夜のオンラインBar🍷 「あなたはなんのために働くのか」開催レポ②
2020年5月、「昼のオンラインCafe」と題したZoomワークショップと、「夜のオンラインBar」と題したウェビナーイベントを開催しました。
昼・夜ともにテーマは「あなたはなんのために働くのか」
辰巳渚さんが設立された「家事塾」で制作された『家を出る日のために』という自立教育のためのカードゲームから選ばれた問いです。
ウェビナーでは、ゲストにShinobuさん、Amyさんをお迎えし、ホスト側のMayukoさんが様々なエピソードを引き出しながら、「働くとは」「子育てとは」など様々な視点から生き方についての対話を重ねました。
こちらのエピソードを抜粋でお伝えいたします。前回までのエピソードはこちら
#シンカするオトナの部活 #オンラインパーク
人生の岐路の時、何を一番に決めますか
Mayuko:まさに「働く」の話ですけど、ご視聴いただいている方から「人生の岐路の時、何を一番に決めますか」と質問が
Shinobu:人生の岐路。仕事してるといっぱいありますよね、転職とか。そもそも、その転職の手前で岐路はくるんだけどね
Mayuko:なるほどね、転職となった時点ですでに岐路から選んでるわけね
Shinobu:転職しようかっていう時は、なんとなく変化が欲しいとか、もっとお金が欲しいとか
Mayuko:それこそ「なんのために働きますか」に通ずるものがあるかもしれない
Shinobu:辞めるというか、捨てるというか…『「捨てる!」技術』を書いたのはこのカードを作った辰巳渚さんだけど…捨てるっていう踏ん切りは結構重要かなと思う
Amy:色んな感情があるけど、辞めるなんてのは一番自由なタイミングでもあるからね。
Shinobu:あれ不思議なもんでね、ある日突然もういいかな、って思うんだよね
Amy:うんうん
Shinobu:そこを岐路というか、クリティカルパスなのかクリティカルマスなのか、損益分岐点とかブレイクイーブンとか言いますけど…なんだろうね。「もういいかな」ってのはあるよね。
Amy:人生の岐路か。どうだったかな
Mayuko:あんまり人生の岐路だとは意識してない?
Shinobu:このカードもそうですけど、どっちを選ぶ、みたいなところもあるんじゃないのかな
Mayuko:その選択肢は自分の中ですんなり出てきているもの?もうどうにもならないとか、次の一手がないとか?
Amy:強い意志を持って選ぶことの方が少なかったような気もするよ、私は。絶対やり続けます、っていう人もいるだろうけど、私は全然そうじゃない気がする。細~くコアというか重なる部分はあったとしても。
例えば会社の変化の時に「もう十分変化は起きてるから、自分はそれに抗うことをしない」って思った事は覚えてる
Shinobu:私は4、5回仕事を変えているから、その時によって「あ~人生プレゼンテーションだ」と思ったり、またフェーズが変わって「人生ポートフォリオだな」とか。でも一番最初は「人生ネゴシエーションだな」と思った
Mayuko:最初のタイミングは?
Shinobu:最初の子どもを産んで、ベトナムから帰ってきた頃、会社で大型リストラがあって、3人分の仕事を1人でやることになった。その時に何か言わないといけないと思って「2人分の給料ください」って言ったの。
上司がアメリカ人だったからね。これが通って、でも貰って2ヶ月くらいで辞めてるんだけど、ネゴシエーションはしなくちゃいけないって思ったかな
Amy:それいいよね、一つ一つ学んでいってる感じもあって
Shinobu:そのフェーズでは人生ネゴシエーションって思うんだけど、30歳前後で次の会社に行ったらまた拓(ひら)けて、人生ポートフォリオだなって思うわけですよ
Mayuko:キャリアじゃなく「人生」なんだ
Shinobu:プレゼンテーション、ネゴシエーション。その後3つ目がポートフォリオなんだな私の中では。リスクがあるものとか、1つのプレートに色々なものが載ってると多分感じたんじゃないかな。その後また何かあるのかな、もう何もないのかな、と思ったら最近は人生キュレーションなんだよ
Amy:キュレーション、まさにだね
Shinobu:人脈もそうだけど組み合わせだなと思うわけよね。適材適所という言葉だとちょっと軽いかもしれない。岐路と言うか、マイナーチェンジを繰り返した時に、なんとなく腹落ちすることがいくつかあった。違う場所で働いていればそういう側面じゃないと思うけど。
私は社会との接点が長くて、時間とエネルギーをかけるところが仕事だったから、4つくらいフェーズが来たね
Amy:仕事っていうか、物の要素はそれですべて事足りてると思うね
Shinobu:また次にくるかもしれないけどね
Mayuko:くるでしょ!
Shinobu:結婚、離婚、転職、あと引っ越し?引っ越しとか、 家を買うとか、そのあたりは岐路。決めるというか選ぶというか、そういうのはあるんじゃないのかな
Mayuko:色々考えるよね
Shinobu:今、10年前を思い出そうとしても、自分の中である程度整理がついて要約されたことしか出なくて…その時はけっこうぐちゃぐちゃしてたと思う
Mayuko:Amyさんの中では、Shinobuさんのようにフェーズを辿ってるみたいなことはあるの?
Amy:そうだな、転職の時はそこまでクリアじゃないよね 。…スピードかな。時間が常にない中で、そのスピード感でこなしていけてるかどうか。グダグダしたくなるタイミングで、グダグダする猶予が無い状態にしたのか、結果的に無かったのかわからないけど、検討するとかそういう時間が無いスピードの中でこなしていった
Shinobu:悩む時間はあっても、決める時間って短いような気がするね
なんのために働くのか、考えない方がいい?
