音MDM天の運営進行をやりました
音MADアドベントカレンダーの12/18分の記事です!
直前まで引っ越しとかしてて、慌てて退勤して電車乗りながらスマホで書いてます。バカか?
そもそも作者として名が知られているわけではないぼくがあんなデカいイベントの運営に就いていたのはなぜなのか。
その経緯から説明しますよ!
2023/4/16 DMが来たよ
さて早速誘われた日の話です。
突如深夜、運営のひとりである1時さんからかなりしっかりしたDMが来ました。原稿用紙2枚分ぐらいあったような気がします。
その内容を要約すると……
人手が足りない!
文言作成やスケジュール管理の手伝い、さまざまな方とのコミュニケーションが必要!
という流れで、自分が適任だろうというお話でした。
22年の秋ごろに『3人が見る音MAD』に(R.M.経由で)呼ばれ、そこから1時さんとは親交があったことも大きいように思いますが、得意な部分を見て拾っていただけたのはありがたい話ですね。
下記の記事も読んでいただけていたようです。
いやあ……それにしても驚きましたね!
前回の音MDMは社会人1年目、研修が終わって配属先が決まったところだったので、全くそれどころではなかったんですが……もちろん作品は全部楽しみました!
昨年末に制作協力した『S2』でも、『コンコネ』と『エンドーショージ』が印象的に登場しますね。間接的には十分影響を受けていると言えるでしょう。
ニコニコ動画関係の僕の活動といえばニコニコメドレーのイメージを持つ方も多いと思うのですが(今年はもう違うかも)、音MADの見る専もニコメドと同じ2009年からなんですよね。
先述の『3人が見る音MAD』への参加、『S2』制作協力、合作でのお手伝い。他にも『nerdtronics2』で踊ったり、映画館で音MADを見るなどしていて、急に界隈に顔を出したよくわかんないやつ感しかないと思うのですが、実は音MAD関係の昔からの相互フォロワーなんかもちょくちょくいたりするんですよね。
そんな感じで去年の年越しの時も個人鯖で音MAD10選の生放送を見ていたので、その日の告知から『音MDM天』も楽しみにしていました。
で、まさか運営側に声をかけていただけるとは……という感じでした。自分語り長くなってしまった。
ごめん、でもこれちょっとだけ察してた
遡ることお誘いの2週間前。とある音MAD作者が東京旅行に来るとのことでオフ会をやっていたのですが、晩御飯のファミレスの場に那須ピーマンさんがいたんですね。
あの人その場で「きっかんさん呼ぶことになるかもしれません」って言ってましたよ!?!?
(那須さんからこのエピソードの掲載許可は頂いています)
普通に周囲に「それあんま人いるところで言わない方がいいよ」って言われてました。ウケますね。
ぼくみたいな人間が公開される/されないことによる大きな影響はないとは思うんですが、ちゃんとみんな黙っててよかったですね。リークって怖いですからね(伏線)
そんな出来事もあり、ぼくはほんとうにチョロい人間なので心情的には「そのうち呼ばれるかもしれん……」と思って二週間過ごしていました。
呼ばれなかったら気持ち的に折り合いどうするつもりだったんだ? そんなことは知りませんね。
まずは現場把握
隠し通せるとは思えないので最初に書いてしまいますが、トラブル直後のこのタイミングは運営進行がかなり大変な状況下にあったようです。
イレギュラーな対応でもスケジュールなんとかするのって会社とかのレベルでも苦労する話ですから、しょうがないですよね。
給与が発生していないがゆえ、モチベーションの問題とかもあったと思います。タスクも重いし。
また、『音MDM天ガイドブック』のインタビューに書いた気もしますが(あのインタビューはぼくから那須さんに行いました)、本企画は『音MDMを超える』というシンプルでデカい目標だけが主催オーダーとして存在しており、関連する企画の方針決定(方針から!?)はそれらのリーダーに任されている様子でした。
そういうわけで、シンプルな『超える』のスローガンの元に、音MAD企画業界をリードするスーパープレイヤーたちがおのおの動く……という状況が繰り広げられていました。
……これは、普段の音MADの企画なら全然問題ないと思います。
