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読了:『中学生のためのテストの段取り講座』 坂口恭平 2022 晶文社

概要

 テスト勉強の極意は「勉強のスケジュール表を作る」ことである。

 テストへの不安は、その全体量が不明なため生じる。だから全体量を把握することが重要である。量がわかったら(テストまでの日数−1)で割り、毎日取り組む。やれるからといって余計にしない、また全力でやってもできない量を予定しない。これを2週間ほど継続してみるのがテスト勉強である。
 スケジュール表を作ることを段取りと呼ぶ。それは自分が今持っている力の総動員が可能になる方法である。

 自分で決めた課題を達成するのは嬉しいので、必ず継続できる。そのため、大きな目標を達成するためには、1日の定量を知ることが必要である。定量は訓練すれば伸びるため、必要なことは毎日、一定量自分がやりたいことをやる時間作りとなる。この行程を経て人は大人になる。

 大人とは、自分で自分を支えることができる存在である。
 自分が段取りを組んで継続したことが才能となり、才能はお金となる。
 嫌なことしてなんとかお金を稼ぐ、という今のお金の捉え方から抜け出て、自分なりの生活を手に入れると言うこと。これが筆者の考える自立の方法である。

感想

 強烈な勇気づけの本だなと思う。別に対象をテスト勉強に悩む中学生に絞ることはない。これを読む人全てに力を与えてくれると思う。(うわあ陳腐な言い回し。)
 口語体のため、要素をまとめるとニュアンスが変わってしまうし、そのまま味わって欲しいので、是非とも本を読んでください。お願いします。

 印象的だったフレーズを3つ引用しておきます。

 現実とは、つまり、毎日、どの時間に、何をやっているかだけです。

p144

 このように、将来の現実は、実は、今の皆さんの現実とそんなに変わりません。当然です。同じように24時間の時間しかありませんから。

p155

 資格がないとできないことだからとやらずに過ごすのではなく、大事なことは、資格がないとできないのは「お金をもらう」ということだけですので、お金はもらわずに、実践はしましょう。

p178

 最後にもう一つ。

 つまり、人が死にたい時、とは、退屈している時です。

p148

※本の要旨と感想を、1000文字以下でまとめることを目標にしています。
※あくまでの私のメガネを通した見解に過ぎないので、ぜひ実際に本を読んでみてください。

※と、思っていましたが今回は伝えたい熱量のおかげで↑の前提がずれてしまいました。でも冷めないうちに出しときます。めしあがれ。(20230609)

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