8月の中くらい日記



🐟水族館に行った。ノコギリザメが水槽の底でジッとしていた。全然動かない。なんか元気なさそう。これがデフォだったらごめんな。実は元気なのかも。

🐟ごはんタイムに水槽の上からソロソロ〜っとフック(お魚付き)のついた棒が伸びてきて、ノコギリザメの口近くにムイムイ押し付けられていた。

🐟ノコギリザメは不動だった。あとなんかちょっと迷惑そうだった。

🐟その後なんどかトライされたものの、ノコギリザメは全然魚を食べない。
飼育員さんも諦めたのか、じゃあまあ……カニで……みたいな感じで、同じ水槽のタカアシガニに魚を全部横流ししていた。いいんだ。

🐟タカアシガニは、もらった魚を長〜い脚2本で大事に大事に胸に抱えて、端っこの方へ横歩きしていった。しめしめ……

🐟その道すがら、ノコギリザメをしっかり踏んでいた。端っこをちょっと踏んだとかじゃなくて、真上をとっとこ歩いて行った。ノコギリザメ、なお不動。いいんだね……

🐟あんなノコギリをつけておいて、やさしい。いや、やさしいのにノコギリがあるから勝手にオラオラしたイメージを持たれているのか。そもそもサメってひっくるめてオラオラのイメージがある。勝手にごめん。

🐟違う水槽でシュモクザメも見たが、彼らはなんか泳ぎ方がオラオラしてるなと思った。左右にハンマーを振りながらウォンと泳ぐ。でもあの頭の形だから、重心とかの兼ね合いでああなるしかないのかも。全部イメージ。

🐟でもサメはたぶん私がどんなイメージ持ってるとか全然気にしないと思う。ごめんって思うのも、ごめんかも。

🐟帰ってから調べたら、ノコギリザメは大人しいサメだそうだ。刺激しなければ基本大丈夫〜みたいなことが書かれていた。どんなサメ?みたいな説明の半分が調理法だったので、たぶん本当に大人しいんだと思う。

🎞️『あんのこと』という映画を見た。ネタバレを避けたいのであまり話せることはないが、切に主人公の幸福を願ってしまう映画。

🎞️突然、あんという女性(女の子と呼ぶべきかもしれない)は、あなたと同じ世界にいました、ということを突きつけられて、ひょえっとなった。

🎞️教育を受けられて、理不尽に殴られたりしなくって、健やかに成長できる環境に、私は運良くいた。そして、そうじゃない人が近くにたくさんいることをボンヤリ知っているのに、それを画面越しとしてしか見られていない。……ということを、たった一瞬の、たった1シーンで刺してくる。壁越しの観客だと思っていたら、急に壁の中にいたことを理解させられる。

🎞️生まれた環境が不運なものであることに因果も業もなければ罪もないのと同じように、生まれた環境が幸運なことにも罪はない、はずなのに、なぜか罪悪感を感じるのはなんなのか。それこそ失礼な気がする。

🎞️見て欲しい。

🪩新宿のナイトクラブにめちゃくちゃビビりながら行った。クラブ自体初めて。なんで行ったかというと、行ったことがなかったからだ。

🪩前日からフォロワーさんに「行きます!」と宣言した。「ここで行くって言わないと逃げるから言いました」とも言った。正直でえらいと思う。フォロワーを勝手に碇にするな。

🪩めちゃくちゃ台風だったし、腰から下がビッチョビチョになった。道ゆく途中でミスドを見つけて、ミスドに行きたい……と思った。思ったし、別のフォロワーさん(その方のおつかい🎶で新宿に来ていた)にDiscordでミスド行きたいと泣き言を言っていた。

🪩クラブ、全然行きたくない。怖い。ミスドがいい。

🪩私が行ったクラブは21時から開いているところだった。終電前には帰る、というかマジで15分くらいで逃げるつもりだったので助かった。というかそれを折り込んでそこにした。

