概ねワシントン的音楽のススメ/リンノスケ
ヨーグルトのコマーシャルでお馴染みのリンノスケです。こんばんは!トップ写真は粉雪を藤くんに捧げてる時です。
先週も私の回でございましたが、今回は番外編ということで『概ねワシントン』の大解説回ダヨ!題しまして、『概ねワシントン的音楽のススメ』刮目セヨ!
まずはジャブ。
今日の夢の話なんですが、人が私の方に寄ってきまして、名刺を渡してきたんです。
「私、大きいの"きい"に大きい"きい"で、ジョジョニと申します。」
さすがに飛ばされました。いい夢を見ました。いい夢はもう一度見るか、実現するかだったら、もう一度見る方が良いです。今日はどんな夢を見るのかなあ。
「概ねワシントン」終演!
5/31〜6/4シアター711で上演されました「概ねワシントン」無事に終演致しました。ご来場頂きました皆様並びに、関係者の皆様、本当にありがとうございました。
きっとろんどんとしては東京でのスタートを無事に切れたことで今後が楽しみな展開となりました。評判も良かったので、大変嬉しく思いますが、個人としてはもっとやれたという悔しい思いが強い公演となりました。そんな悔しさを晴らすのはまた次へのチャンスに活かしたいと思っています。まだまだ足りない部分が多すぎて自分に意気消沈です。そういう気持ちになれたのもこの東京公演のおかげでしたので、総じて私にとっては非常に大きな機会でした。
その他に今回個人的に嬉しかったのは劇中の音楽について、良かったという言葉を頂いたりお問合せを頂いておりました。今回私が選曲を担当させて頂いたので、せっかくなので全曲解説していこうと思います!チェケラ!
概ねワシントン的音楽のススメ!
(曲名をタップしたらYouTubeのリンクに飛びます。)
開場中〜THA BLUE HERB
1 THIS'98
2 BOSSIZM
3 ONCE UPON A LAIF IN SAPPORO
4 孤憤
5 AME NI MO MAKEZU
6 未来は俺等の手の中
7 THIS'98
札幌出身で今なお平岸を拠点に活動するレジェンドTHA BLUE HERBです。上記の曲自体は概ね20年前の曲ばかりで、我々札幌出身のきっとろんどんがと重ねさせて頂いた部分が多くあり、ここから這い上がっていくぞという決意そのものです。ヒップホップを知らなかったら黙ってブルーハーブ一択ですよ。地下鉄がさっぽろに着くイントロから始まるTHIS'98が最初と最後にあるのがキモです。そのまま「概ねワシントン」本編に繋がるような仕掛けをさせて頂きました。
そしてやはり、北の前説王久保は流石でしたね。水木金の公演はモニターでの参加でしたが、生の久保さんは本当に代えの効かない我々にとってのジョーカーでした。
1 N.Y. State of Mind / Nas
荒貝(熊谷さん)と基央(藤くん)の回転寿司(道産子大回転)のシーン。最初に言いますが私はNasが好きなんです。井上がゴッサムシティみたいな札幌を描くと発言していて、その時にNasが合うんじゃね?って思ったのが全ての始まりで、それ以降ラーメン屋(お清めの味噌)と喫茶店(純喫茶雪虫)でもNasをBGMとして流していました。これが何を意味するかわかりますか?道産子大回転もお清めの味噌も純喫茶雪虫も基央がオーナーなんです。つまり基央は咳止めシロップでキメる生粋のストリートギャングだったわけです。(千秋楽で冒頭の咳止めシロップを飲むシーンで基央役の藤くんが咳止めシロップを忘れてエアーでやってて目の前の井上がすごい形相になってたのはここだけの話。)
2 Memory Lane / Nas
男(リンノスケ)と川北(山科)と猪瀬(ヒロ)のラーメン屋(お清めの味噌)のシーン。毎回ヒロは私のことを笑わせにかかるんですが、私は一度免疫ができるともう2度と笑うことはしないのですが、回を重ねるたびに絶妙に変えてくるヒロに笑けそうになりました。笑わなかったけど。あと山科は器用なもんでラーメンを啜るアクションが非常に上手で参考にさせてもらったけど、私は下手なままだったので左手でスープを啜ることに専念しました。
3 One Love / Nas
男と玲(木穂ちゃん)と荒貝と加賀(原ちゃん)のラーメン屋(お清めの味噌)のシーン。男と玲、荒貝と加賀。これから2つの恋愛が始まる訳で荒貝が加賀に告白するシーンなんですが、間に挟まれた我々はめちゃめちゃ気まずいです。しかも荒貝と腕と腕がよく当たってました。写真ではヒロがいますが実際はいません。ちなみにこの時の私は札幌のスープカレー屋のプルプル25周年Tシャツを着てました。ラーメンよりスープカレー派というメッセージです。
4 Represent / Nas
男と猪瀬の喫茶店(純喫茶雪虫)のシーン。このシーンは前半と後半に別れてて、その間に別のシーンが2つほど挟まれるのですが、その時舞台上でストップモーションでヒロと目のやり場に困ってました。特に私は井上が銃殺されて捌けるのが視界に入ってきて、吹き出しそうでした。そしてこのシーンの最後でスマホを珈琲グラスに入れるやつ、ある回で大変だったんだから。ヒロが床に珈琲ぶちまけたんだから。そんで藤くんすってんころりんで天井を見上げたんだから。ピンチはチャンスですね。2度とやらないで下さい。
5 銀河鉄道999 / ゴダイゴ
川北と加賀と荒貝と玲の美唄へ向かうドライブシーン。この曲は私が決めた曲ではなく、稽古場で自然と決まりました。詳しくは忘れましたが、玲が最後に泣く時にフェードアウトして終わるような曲の構造になっていたので採用されたのかな?曲自体は3:29と短めの曲で、なんとかその尺で収めようと4人とも必死に早口で喋っていておもしろかったです。私が特におもしろかったのは、曲のイントロが始まり歌い始めたら川北(山科)が「事件や事故とか不謹慎ながらにも〜」と台詞を言い始めるのですが、その様が名探偵コナンのオープニングナレーションみたいでツボでした。ばかっこい。
