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【ジャッカル通信】『チアリーダー忍者』('02)被害者の会

ディンゴの20年来のタッグパートナー、中国地方在住のジャッカルさん(※全裸で滑空中)が不定期かつ発作的にお送りする『ジャッカル通信』。
今日はいつかの投稿の続編だ!(ディンゴ)

参考記事:

☆☆☆

●とても面白い『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』

ブワブワ。リッチハンサム日本代表のジャッカルです。先日『チアリーダー忍者』('02)について書いたことである種の責任が生じたため、ヤフオクでレンタル落ちのDVDを買い求めたのが2週間ほど前のお話。…人生で二度、『チアリーダー忍者』のソフトを買う人間が世界に何人いるんでしょうか? 客観的には実に不道徳な行いと評価せざるを得ず、死後ジャッカルが地獄に落ちないか心配です

https://www.youtube.com/watch?v=11FDzeegJ9E

ただ、そうやってソフトを再び入手したものの、ここしばらくは劣悪な労働環境由来の疲労で心身ともに傷つき、とても『チア忍』の視聴に耐えうるコンディションではなかったんですね。でも劇場で『機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning』を観たことによりバイタルが20%ほど回復。そこですかさず『チア忍』も観たわけなんですがー、なんかもう、視聴後は5%以下までバイタル下がりましたね

いくとガンダム、イカス(ディンゴ)

『チア忍』を最後に観たのはまだ大学の時分ですから、軽く10年以上は前。細かいところは完全に忘れており、なんかもう「あらすじだけは知ってる」映画を観てるような感覚。これがニュータイプか…

●『チア忍』あらすじ

オタク描写の人権のなさが、ポリコレの大事さを感じさせる(ディンゴ)

ハッピーバレンタイン高校チアリーディング部は、クソゴミカスキショキショ根暗童貞パソコンオタクたちの憧れ。
しかし、チアリーダーは若者の性を乱す悪魔だ…と信じる「暇なカソリック母親の会」は、バケモノにはバケモノをぶつけるんだよ! 理論に基づき、チアリーダーを憎むゲイ教師にチアリーダーの殲滅を依頼する。で、このゲイ教師は、矯正院のアバズレ生徒をチアリーダーへの刺客として差し向ける。ここにチアリーダー&オタクvs.ゲイ教師&アバズレ生徒の最終戦争(ハルマゲドン)が勃発! しかし、その裏には世界征服を目論む謎の人物・Xの存在が……。果たしてチアリーダーたちは、世界の平和を守れるのか!?
総制作費5億ドル以内! 事実に基づくアクション超大作!!

ノー・コメント(ディンゴ)

●『チア忍』のセックス&バイオレンス

一応はソフトエロ映画(ソフトコア・ポルノ?)なので、都合3回あるキャットファイトなどでおっぱいが出てきますし、キラ・リード(Kira Reed))っていう映画俳優でポルノ女優でタレントさんのカノジョがご出演なんですが、この方が上下ともにおっ広げる愉快なシーンもございますね。もちろんですが国内ソフトでは修正あり。
俳優陣の演技に見るべきところはなし。というか、『チア忍』キャストと比べたら、『チーム★アメリカ/ワールドポリス』('04)のパペットの方がよっぽど表情豊か!

●『チア忍』における『パワーレンジャー』要素

パワレン…?(ディンゴ)

・アクションで四肢を動かす際、過剰に「ブンブン」とSEがつく。
・便宜上「メガゾード」と呼ばれる、「なんかよくわからない巨大化」。
・ラストで、なんかそれっぽい適当なマスクを被る。
・雑な合成

…とはいえ、戦闘が始まると謎の解説員が登場するのは『獣拳戦隊ゲキレンジャー』('07)に先駆けており、だからどうした。

ちゃんとしたアクションができないから(※せいぜい側転が見せ場)、投げ飛ばされるような大がかりなアクションはダッチワイフを落としたりとかで誤魔化してます。ダッチワイフ大車輪で蹴散らされるアバズレ生徒軍団…映像としては味わい深い
皆さん武器も持ってるんですが、危ないからかポーズを決める程度にちょこっと使って、あとはステゴロ。ストロングスタイルのキャットファイト。…そういえば主演(?)の子が刀を逆手で握ってブンブン振り回すんですが、これって『キル・ビル』シリーズの影響なんですかね?

『キル・ビル』はVol.1が'03年10月、Vol.2が'04年4月の公開。作品の発表自体は、『チア忍』のが早いですね(ディンゴ)

●『チア忍』のギャグ

シットコム的なことをやろうとするが、なんかうまくいってない。ストーリーの合間合間に商品CMが入ったりするので、往年のコメディ映画を思い出さないでもありません。『ケンタッキー・フライド・ムービー』('77)とか、『アメリカン・パロディ・シアター』('87)とか。

名画ですね。『ケン・フラ』の話がしたいよ(ディンゴ)

●『チア忍』とスクールカースト描写

いわゆる「クイーン・ビー」のポジションにいるキャラクターはその気風を過剰に演じてたり、「チアリーダーはバカじゃないとできない」ということでちょっと勉強ができるチアの子がイモ女扱いされてたり、あとは全く無意味に背景でナード連中がジョックス連中にボコボコにされてたりしますね。
劇中でも、チアリーダーたちは最後までオタクたちをボロカス言ってます。まあ、そう言われてもしゃーない痛いオタクに描かれてるんですけども。
着てる服は『スター・トレック』シリーズの艦内服(モドキ)なんですが、別にトレッキーらしき描写はなく製作陣の理解が非常に浅い。どのオタクも非常に記号的というか、まあ記号的なのはチアリーダーも忍者も同じか! チアリーダーの要素も別にストーリーに活きないので、ただ単に「エロい女子高校生」でしかないよ。多様性にNO、レッテル貼りめいた独善的な描写の数々は「政治的な正しさ」が社会で強く叫ばれる以前の時代の作品ならでは…といえば、ならではかもわからない。

やはり「政治的な正しさ」は重要!(ディンゴ)

アメリカにある、アメリカ人が経営するカラテ道場にいた柔道着を着た忍者マスター(長い)が鶴のポーズを披露するあたり、そういう映画(※昔の『ベスト・キッド』。'84年の作)で育った世代が作っているんだろうなーって思います。製作陣が好きな要素を詰め込んだ映画を否定するのはいけないけど、といって肯定は全くできないもどかしさ。

●改めて、『チア忍』とわたし

今回の視聴ではこの作品の良さを再確認できなかったので、次回はもっときちんと体調を整えて、また視聴しよう。いつか。…疲労困憊なので寝ます!

オヤスミナサーイ(ディンゴ)

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