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韓国歴代大統領のその後

韓国の歴代大統領の多くは、在任中や退任後に問題を抱え、波乱の末路をたどることが多いです。その背景には、韓国の政治体制や社会の監視の厳しさ、権力濫用の問題、そして大統領に集中する強大な権力が挙げられます。以下に歴代大統領の末路を簡潔にまとめます。

1. 李承晩(イ・スンマン, 1948–1960)

•長期政権の末、選挙不正が原因で学生運動(四月革命)が激化し、1960年に辞任し亡命。ハワイで孤独に死去。

2. 尹潽善(ユン・ボソン, 1960–1962)

•軍事クーデター(朴正煕政権)により辞任。比較的平穏な晩年を過ごし、1990年に死去。

3. 朴正煕(パク・チョンヒ, 1963–1979)

•開発独裁を推進し長期政権を維持。しかし、独裁体制に対する不満が高まり、1979年に側近(キム・ジェギュ)に暗殺される。

4. 崔圭夏(チェ・ギュハ, 1979–1980)

•朴正煕暗殺後に暫定大統領を務めるも、クーデター(全斗煥政権)により辞任。その後は目立った活動なく静かな晩年を過ごす。

5. 全斗煥(チョン・ドゥファン, 1980–1988)

•光州事件での大量虐殺や独裁体制への批判が強く、退任後にクーデターと収賄罪で死刑判決(後に減刑)。晩年に謝罪を拒否し、2021年に死去。

6. 盧泰愚(ノ・テウ, 1988–1993)

•全斗煥と同様にクーデターと収賄罪で有罪判決。恩赦を受けるも、退任後の健康問題に苦しみ2021年に死去。

7. 金泳三(キム・ヨンサム, 1993–1998)

•アジア通貨危機(IMF危機)による経済混乱で評価が低下。政治スキャンダルも絡み、退任後は静かな生活を送り2015年に死去。

8. 金大中(キム・デジュン, 1998–2003)

•南北融和政策でノーベル平和賞を受賞。退任後は家族が汚職スキャンダルに関与したが、自身への大きな非難は少なく、2009年に死去。

9. 盧武鉉(ノ・ムヒョン, 2003–2008)

•政治資金スキャンダルで捜査を受け、2009年に自殺。支持者からは「清廉な政治家」としていまだ評価が高い。

10. 李明博(イ・ミョンバク, 2008–2013)

•退任後、収賄や職権乱用の罪で有罪判決を受け、懲役刑を言い渡される。現在も高齢で健康問題を抱える。

11. 朴槿恵(パク・クネ, 2013–2017)

•政治スキャンダル(崔順実ゲート)により弾劾・罷免。懲役刑を受けるも、2021年に恩赦。健康状態が悪化しながらも活動は控えめ。

12. 文在寅(ムン・ジェイン, 2017–2022)

•退任後、比較的静かな生活を送っている。ただし、在任中の政策(特に北朝鮮政策や不動産問題)に関する評価は分かれる。

13. 尹錫悦(ユン・ソギョル, 2022–現在)

•現職。強硬な姿勢や経済政策を巡り賛否があるが、末路は未定。

韓国の政治文化では、大統領に対する期待が高い一方で、厳しい批判と監視が伴います。退任後に法的責任を追及されるケースが多いのは、権力集中とその濫用のリスクが原因とされています。

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