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ナイブニ人形劇場の『こいぬと機関車』への補助線

 ナイブニ人形劇場の『こいぬと機関車』の日本ツアーの内、堺公演(2024年11月23日→24日)と京都公演(同12月7、8日)に通訳として参加することができた。
 その中で、彼らから聞いて面白かったことを備忘として書き留めておく。お互いに母語ではない英語で会話しており、質問がうまく伝わらない、あるいは回答を聞き漏らすなどが発生していると思う。またいろんな人の会話の断片を継ぎ合わせているか、断片のままになっているので、ナイブニ人形劇場の見解ではないかも知れない。なので、あくまで、メモとしてご覧いただきたい。


人形劇の作り方

 この作品、『こいぬと機関車』はどうやって思いついたんですか? どうやって作っていったんですか?
「みんな犬が好きだし、機関車が好きだから、組み合わせたら素晴らしいことになると思った。アイディアを出したのは演出で、その後、みんなで5週間話し合って、リハーサルをしながら、作り上げた。台本はない。作品の形は当初から変わっていない。」
 人形劇を作るときに大事にしていることは何ですか?
「お話(story)、場面作り(scenography)そして音楽。これの組み合わせが重要だが、劇団として作り上げているので、みんなで作っていく、ということが大切だと思う。いくつかの人形劇の中には、さっき言ったようなことをしないで、よくない作品になっていることが、チェコでも、ある。」

作品について

 行ってしまった犬が見つからないまま夜を迎え、機関車から降りて悲しく吠えている子犬のところに、モジャモジャのテリヤのような犬がやってきて、赤鼻を付けて木琴の上で踊って気を紛らわせてくれる、という場面がある。
 あの場面で、犬たちが木琴に乗って弾いているのは、「飛び跳ねる犬」というチェコの童謡で、チェコの子どもたちなら誰でも知っているのだという。だから、チェコの幼稚園で上演している時に、犬たちがこの曲を弾き始めたらすぐにみんなわかって、大合唱になるとのこと。

設営中の遊び

 音響の人のパソコンには、ナイブニ人形劇場のいろんな作品の音楽が入っており、設営中にそれを流すので、どの作品の音楽かをみんなで当てる、というのをやっている。「さっき流れていたのは、40年くらいもやっているクリスマスの演目の音楽で、日本ツアーが終わったらその上演がある。」

ナイブニ人形劇場のあるリベレツ市のガイドに掲載されている劇場の風景と、劇中歌を集めたCD

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