見出し画像

休息の場 無限の眠るウチ

何となくちょっと遠い公園に呼ばれて
う~んこの時季花も咲いてないんだよなあ
とか思いながらも行ってみたら
思っていたよりもバッサリ刈られてて
あれだけ生い茂っていた木々達が
すっかりスースーした感じになってて
あららサッパリさんだねーとか言いながら
ひとつひとつ確かめるように歩いて行った

でもこの刈込があるから春になると
ニョキニョキ生えて来るんだよなーとか
分っちゃいるけどかなりのバッサリ感に
ふぅ~となっていたら
なんか違う感覚がやって来た



パリパリに乾いて茶色くなっている実
かたーく固く閉ざしているイガイガ
細ーい根元にぷっくり蓄えられている種



どれもほぼ茶色メインでカラカラで
鮮やかさの欠片もないのだけど



近くに寄ってみて
気が付いた



ああそうだった

蓄えているんだよね

今そのカラカラの中で
ゆーっくり育っているんだよね
育んでいるんだよね

枯れているのではなくて
前のカタチを壊しているんだよね

次を迎える為に

同じものはあり得ないから
新たを息吹かせるために

その姿は
華が終わって枯れてしまった のではなくて
新たを発するための
揺りかごみたいなもんなんだよね

枯れ ではなくて
せい を育んでいるんだよね

だから
ものすごいパワーだね

遠目じゃ分からないけれど
静かなる風貌で充ちているね



ああそうか
その為にはこの北風も必要なのか

どれもこれも
ぎゅぅーっと詰まっているね

強張り とは違う
弾けるための 溜め のような
そんな詰まりだね

ああそうだね
確かに 人間も同じだね
ずーっとヨキばかりでは続けられないもんね
緩んだままでは張れないからね

ああだから もし今が崩しのトキならば
それは新たな息吹の前だからと
そう伝えたいのね 同じだと

そうね 人間も植物と同じだもんね
教えてくれてありがとう



その草地は見た目なんてことなくて
葉や枝が落ちてかぶさって
間から少しの緑が見えていて

一見刈り取られた後の
ちょっとした隙間の大地のようなのだけど
けど 違うのね

彩りも何もないのに
なんて豊かな場なんだろう

鎮まりの中に幾千もの
無限の可能性が眠っている


木もなく花も咲いてなくて
淋しい場だなんて 見かけだけで
近づくにつれて
どんどんそのパワーは伝わって来て

淋しいどころか
豊かさ や 可能性 しか
ここからは感じられない

見えている というのは
ある意味なんて不便なんだろう
見えているもの以外を
見逃してしまう



花咲く頃とは違った暖かさが
充ち満ちてるのね
柔らかな 安らかな 心地よさ
静かな 和やかな 灯りのような

これは
眠りの季節にしか
感じられない気配なのかもね

でも とっても豊かね
とっても鮮やかね

そして開いている時とは
ちょっと違う
留まりのパワーをありがとう

休む 留まる 溜める
そういう時の強さのような感じ
そして
その中には しなやかさ もあって
しなやかさ があるから
かがめるのね



花咲く頃とは全く違うパワーの
癒しを放ってくれていて

見かけはバッサリスッキリだけど
ものすごく豊かな眠りの大地で
無限の可能性が育まれて暖かで

またその変容に逢えるのを
楽しみに



また別の段階のパワーを感じ取れるように
わたしも変容し続けて
わたしのセカイの
異なるオトと触れられるように




いいなと思ったら応援しよう!

kitoma
ありがとうございます。 お受けしたサポートのお気持ちは、この巡りのなかで循環させられるよう、ありがたく使わせて頂きます。感謝致します。