会社じゃあるまいし、やることそんなに広範にならないだろうし。
趣味の活動なんて何をやりたいかを基準に考えるべきだと思いますし、それぞれ魅力的な企画を立ち上げて、やりたいように突き進む方が良いものができそうです。
しかし、『音MDM天』にまつわるさまざまな企画は、少なくとも運営陣に関しては各メンバーが複数の企画を跨ぎながら進行していました。
そのため、優先度の振り分けや力の注ぎ方というものが(個人単位では脳内にあったとしても)共有されていない、全員が同じビジョンで動いていない……ということが進行にダメージをきたしていたのではないかな、と思います。先のトラブルの影響は当然無視できないのですが、もともとそういった部分に脆弱性があったのではないかなと思います。
みんな余暇にタスクをこなすわけですし、動画やったり画像やったりしていて専門性も高いですよね。それらの要素も「何がどんだけヤバいのかがわかりにくい」ことに拍車をかけていたのではないかなと思います。週に何時間作業できるかなんてわかりませんからね。
でも、排反するようですが、この進行方法はある程度意図的、理由があってのことでもあったようにも思います。
当然ながら企画には正解がありません。みんなが同じコンセプトで動いているならまだしも、ただ「すごいことをやる」という認識でやる場合には、みんなが描く「理想の企画」はもうマジでバラバラになります。
であれば、それぞれ不可侵な領域を設け、各企画の責任者となってもらい、それぞれが好きにやることで盛り上げる……という方式の方が、衝突が少なくやりたいことをプロットできそうです。
そういう状況と思惑を聞いたり察したりしつつ、まずは1時さんと運営進行の定例を行うことにしました。
僕は運営に入ったばかりで状況に明るくなく、1時さん側に考えがあるようだったので、「聞き手に徹しつつ提案があれば投げる」「1時さんが進行するにあたっては、その優先度を決めるよう促す/提案する」というところから始めました。
大したことはしていないのですが、少しでも現場が回る手助けができていれば幸いです。
テキスト作成マシーン
……という目に見えない部分のタスクだけでなく、参加直後にもうひとつタスクを預かっていました。
『音MDM天』特設サイトにて、各参加者の紹介文言を作っていました!!!!!
音MADは長いこと楽しんでいるのですが、作者と動画を紐づけて見るようになってからそこまで日は経っていませんでした。
なので……各参加者のマイリスに張り付きました!
正直付け焼き刃な部分もあったのですが、音MADは素材・楽曲・方向性、投稿スタイル、合作への力の入れ方など無限にトピックがあるテーマ。
参加者の方々への敬意を込め、似たようなテキストになる人が現れないように苦心し、その上で個性が浮かび上がるようにまとめることができたかなと思っております。
各紹介者のコメントに散りばめた元ネタたちも楽しんでいただけたら幸甚でございます。
(ここの文言の責任者は自分になりますが、納期の関係で一部のテキストは他の方にも制作していただきました。ありがとうございます!)
↑ 一番申し訳なかった
また、みなさんの目に見える部分ですと5月以降のかなりの数のTwitterの投稿を担当していました。『音MDM天』当日のツイートも自分が投稿していましたよ。
文言のルーリングを決めたり、箇条書きでいただいたものをツイートに整形したり、必要そうなリマインドを行ったりと、『音MDM天』アカウントのそこはかとない雰囲気作りに貢献できていれば幸いです。
このとき、同時に加入したこまりさんがツイート添付のものを含めて凄まじい量の画像作成を担当していました。
あの人すごいですよ。こまりさんがいることで成立したもの、ブラッシュアップできたものって無数にあったと思います。
それから、『音MDM天』の進行にまつわるリマインドや連絡などの文言作成と送信も行っていました。
参加者+運営で構成された「参加者サーバー」と、各企画・告知関係者+運営で構成された「実行委員会サーバー」があるのですが、それぞれでの事務連絡を行う形ですね。
みんな動画撮ったり作ったり画像作ったりしているので、テキストぐらいならいつでも作りますよ! というフットワークでした。
