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【映画】ラストナイト・イン・ソーホーを見た感想【Last Night in Soho】

核心に迫るネタバレは無いけど数か所のシーンについて言及してます。

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トーマシン・マッケンジーアニャ・テイラー=ジョイ出演の『ラストナイト・イン・ソーホー』(劇場公開日 2021年12月10日 原題:『Last Night in Soho』)を見てきた。最初に出てくる感想としては、とにかく怖かった。というのも、この映画がホラー映画だとは知らなかったから。見ようと思った理由は、ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』で好きになったアニャ・テイラー=ジョイが出ていると知ったからで、見る前は一切情報収集せず、トレーラーすら一度も見ていなかった。なので映画を予約するときのサイトの表紙の写真を見て、ミュージカル映画かな?と思いながら観始めた。

途中までミュージカル映画のつもりで観てたのにやたら幽霊が出てくるし驚かせてくるしで気が休まらず、物語の中盤でようやく「もしかしてこれってホラー映画・・?」と気づいたほど。(普段はMARVELの映画しか見ないので、これまで映画館で見たことのあるホラー映画はシャイニングの続編だけ。)

以下公式サイトからあらすじ。

ファッションデザイナーを夢見るエロイーズ(トーマシン・マッケンジー)は、ロンドンのデザイン学校に入学する。しかし同級生たちとの寮生活に馴染めず、ソーホー地区の片隅で一人暮らしを始めることに。新居のアパートで眠りに着くと、夢の中で60年代のソーホーにいた。そこで歌手を夢見る魅惑的なサンディ(アニャ・テイラー=ジョイ)に出会うと、身体も感覚も彼女とシンクロしていく。夢の中の体験が現実にも影響を与え、充実した毎日を送れるようになったエロイーズは、タイムリープを繰り返していく。だがある日、夢の中でサンディが殺されるところを目撃してしまう。その日を境に現実で謎の亡霊が現れ始め、徐々に精神を蝕まれるエロイーズ。そんな中、サンディを殺した殺人鬼が現代にも生きている可能性に気づき、エロイーズはたった一人で事件の真相を追いかけるのだが……。

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そんないきさつで見ていたのだけど、やはり印象的だったのは、田舎出身の主人公エロイーズの心が大都会ロンドンにどんどん壊されていく描写。見てて辛かった。繰り返すがホラー映画だとは思ってなかったのでその過程でとにかくびっくりした。ミュージカル調で心が安らぐシーンかと思いきや急にホラーになったり、ホラーなシーンが夢で終わって一安心かと思いきやそれもまだ夢で・・など。たしかにホラー映画だとわかっていたらそんなに怖くはないのかもしれない。ただグロテスクなシーンや、1960年代の夢を持つ女性たちが受けてきた過酷な現実などの描写もあるので総合的に見ても十分怖いホラー映画だといえると思う。

言うまでもなく二人の女優はものすごく演技が上手く、特にエリー(エロイーズ)に対してはすぐに感情移入できる。画像にある通り「金髪」が重要な要素となっていくのだがそれも人形のように似合っていて可愛らしい。

これまで見てきた映画の中でも、没入感や観た後の体力の消耗具合はトップレベル。(あとこれは映画の内容とは関係ないけど単純に音量が大きすぎて頭が痛くなった。あと10%くらい全体的な音量が下がるとちょうどいいかも。)

この映画の個人的な評価は

★★★★★

5段階中星5。1秒後に何が起こるか全く予想がつかない『シャイニング』のような張り詰めた緊張感、現代と1960年代を行き来する音楽やファッション、物語の大半はタイトルにもある通りソーホーというロンドンの地区の狭い空間だけで進んでいくがそんな舞台で巻き起こるサイコ・ホラーとしてのアトラクション性なども含めて、完成度が高く非常に満足できた映画だった。驚かせてくるシーンが分かったので次は落ち着いてもう一度見たい。

ちなみにアパートの管理人ミス・コリンズの見た目や立ち位置がドラマ『ケーブル・ガールズ』のカルメンと重なり思い出してしまったのと、ドラマ『エージェント・カーター』を見たばかりだったので、こういった19XX年代の昔のファッションだったり雰囲気を再び楽しめたのでよかった。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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