オーソドックス
戦績: 21勝2敗
KO/TKO:3勝
サブミッション:9勝
判定:9勝
KO/TKO:0敗
サブミッション:1敗
判定:1敗
直近戦績:
Win - マテウス・ニコラウ
Win - ホセ・ジョンソン
Win - CJ・ベルガラ
統計データ:
SLpM (1分あたりの有効打数): 2.11
Striking Accuracy (ストライキングの正確性): 56%
SApM (1分あたりの被有効打数): 1.02
TD Avg. (15分あたりの平均テイクダウン数): 5.08
TD Acc. (テイクダウンの正確性): 50%
TD Def. (テイクダウン防御): 50%
Sub. Avg. (15分あたりの平均サブミッション試行数): 1.7
キャンプ: Dar Pro Team (カザフスタン)
MMAメディア記事抜粋とまとめ
参照:MMAmania
参照:sherdog
参照:mmajunkie
参照:mmafighting
選手概要とポイント
マネル・ケイプ
ケイプは爆発的な打撃力とKOパワーを誇るフライ級の危険なファイターです。UFC戦績は5勝3敗、そのアグレッシブなスタイルは観客を常に魅了します。しかし、テイクダウン防御に課題を残し、試合運びのムラが安定感を欠く要因にもなっています。今回のアルマバエフ戦では、持ち前の打撃を活かし、いかに試合を優位に進められるかが鍵となる様子。瞬間的なパワーとスピードは彼の最大の武器ですが、相手を見る時間が長く相手にペースを握られる場面も。それでも、彼のハイレベルなパフォーマンスは常に観客を熱狂させます。
強み
打撃力:ケイプは、1分あたりの有効打数(SLpM)が5.05と高く、打撃の正確性(Str. Acc.)も56%と高い。このデータは、ケイプがアグレッシブなストライカーであることを示している。
KOパワー: 20勝のうち12勝がKO/TKO勝利。ケイプは一撃で相手を仕留めることができる爆発的なパワーを持つ。
予測不能な動き: 相手を翻弄するトリッキーな動きで攻撃を的中させやすい。
弱み
テイクダウン防御: 強力なグラップラー相手にテイクダウンを許し苦戦した試合がある。
試合運びのムラ: 試合中に集中力を欠き、相手にペースを奪われることがある。
リスク管理: ややリスクを冒しすぎる傾向。
機会
今回の試合で勝利すれば、タイトル挑戦に大きく近づく。
フライ級トップ戦線での地位を確立するチャンス。
脅威
アス・アルマバエフの粘り強いグラップリングに捕まり、試合をコントロールされる。
アルマバエフの徹底したテイクダウン戦略にスタミナを消耗し、打撃の威力を発揮できなくなる。
敗北した場合、タイトル挑戦線から大きく後退する。
アス・アルマバエフ
アス・アルマバエフは、卓越したグラップリングを武器とするカザフスタン出身のファイターです。UFCでは4戦全勝、現在17連勝と勢いに乗る。冷静な試合運びと粘り強いグラップリングで、相手をコントロールします。今回のケイプ戦は初のメインイベントであり、タイトル挑戦に向けて重要な一戦。打撃力ではケイプに劣るが、グラップリングで試合を優位に進められるかが鍵です。
強み
テイクダウン能力: 15分あたりの平均テイクダウン数が多く、テイクダウンの正確性も高い。
バックコントロール: バックポジションからのコントロールとサブミッションを狙う能力長ける。
スタミナ: 25分間の試合を戦い抜くスタミナを持つ。
リスク管理: 手堅い試合運びをする。
弱み
打撃力: ケイプに比べると、打撃の爆発力に劣る。
知名度: ケイプに比べると、一般のMMAファンへの知名度が低い。
直前オファー: 直前でのメインイベントへの変更。
機会
今回の試合で勝利すれば、タイトル挑戦の有力候補に躍り出でる。
UFCでの存在感を大きくアピールできる。
自身のキャリアをさらに飛躍させる可能性がある対戦。
脅威
マネル・ケイプの爆発的な打撃に捕まり、KO負けを喫する
ケイプのトリッキーな動きに対応できず、テイクダウンを阻まれる
敗北した場合、連勝記録が途絶え、勢いを失う。
試合の展望
