【短編小説】人間ドックの日
しょっぱなに血を抜かれてからの、身長、体重、それから腹ン中を見られたり、冷たいジェルを塗りたくられてぐりぐり機械で押されたり。
まぁ、検査ってーのはこんなもんだ。
と言えるほど回数をこなしてる訳じゃないけど、二回目ともなれば一回目よりも余裕が出てくる。
「それではこちらのお薬を飲んでいただいて、後は検査結果が出次第、順番にお呼びいたしますので、待合室にてお待ちください」
にこやかに笑って下剤の入ったコップを差し出す看護師さんの言葉に頷く。あんまり飲みたいものじゃないけ