Mayuko:「捨てるというキーワードに共感」とコメントいただきました。捨てるというか、掴んでいても掴み切れなくなるよね。手放したくなくても無理があるというか。
「仕事が好きな皆さんも、最後は仕事に飽きるかもね」って先輩からコメントが…なんのために働くかという問いの前に、仕事は好き?そういう話あんまりしたことないな。Amyさん、働かない時期はあったの?
Amy:ゆるく働いてる。付かず離れずで働いてるけど、もうちょっとやっても良かったなぁって思う時期もあった。組織に所属するのも、自分でやるのもどっちがいいのか、その人の性格にもよるから何とも言えないけどね。
なんのために働くのかとか…仕事するならそっちにあんまり頭使わない方がいいような気もするけど
Mayuko:今の問いかけがいらないと!(笑)
Amy:なんのために働くのか考える時間があったら、何かしら仕事をしてたら良いんじゃないかと思ったりもする。
なんでもいいからね
Shinobu:私はお給料をもらわないとごはんを食べられないっていうのを背負ってたから…
Amy:究極、そうよ
Shinobu:だから偉くなるとか昇進するとかではなく、とりあえずやったの。だけど10年くらい働いて、30歳過ぎたくらいで急に社会が見えるようなタイミングがあって、仕事をするというのは結構面白いなと思った瞬間を覚えてる。そこを知らずに例えば出産とかね、なんかいろんな理由で辞めちゃうと面白いなって思わずに辞めてる可能性があるよね
Amy:続けてたら、その瞬間はあるよね
Shinobu:そこを見てから辞めた方がいいなとは思う
Mayuko:それはみんな見えるものなのかな
Shinobu:手ごたえとかそういうことじゃないの
Amy:単純に、面白いとか楽しいとかその瞬間があればいいんじゃないと思っちゃうよね
Shinobu:コメントに「離婚後、ワクワクで仕事ができてます」って。
まさにその通り
Mayuko:ほうほう、いいね
Shinobu:そこは、自分で決めたからだと思うね。離婚しなくても見えた方がいいとは思うけど、自分ごとにならないとなかなか難しいよね
Mayuko:10年くらい働くって、そこだよね。20代そこそこでは、なかなかそれが見えてこないかな
Shinobu:見える人もいるとは思いますけど、私はそこは30歳を過ぎていた気がする
Amy:30歳前後からしばらくは面白いと思うよ。でも同時に30代、40代はすごく面倒くさい人種だと覚えておいたほうがいいって聞いて、それをよく覚えてる。仕事も面白くなってきて、要は強くなって、その分フットワークも軽くなくなって、扱いにくいって、テレビのプロデューサーが言ってた。その時自分も30代で「たしかにそうだわ」なんて…でもそのくらいの時っていうのは面白いんじゃないのかな
Shinobu:Mayuちゃんはどうなの、お仕事は。もしくは働く?
Amy:おもしろいんじゃないの?
Mayuko:私は、転職というか、どこの場面に行っても「天職だね」って先輩たちに言われるわけよ。 自分が思ってるよりも周りから、楽しそうとかやりがい持ってやってるように見えるんだなっていう…私ちょっと冷めてるから「そう見えてるんだ、じゃあ続けようかな」と思うところがあって、何のために働くのかちょっと忘れちゃうんだけど。自分が楽しいのも確かにあるけど、周りの評価がもっと楽しそうに見てくれてるところが、不思議だなって思う時がある 。
「この仕事が天職ね」って教育実習に行った大学生の時から言われてた
Shinobu:学校の先生になりたいと思うところもちょっと知りたい
Mayuko:プライベートスクールだから中高大でつながってて、しかも選択肢がすごく少なくて、それこそ「あなたはどっちを選ぶ」みたいな感じで選んだ方が教員。じゃあ教員免許、取れるのは全部取っておこうっていう流れの中にそういうステージがあって、そんなに熱意もない私が「天職だよね」って先生達に言われて「は~、そうか天職なんだ」っていう、不思議な感じが今も続いてる。
Amy:そんなもんかもよ、向き不向きとか、人から評価されたりってのは
Mayuko:だから、もっと楽しいことがあるんじゃないかとも思ってる
Shinobu:ちょっとゲーム感覚もあるんだよね
Mayuko:どっちかというと、そっちかもしれない
Amy:いや、わかるよすごく。よくできるとか、うまいとか「この人これが好きなんだろうな」っていう人って、自分でそれを選んだんじゃない人の方がすごく多かったもん。「なりたい!」ってそういう講座に通ったりする人、ではない人の方が多い印象。もちろん、仕事上必要な勉強はしてるんだけど
Mayuko:今の仕事も、呼んでもらって始めたから業界のことも全然知らなかったし、そもそもB to Cの仕事しか知らなかった。いっぱい仕事があるなという発見はあって、見えてくるとまた他のもできるかなって…
あちこち目が向くから「もうちょっとちゃんとやりなさい」って止められたりもするけど
Shinobu:え、いいんじゃない?止めない方が
Mayuko:私の仕事も、コロナで働く場所がなくなって…なんのために働くのかっていう意義と熱意があっても、そのステージがなければ私の仕事は成り立たないよね。やりたい仕事は何なのかと、働かざるを得ないってことも、もちろん私もあるんですけど、環境によって変えていかなければいけない時もあるのかなと思う
<次回に続く>