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記念日短編小説

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記念日をテーマとして書いている短編小説です。
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#創作大賞2024

【短編】新たな世界への誘い

 主人公の一人が、登場人物の中でも一際目立たなさそうに描かれていた彼女に焦点をあて、ここ…

ぺん
4か月前
12

【短編】雨も虹も雲も太陽も

「雨ってキライ」 「じめじめしてヤダ」 「折角お洒落したのに濡れちゃうじゃん」 いつだって…

ぺん
4か月前
24

【ショートショート】ピアノの日

 ポン、……ポン、……ポン、ポ、ポン。  決して軽やかとは言えない音が窓の向こうから聞こ…

ぺん
4か月前
17

【短編小説】シーザーサラダの日

『しゃっきしゃきのれたすとー』 『シャキシャキのレタスとー?』 『ぴかぴかのみにとまととー…

ぺん
4か月前
28

【短編小説】涙の日

ぼろぼろ ほろり はらはら ぽろ ぼろぼろと零れ落ちる涙は 美しいとはとても形容できない だ…

ぺん
4か月前
15

【短編小説】露天風呂の日

雪景色もいいけれど 霧雨だって悪くない ぶるりと震えながらよりも のんびりできるのは今の方…

ぺん
5か月前
33

【短編小説】ロマンスの日

 目の前に掲げられた大きな花束。色とりどりのバラの花に、目がチカチカする。差し色の緑が目に優しいなぁなんてちょっと現実逃避。  あなたは何の花が好きですか?なんて聞かれたのはもう何年も何年も前の話。何度目かのデートで、ショッピングモールの中を回った時に花屋さんの前を通りかかって、私はふぅん綺麗だねって普通の感想しかなかったんだけど、ちょっといい?ってキミの方が足を止めた。  ここのお花はどれも生き生きしていて素敵だったのでって言いながら、ちょっと恥ずかしそうに店の中をくるりと

【短編】○○の日

白くつややかな肌が目を引いて 黒い衣装に喉を鳴らす 内に秘める赤さを見せずに楚々としていて…

ぺん
5か月前
18

【短編小説】生姜の日

 赤と白で、細長くて、酸っぱい匂い。  小さなころ、定食屋の実家を手伝っていた時、よくお…

ぺん
5か月前
23

【短編小説】バザーの日/恋人の日

 良く晴れた…とまではいかないものの、曇ったり太陽が出たりしてそれなりに暑い天気になった…

ぺん
5か月前
37

【短編小説】布おむつの日

 ざぶざぶって水と泡と布がダンスをしてる音が聞こえてくる。正直彼がいなきゃやってられなか…

ぺん
5か月前
24

【短編小説】路面電車の日(歌詞風)

静かに響く音を聞きながら 斜め下を走っていく車を眺める 段々口元が緩んでいく だって好きな…

ぺん
5か月前
23

【短編小説】ロボット掃除機『ルンバ』の日

 ズビビビビビ。たまに、ガッタン。ウィィィィィン、も聞こえてくる。  あんまり広くない部…

ぺん
5か月前
24

【短編小説】むち打ち治療の日

 どうも、昨日っから首が痛い。痛いっていうか、ヘンな感じ。違和感、だな。 「どうしたんです?ヘンな顔して」  うーん、と首を捻ったりぐるぐる回したりしてたら、同僚に心配された。 「なんか、ヘンな感じがしてさ。違和感っつーか……あ、イっ!…てぇー」 「ええー、何したんですか。寝違えでもしました?」 「いや、寝違えじゃない、と思う、昨日っからだし。んー……ああ、そういや、昨日の夜、息子と一緒に柔道の稽古にいったわ」  週2でやってる、地域の柔道教室に昨夜も行った。学生時代にやって