🪩多くの場合はもっと遅い時間に開くらしい。二次会感覚で使われたりするそうだ。夜明けまでパーリナイな人たちが使うんだろう。

🪩あんのことを見て、おつかいを済ませて、少し待ってやっと21時という感じだったので本当に開いてすぐ入る感じだった。身分証を確認されて、入場料を払うとドリンクチケットが貰える。

🪩ロッカーに荷物を預ける段階でもまだほとんど人がいなかったし、勝手が分からずテンパって中のお姉さんに「ホール?(???)の入り口どこですか……💦」と聞いて怪訝な顔をされた。入り口、そこにある。へへ、恥ずかし。

🪩中もまだほとんど人がいない。ステージのDJとガランとしたフロアだけ。音もライトも、感覚はライブ会場と同じ。心臓に響く。ドキドキしていた。

🪩ちなみにこのときも全然帰りたいと思っている。

🪩しかし場所の雰囲気やシステム、間取りはわかったが、そこにいる人たちの格好や喋り方・過ごし方なんかも知りたかった。ので、人が増えるのを待つことにした。

🪩ついでに悪質なナンパにでも会えれば100点だな〜と思いながらジンジャーエール(後ろの方のバーでドリンクチケットと交換できる)をちびちび飲んでいた。ありがたいことに(?)割とすぐ人が近づいて来てくれた。どんな人かな〜。見上げる。

🪩メチャクチャガタイのいい外国人だった。

🪩なぜ初手で。普通に怯んだし、さらに英語で話しかけられて面食らった。英語、当然のごとくしゃべれない。

🪩先方にもそう伝えたが、「話したいだけ(???)」と言われて(?)食い下がられた。カタコトだが割としっかり「I can’t speak English」と言ったので伝わっていたとは思うが、よくわからない。

🪩なんか面白くなって話すことにした。英会話の機会なんてなかなか得られないし、クラブ内ではしつこいナンパなどをすると屈強なお兄さんに連れて行かれるらしいので、知らない人と話すのであれば野良よりたぶん安全。

🪩といってもほとんど筆談である。彼はGoogle翻訳で、私はスマホのメモ帳で簡単な(本当に簡単な…)英語を書いて交互に見せ合うスタイル。音がデカくて声を張らないと聞こえないのだ……

🪩彼はキューバ出身で日本に駐屯予定の米兵らしい。プライベートの米兵とサシで話す人生、想定していなかった。ちょっと政治面に触れてしまうので伏せるが、〇〇○○の○○で○○を○○○めた話などを聞いた。

🪩「訓練キツイけど、悪者を倒すために必要だから💪」と言われたのが印象的だった。悪者。翻訳前の文にbadという単語も見えた。

🪩不思議な感覚だ。悪者、という単語を、私は日常生活で使わないし、戦争などのニュースを見てもそういう話をしてもあまり聞かない。

🪩あとでそのことを母に話したら、「でも悪者だって思ってないと撃てなくない?」と言われた。たしかにそういう面もあるのかもしれない。とくに米は志願制だし、経済的な理由でなく志願するなら、そういう視点の人も珍しくはないのかも?

🪩話している途中で、なんの脈絡もなく「何かひとつ日本語を教えて」と言われた。えっ急に……えーっとえっと、キャッチーで英語にしてもわかりやすくて素敵な日本語……えっムズくない??

🪩よく考えたら別に簡単な挨拶や単語でよかったのだと思うが、トチりと日本語カッコいいと思われたい見栄が混ざりに混ざる。

🪩選ばれたのは『勧酒』(作:于武陵 訳:井伏鱒二)でした。中国詩じゃねえか。

🪩「さよならだけが人生だ」というあの有名な箇所と訳を伝えた。日本の有名な作家の詩だよ〜と。

🪩元が中国詩であることはややこしいので言わずにおいた。たぶんそこまで求められていないし、あと読むたび思うが、井伏鱒二訳はオシャレに魔改造されすぎていてほぼオリジナル。直訳は「人の世も別ればかり多いものだ」である。于武陵もビックリだ。