6 Easy Street / The Collapsable Hearts Club
基央と専門家(久保)の生放送「行った気!」のシーン。この曲はウォーキングデッドを見ていたら知っている方もいたかと思います。そうです。シーズン7でダリルがニーガンに捕まり、毎日永遠と聴かされ続けた曲がこれです笑。
何故かふとこの生放送のシーンにハマるなと思ったので採用させて頂きました。ちなみに後半のクリスマスでの生放送のシーンの時には基央がジージャン上下に赤いマフラーだったので、あとはルシールを持たせるだけでもはやニーガンでした。ひょっとすると基央はニーガンに憧れていたのかもしれませんね。
7 Paris, Texas / Ry Cooder
荒貝の電話シーン。このシーンはBGM効果として流していました。私のバイブル的映画、ヴィム・ヴェンダースの「パリ、テキサス」のテーマソングです。なんとも言えないアンニュイさが荒貝の正義か悪かなのかにマッチしそうだったので採用しました。井上の脚本って何個か要素があってその一つに1人電話っていうシーンが必ずあります。次は誰が電話するんでしょうかね。写真は別のシーンですが、ちゃんと美唄に行った3人で写真を撮ってたんですね。どこで撮ったかは内緒です。
8 Jingle Bell Rock / Bobby Helms
基央と加賀のクリスマス生放送シーン。このシーン自体は明石家サンタ風の雰囲気にしたかったので、無難なクリスマスソングを採用しました。こちらが例の基央がニーガンに見えるシーンです。この時の原ちゃんすごくおもしろいの。カメラ目線で去って行くんだけど2回もカメラ見てるし、ニーガンにインタビューされたら緊張してて最高でした。余談ですが、原ちゃんからいらない映画のDVDを貰ったんです。その中にあった「俺たちに明日はない」を開けたら「聖飢魔II FINAL」DISC 2が入ってたんです。は、はらちゃん?そっち?しかもDISC 2?
9 1999 / 羊文学
男と猪瀬の車のシーン。このシーンは基本的にヒロが喋るので私は「はい。」と「はい?」しか言ってないです。この車はどこを走ってるかというと5号線ですね。近年のクリスマスの定番ソングと言えば私は羊文学の1999を推しているんですが、この歌詞と男の心情、札幌の街が変わってしまったというのが見事に合いまして、クリスマスイブなので採用させて頂きましたが。これは有線から流れている設定です。ちなみにこの曲、English versionもあるのをご存知でしたか?良いです。
10 California Dreamin' / The Mamas & Papas
男と猪瀬と荒貝の殺害シーン。この曲はこれまた私のバイブル的映画、王家衛の「恋する惑星」から引用しました。これも歌詞に注目して欲しいのですが、ある冬の日の話なのです。「もしL.A.にいたなら、暖かく安らかに過ごせたのに」というもしこうだったらこんなはずじゃなかったのにみたいな歌詞、それからメロディーがこのシーンで最高に合いました。ちなみにこのあと早着替えで、舞台袖ではいつも山科に手伝ってもらっていました。
11 Falling Slowly / Glen Hansard & Marketa Irglova
男と玲の最後のシーン。この曲は知っている人が多いかなと思いつつも採用してしまったのですが、ジョン・カーニーの「ONCE ダブリンの街角で」のメインソングです。超いい曲。歌詞に注目系です。まさに男の心情を表していて、「この時間がさ、ずっと続けばいいのにな」という男の台詞はまさにFalling Slowlyでした。ちなみにケーキは玲役の木穂ちゃんが毎回本番前に市販のロールケーキに生クリームを塗って用意してくれてました。ある時こっそりワサビを入れたらしいんですが、謎に直前に井上に見つかったらしくイタズラ失敗になったそうです。井上って遊び心ないんだね。私はそういうの大好きです。
てな感じっす!気になっていた方スッキリしましたでしょうか?日々膨大な量の映画と音楽をインプットし続けていますので、次の公演も是非そういったところにも注目していただけるとより楽しんでいただけるかなと思います。
ということで、改めましてきっとろんどん東京旗揚げ公演「概ねワシントン」にご来場頂きましてありがとうございました!
出演者である我々きっとろんどん、木穂ちゃん、原ちゃん、ヒロ、熊谷さん、藤くんは本当に仲良くて良い仲間に恵まれて公演を終えることができました。藤くんは福岡ではありますが、他はみんな何かしらの強い思いを抱きみんな北海道から上京した組で臨みました。本当に心強かったです。北海道から出てきた俺達で何かやってやるぞという強い気持ちがいつも伝わってきました。これからもみんなのことを応援しますし、一緒に頑張って生きていきましょう。私ももっと頑張ります。
今後も沢山のそういった力を借りながら成長していけたらなと思いますので、末長くどうぞ宜しくお願い致します。
なんか、Radiotalkというアプリで「ちょっとらじお」始まりましたね。山科くんがやってましたが、私も気が向いたら週に2回くらいできたらなと思います。実際のところ週に1回やれたらいいのですが。
Radiotalkというアプリをダウンロードしてアカウントを作っていただいて、是非楽しみに聴いてみてください。人となりがわかるはずです。
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