自分のレベルで文言を作れる人は正直無限にいると思うんですが、「カロリーほぼゼロで」文言を作れる人はあまりいなかったのでちょうどよかったかもしれません。相手・局面・状況・内容を問わず、僕はテキストを送信するのがあまり苦ではないので、それが活きたようでうれしかったですね。
『音リビアの泉』に首を突っ込んでしまう
4月に運営進行の一員として参加したあと、「てんやわんやになっている今が忙しさ的にはピークで、あとは徐々に楽になっていくだろう」と伺っていました。
それを大々的に破壊したものその1が、偶然参加した『音リビアの泉』でした。
『トリビアの泉』は自分も世代だったこと、企画としてイメージしやすかったことから、『音リビアの泉』の内容には興味があり、進行担当としてちらほら様子を伺っていました。
そんな折、オリジナルの「トリビアの種」にもあった「辞書全検索系の種」をやるかもしれないということを知ります。
2016年の自分のツイートに痕跡があったので引用してみましたが、実は「国語辞書が好きな人達の界隈」にいたこともあり、ここでそのアイデアがぶっ刺さります。テキスト作成マシーンなのでスマホにも大量の国語辞書が入っています。
ゴムーンさん側としても都合がよく、検証と撮影を行うことになりました。
さて、『日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』『三省堂国語辞典』を挙げたのは「実際にそれが良いと思ったから」なのですが、
このときはまさか自分が検証作業をすることになると思っていなかったので、「集団であたるんやろなあ……」と思いながら作業時間はわりと度外視して提案することにしました。
うわあああああああああああああああああああああああ
それから2ヶ月が経過します。
NG判定やしりとりに使えない単語を弾くときの一貫性、単に自分だけが所有している辞書があることなどから、それぞれ自分がやるのが一番早く、内容にも精度が担保されることがわかってくると、自分でほぼすべての項目を検証することになりました。
スプレッドシート上での管理なども自分の手で行っています。
あの映像、大マジだったんですね……!
『音リビアの泉』の放送から漏れたのは残念でしたが、ニコニコ動画にアーカイブが上がるとともにそれなりに話題になったのは嬉しかったです。
品評会会長のボトルさん! 満開出してくれてありがとうございました!
追記:余談ですが、この辞書引きまくり作業中に『おせちんこ合作2』が投稿され、『さいせい』で感慨深すぎて泣いてしまいました。
今年は確実にオシャレースが話題の一角を占めていたと思うので、不思議な縁があったかもしれませんね。
コミケ参戦
さて、もう一つの大きいタスクがコミケ参戦です。
日時としては前後しますが、時系列的には「オシャレース」のほうがやや先に決まったタスクだったので、この順番に綴っていきます。
というのもですね。4月に運営に参加しているから当然なのですが、ぼくはコミケの申込みに一切関わってないんですよ。
サークルスペースが配置され、コミケまわりの責任者を任されました。
偶然にもコミケにサークル参加を何度もしており、身軽だったからですね。
1時さんと協力しながら進めることになりました。
これが『音MDM天』まわりの忙しさの想定を大々的に破壊したものその2、ということになります。
案出し
まずは何をやるか決めないといけません。すげえざっくりしたブレストの残骸みたいなnotionページを下敷きにすることにしました。
とはいえ好き勝手やるわけにも行かず、特に以下の点は気にかけました。
『音MDM天』である必然性の高いアイテムを用意する
でないと、『音MDM天』に乗じただけになってしまうから
でも、『音MADらしさ』のアイテムも用意する
そのほうが話題性を得られ、成功が見込めそうだったから
コミケ会場で他のサークルがやっている「二次創作」を逸脱しない
そうすれば極論「音MADを題材に頒布する」ことへの反論に対して
理論武装することができる
実行委員会サーバー全体で意見を募るなどして、頒布するグッズがまとまると、ここからはデザインタスク。
1時さんに主導していただき、次々とアイテムが形になっていきました。
ありがとう!!!!!!!!!!!!!!!!