この試合は、爆発的な打撃力を持つマネル・ケイプと、卓越したグラップリング技術を持つアス・アルマバエフの対戦です。ケイプが得意の打撃で試合を支配するか、アルマバエフが冷静な試合運びと粘り強いグラップリングでケイプを封じ込めるかが勝負の分かれ目となります。アルマバエフは初のメインイベントで、ケイプはタイトル挑戦に向けて、両者にとって重要な一戦です。ケイプの予測不能な動きとアルマバエフのバックコントロールに注目です。この試合の勝者は、フライ級タイトル戦線で大きなアドバンテージを得ます。
勝敗予想
ケイプの勝ち筋
打撃で試合を支配する
卓越した打撃とKOパワーを武器に、プレッシャーをかけ続ける
アルマバエフのテイクダウンを阻止し、得意の打撃を効果的に当てる
テイクダウンを阻止する
アルマバエフの卓越したグラップリングスキルに警戒する
テイクダウン防御率を向上させ、テイクダウンを阻止する
試合運びのムラをなくす
集中力を維持し、冷静さを保つ
常に冷静さを保つ
トリッキーな動きで翻弄する
予測不能な動きでアルマバエフを翻弄し、攻撃を的中させやすくする
アルマバイエフの勝ち筋
グラップリングで試合を支配する
卓越したグラップリングスキルを最大限に活用
ケイプをテイクダウンし、トップポジションを維持
バックコントロールを効果的に利用し、サブミッションを狙う
ケイプの打撃を封じ込める
ケイプの爆発的な打撃力を警戒し、打撃をかわす
テイクダウンのチャンスを伺う
ケイプのトリッキーな動きに対応し、的確にテイクダウンを仕掛ける
冷静な試合運びを徹底する
ケイプのペースに巻き込まれないように注意する
スタミナを維持し、25分間の試合を戦い抜く
バックポジションを狙う
相手が立ち上がろうと背中を晒すように仕向け、バックポジションを狙う。
テイクダウンを成功させる。
モカエフやニコラウ戦のように、テイクダウンで試合を有利に進める。
多くの専門家やコミュニティは、ケイプの打撃力優位と見て勝利を予想しています。一方で、アルマバエフのグラップリングを警戒する声も少なくありません。アルマバエフが試合をコントロールし、スタミナを活かせれば勝利の可能性も十分あります。ケイプの爆発的な打撃が炸裂するか、アルマバエフがグラウンドで主導権を握るか、両者の戦略と試合運びが勝敗を分けそうです。
終わりに
個人的には、我らがRIZIN元王者 ケイプには是非ともUFC王者まで駆け上がってほしいと、切に願っています。しかし、試合内容や発言には、少々「うーん…」と考えさせられる部分が多いのも事実です。相手をじっくり観察しすぎるあまり手が出なかったり、試合後の言い訳が少々…弁解に聞こえてしまうのは、私だけでしょうか?
ケイプのファイトスタイルを敢えて例えるならば、「アグレッ塩」の対極、「燻製フィニッシャー」といった感じでしょうか。じっくりと時間をかけて相手を燻し、最後に極上のフィニッシュを見せる…そんなイメージが理想。今回の試合では、はたして燻しすぎて焦げてしまうのか、それとも極上の燻製料理として完成するのか、あまり期待はしすぎずに観戦したいと思います。。
いずれにせよ、ケイプにとっては今後のキャリアを左右する重要な試合、格下相手には落とせないでしょう。アルマバイエフにとっては舞い込んできた大きなチャンス。勝利は一気にトップコンテンダーとの試合ができそうです。
試合終了後レビュー記事を追加します。
試合結果

勝者:マネル・ケイプ
結果:3ラウンド2分16秒でマネル・ケイプがアス・アルマバエフにTKO勝利を収める。
備考:ケイプはパフォーマンス・オブ・ザ・ナイト獲得。
試合後レビュー記事抜粋
参照:MMAmania
参照:sherdog
参照:mmajunkie
参照:MMA PLANET
参照:mmafighting
試合の全体像
UFC Fight Night 253のメインイベントで、マネルケイプはアス・アルマバエフに対し、3ラウンド2分16秒でTKO勝利を収めました。ケイプはこの試合で、そのスピードと運動能力を生かした打撃を効果的に繰り出し、試合の主導権を握りました。対するアス・アルマバエフは、17連勝という記録を持っていましたが、ケイプの攻撃に対応することができず、連勝がストップする結果となりました。