🪩詩の意味を聞かれたので答えたら、「すごく素敵だ……僕は君の虜になったよ……」と(翻訳で)言われてウケた。于武陵に言ってくれ。

🪩Googleくんがどの単語を虜と訳したのかはわからないが、虜という言葉、日本で使わなさすぎる。

🪩その後彼はガッツリ(とはいえ紳士的ではあった)口説きに移行し始めた。人ってそうやって口説きに移行するんだ。起点を得てアクセルを踏み、二人で出かける/飲む機会を掴む、という感じが主流なのだろうか。

🪩とはいえそこでちゃんと断らないのも不誠実なので適度なところで完。そのあともお友達としてそこそこ話してバイバイした。

🪩その後も一人でボーッとしていた。慣れると居心地は悪くない。時折来るナンパ以外はみんな程よく他人事だ。音もうるさいのだが、爆音なので逆に気にならない。余計な音が聞こえなくて心情としてはむしろ静かだった。

🪩終電が近くなってしまったので帰る、前に、上のフロアをちょっと覗いた。たぶん、慣れている人向けの?フロアっぽい。なんとなく雰囲気が怖くてピャッと逃げた。

🪩あそこにいた人たちと喋れる日、私の人生に訪れるだろうか。どんな人たちかは知ってみたい。

🪩帰り際に、入ったとき渡されたカードを見た。どうやらこれがあれば女性は数ヶ月無料で入れるらしい。

🪩行くか行かないかと言われれば全然行かない(魂の形が合わない)。が、楽しかった。いい経験かも。

🧠フォロワーさん方とインサイドヘッドの話をした。

🧠私は1も2もまだ見ていない。が、2で追加された新たな感情たちのラインナップがヤバい、というお話を以前教えてもらって確認し、既に大いに心に傷を負っていたところである。

🧠見たら確実に取り返しのつかない傷を負うがやっぱり見たい、がやっぱり怖いという話になった。でもインサイドヘッドで傷つく人間は絶対にインサイドヘッドを見たほうがいい。

🧠映画館で観ないと確実に逃げるよね、という話になった。家だったら絶対に途中で傷つきのあまり、逃げる……

🧠でも、作った人間が一番傷ついたに決まっている。

🧠別にお金を稼ぐという意味なら、ただ楽しいだけの作品だっていい。もちろん100%のエンタメを作ることもまた凄まじく力の必要なことであるし、そこに信念もあるだろう、が、そんな古傷をわざわざ開く必要はない。

🧠なのに、でも、これを作ろうとする大人たち。最高。

🧠「これを大人ではなく子供に向けていることがすごい」という話になった。メインターゲットは、この感情たちを上手に、あるいはヘタクソに無理やり、しまえるようになった大人たち……ではなく、今まさにこの感情に困惑している子供たち。

🧠すごい。

🧠「この映画はこれを見た子どもに、これからもずっと寄り添ってくれる」というお話を(※私による勝手な意訳)(※うろ覚え)してもらって、また、すごいと思った。すごい。見たい。怖すぎて見たくないが、見たい。

🧠同時に、インサイドヘッドでウワーーッとなる人たち、素敵すぎ、と思った。

🧠このあと、インサイドヘッド2のトレーラーを見て泣いているフォロワーさんをTLにて観測した。早いよ。感受性の豊かな方。

🧠ぜんぜん関係ないが、こちらのフォロワーさんが言っていた「初対面の人たちの中にいるとき、どうしようもないピエロになるしかない」という言葉が脳天に刺さって抜けない。なんて的確な表現なんだ。

🧠そのあともたくさんおしゃべりして、夢みたいに楽しかった記憶があるのに、いま内容を明確に思い出せないのがちょっと寂しい。楽しかったのになあ。

🧠でも楽しかったって覚えてるのは嬉しい。



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