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【読書録】小田真規子 『なぜ、あなたの料理はちょっとマズイのか?』:「ちょっと」の難しさ
「レシピ通りに作っているのに、なぜかイマイチ美味しくない…」。そんな経験はありませんか?
実は「レシピ通り」だと思っているのは「”ほぼ”レシピ通り」かも!?
この本は、料理研究家の小田真規子先生が、料理の基本を丁寧に解説する一冊です。日々の料理が「なんとなく美味しくない」と感じている方、料理の腕をワンランク上げたい方、ぜひ手に取ってみてください!
概要
本書では、「野菜の水揚げ」や「鶏モモ肉の焼き方」など、誰もが経験する基本的な調理工程を例に挙げながら、美味しく仕上げるための「ちょっとした手間」の重要性を解説しています。
多くの料理本では省略されがちな「なぜその手間が必要なのか」という点に踏み込み、写真付きで丁寧に説明されているので理解を深められます。
そして、レシピを「おいしい」にたどり着くための地図と捉えることで、その読み方や活用方法についても詳しく解説。著者の反省と経験に基づいた、料理の奥深さを学ぶことができます。
特に面白かったところ
皆さんは、野菜を洗う目的って考えたことはありますか? 私はこれまで、表面の汚れを落とすだけだと思っていました。しかし、本書を読んで目からウロコ! 実は、野菜を洗う真の目的は「水分をしっかり与えて野菜を元気にすること」。つまり、切り花の水揚げと同じように、野菜も水に浸けることで細胞に水分を行き渡らせ、シャキッとさせることができるのです。
早速、冷蔵庫のサニーレタスで試してみました。20分冷水に浸けるだけで、見違えるように活き活きとした状態に。サラダにすると、みずみずしさと食感が段違い!その違いに驚きました。
読んで思ったこと
本書を読んで、これまで自分がいかにレシピを自分勝手に解釈し、基礎をおろそかにしていたかを痛感しました。改めて、料理は他の技術習得と同じように、正しい手順を踏んで何度も練習することが重要だと気づかされました。
そして、「食材の8割はいつも同じスタメン食材でOK」という言葉にも勇気をもらいました。特別な調味料や珍しい食材を揃えなくても、定番の食材を繰り返し使い、その食材の特性を理解することで料理は上達する、という考え方がありがたかったです。
まとめ
そもそも「料理の基本」をきちんと教わる機会は多くないかもしれません。母に聞いても「適当に」「目分量」としか教えてもらえませんでした。今回、「基本」を丁寧に解説してくれるこの本に出会えたことは本当にラッキーでした。これからも、日々の料理の中で、食材と向き合い、基礎を大切にしながら、自分なりの「美味しい」を追求していきたいと思います。