この試合については、ケイプのアイポークの疑惑に対して、様々な意見が飛び交う、やや不完全燃焼な結末にもなっています。ケイプ自身は試合後、「フライ級には自分のようなチャンピオンが必要だ」と述べ、アレクサンドル・パントージャへのタイトル挑戦を強くアピールしました。また、ケイプはUFC Vegas 103のパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトにも選ばれました。
試合展開としては、アルマバエフはケイプのプレッシャーに押され、3ラウンドでは背中を見せて逃げる場面も見られました。先述のアイポーク疑惑に対しては、レフェリーを務めたマイク・ベルトランの試合の裁定についても、議論を呼んでいます。
試合のポイント
ケイプの打撃/プレッシャー:スピード&パワーを兼ね備えた打撃でダメージを与え、プレッシャーをかけ続け試合を支配した。
アルマバエフの戦略: アルマバエフはタックルを試みるも、完璧なテイクダウンディフェンスに阻まれ、ペースを掴めず。
3ラウンドでのTKO決着: ケイプは3ラウンドに攻撃を強化し、アルマバエフをケージに追い詰めてパンチの連打でTKO勝利を収めた。アルマバエフはアイポークをアピールも、試合は中断されず。
物議を醸したアイポーク: 試合中、ケイプがアルマバエフの目を突いたとされる場面が複数回あり、議論に発展。
タイトル挑戦アピール: 試合後、パントージャへのタイトル挑戦を強くアピール。自身がフライ級に新たな刺激をもたらすことができると主張。
各ラウンドの主な出来事
1ラウンド
ケイプがアルマバエフのボディキックをキャッチし、鋭いジャブをカウンターとして返す。
ケイプの左ストレートがクリーンヒット、アルマバエフはバランスを崩して後退。
ケイプが強烈な左パンチをヒットさせ、アルマバエフはダメージを負いながらも持ちこたえた。
ケイプが右ストレートをヒットさせ、アルマバエフは顔面を赤く腫らし、出血。
2ラウンド
アルマバエフが前に出てプレッシャーをかけ、テイクダウンを試みるも、ケイプは冷静にディフェンス。
ケイプのテイクダウンディフェンスは完璧で、アルマバエフはテイクダウンを奪えず。
ケイプが重いパンチをヒットさせ、アルマバエフはぐらつき、ケージ際に後退。
アルマバエフも反撃し、コンビネーションパンチをヒットさせるも、ケイプはダメージを感じさせず。
ケイプがローキック、そして強烈な膝蹴りをヒットさせ、アルマバエフは苦悶の表情。。
3ラウンド
ケイプがアルマバエフをケージに追い詰め、容赦なくパンチの連打。
アルマバエフがアイポークをアピールするも、レフェリーは試合を止めず。
ケイプの右ストレートがアルマバエフの顔面を捉え、アルマバエフはダウン。
レフェリーが試合をストップし、ケイプのTKO勝利。
アルマバエフは背中を見せて逃げ、ケイプが追いかける展開。
個人的感想
個人的な感想として、今回のケイプのパフォーマンスは、素直に『ええやないか。。。!!』の一言に尽きます。序盤から積極的にプレッシャーをかけ、相手をケージに貼り付け、打撃も積極的に出す姿。過去の敗北試合でもこのスタイルを貫いていれば、際どい判定もモノにし、今頃タイトルに十分挑戦できていたはずです。そんな素晴らしいパフォーマンスだっただけに、フィニッシュに繋がった一連の動きの中で、アイポークの疑いがあったのは残念でなりません。
今回の勝利で即タイトルとはいかないでしょうが、間違いなく次に繋がる勝利、そして素晴らしいパフォーマンスであったと思います。次戦は、元王者のブランドン・モレノとの対戦が理想的ではないでしょうか。ケイプの実力をもってすれば、モレノとの試合は必ずやタイトル戦線を盛り上げる刺激的なものになるでしょう。・・・なお、お願いだから平良選手との対戦はやめてとは、言いたいところです。
同じ元RIZIN王者として、海ぴょんにもこのケイプの活躍に刺激を受け、再び立ち上がってほしいと願っています。かつて同じ舞台で戦った二人の再起が、日本の格闘技界全体をさらに活性化させる原動力となるはずです。ケイプの今後の活躍と、朝倉海の再起に期待したいところです。