コミケ直前。ありましたね……リークが。
もともと初出しの情報で占める予定もなければ利益を目当てにするつもりもなかったので(コミケに対して利益云々言う人、儲かると思うなら一度参加してみると良いですよ)、正直に言うと同人誌自体のリークに関してはあまりダメージは大きくなかったのが不幸中の幸いでした。
各参加者に影響が出ることが一番まずかったので、いろんなサービスやドライブなどのパスワードを一斉に変更することになりました。
この企画って主役は参加者と動画なので、それらに被害がなくて本当に良かったです。ホントにね。
小さな失敗がいろいろとからかわれてしまう土壌であるのは明確なので、いつものサークル参加と比べて非常に念入りに準備をしたことを覚えています。このnote記事のヘッダーの画像ですが、コミケ会場の様子……ではなく、自宅で設営のシミュレーションをしたときの写真です。気づいたかな?
で、コミケ当日ですが大成功でしたね。よかった~~~~~~~~。
窓口でお金のやり取りを一生してたのが僕です。こういうときに参加経験があるのが活きてきますね。
簡単に感想なのですが、やはり音MADというキーワード一つで色んな人がいろんな感情を持っているのが少し可視化されたようで、それがうれしかったですね。
色んな人のファンだと自称する人もいましたし、ベテラン作者やその友人がいれば、若い人も多かったです。見る専を自称する方もいらっしゃいました。これだけたくさんの方がサークルスペースに集まったのは、ひとえに参加者に集まる注目が大きいがゆえ。すごいぜ!!!!!
えいりな刃物さんの色紙もすごかったです。
総じてたくさんの熱気に触れることができ、かなり良い経験になりました。
前夜祭関係
コミケが終わって手が空いたので、後夜祭の進行について、那須ピーマンさんの相談役をしていました。
このタイミングでは手を動かせる殆どのメンバーは当日の放送の準備のために動いていて、前夜祭は那須さんに一任される想定でした。
この辺りはあまり語ることがないですね。
「うまくアシストできれば」というところだったのですが、8月に入って那須さんが加速を付けて色々なタスクをあたるようになっていたためです。
当日まで
自分は運営進行をお手伝いする兼ね合いで各コンビの動画の進捗を確認できる状況にあり、また「進捗を把握していないとできないタスク」がありましたので、随時進捗はチェックしておりました。
わかりやすいところだとEDのメドレーとかがそうですね。
コミケが終わり、いよいよ本番が近づいて、告知ツイートの数も残り少なくなってきたところで、「当日はゆっくり見られる」説が浮上してきます。
とはいえ動画の中身を知っている人間が何処かの通話に入って一緒に視聴するのは、うっかりネタバレのカスみたいなリスクがあります。
そこで、長く並行して作業を手伝ってきた1時さんと一緒に当日の放送を楽しむことを提案していたのですが……!
いろいろな事情が重なり、当日の朝に那須さんからDMが届き、放送を行うスタジオに二人ともども参加することになりました。
しょうがない。むしろ自分というバッファがいてよかったと思いつつ、ツイートや関連する言及の調査などを行っていました。
例えば「岩鉄ハガネールさんが奥さんと見てるらしいです」という情報を共有していたので、Bブロックに入って「奥さんと一緒に見てるってツイートありましたけど大丈夫なんですかね?」というコメントが生まれました。
なんかトレンドが機能しない不具合とかもあったみたいなので働きは不十分になってしまいましたが、その他雑用を含めて「居てよかったな」と思いました。
その後のことはこちらの記事に。余韻ですね~~~~~~。
おわりに
小さなものも含めるとまだ書ききれていないタスクもありそうですが、だいたい半年間でこんなことをやっていたよ! というのは説明ができたかなと思います。
やっぱり……雑用だけする人、でかいプロジェクトにはいたほうがいいね!
手を動かせる人は手を動かすのを優先したくなっちゃうし、実際そのほうが良いのだけれど、そういうときに連絡やテキスト作成系のタスクがたくさん漏れてきます。
自分は会社でもテキスト作ったりタスク管理したり人になんかを説明したりして飯を食っているので(ゲームプランナーです)、雑用といいつつも「こういうのの専門を標榜するのもナシではないな……」と思いました。
また、これのしばらくあとにエロう丸さんから声をかけられ「音MADスタートダッシュ」の運営のアドバイザー(制作のアドバイザーではないです!)にお呼ばれるなどしました。
何かを進行させたいということがあればお力になれますので、お気軽に声かけてくださいね! 来年以降もこういうタスクやっていくよ~ん。
それでは!