日々が 味わい

ひよこ豆がmyブームのひとつになってます(笑)。まとめて茹でて冷凍ストックして、サラダやヨーグルト、カレーやら色んなのにポンポン入れて食べられるお手軽さ。

茹でた後の茹で汁がこれまた美味しい！
ストック切れで茹でた昨日、ほんわり甘さが漂う茹で汁を前に、「さて、何に変身させようか？」と頭がくるくる動き出します。

あれもいいなー、こっちにしようか？うーむ。
あれも美味しそう、これも美味しそうと考え巡らせてると嬉しくなっちゃいます。
思考はあかーん！とか言っておきながら、考えながらホワンホワンと心が喜んじゃっているのを楽しみます。

一通り楽しんだあと「そうだ、お野菜少しずつ残ってるから豚汁にしよう！」と思いつき、残り野菜やキノコ類も入れて生姜キリリと利かせた豚汁に変身しました。

色んなお野菜やキノコ、豚肉から出る旨みとひよこ豆エキスがぎゅーっと詰まった茹で汁で、お出汁もいりません。豚汁には酒粕をちょっとだけ入れてコクを出すのが好きなので、今回も入れて。
お野菜てんこ盛りなので、他のおかずが少なくても充分大満足の食事となりました。

以前は、茹で汁は捨てるものと思っていたので、使い回すことはしてませんでした。
でも何かで知ってから、乾燥椎茸はもちろん切干大根の戻し汁やお野菜茹でた後のものも、その時使える範囲で使っています。

"もったいないから" という気持ちからではなく、「そっか、茹でた後には美味しさがこぼれ落ちてるんだ！」と気付いた時の驚きとヨロコビ(笑)。
"茹でた後の要らないお水"　から　"美味しさ詰まったダシの素水"　へ私の中で切り替わった瞬間でした。

自分の中でこういう切れ替えの瞬間が訪れるたび、「おぉー、見方が変わると全く変わるんだなぁ」と実感します。
日常の中の些細な出来事ですが、こんな小さな発見が嬉しくて楽しいのです。

今回の豚汁もそうですが、料理で色んな具材をほおりこんで煮込んだりする時、それぞれの食材はちょっとずつしか入れてないのに、それぞれから美味しさが出て、他のものと相まって別の良さが出て、さらに煮込むことや冷めることで味わいが深まって。
なーんて凄いんだろうと思ってしまいます。

自分はなーんもしてないのに、お野菜達や水や火が、ぜーんぶやってくれて美味しいものが出来上がっちゃう。
笑っちゃうかもしれませんが、ホントに毎回「すごいなー」と思ってしまうのです。

こんな日常の些細な出来事や小さな発見が、その時のわたしを喜ばせてくれます。

「自分が」という思いが薄れていくほどに、この小さな発見を見つける事が増え、喜びも増すよう感じます。

見つけようとしなくても、日々の生活のあれこれの方から「ここにもあるよ～」と教えてくれる感じです。

そして、「そっかー、あるんだなー。はじめからあったんだなー」とその時々思い感じます。
自分でどーこーしようとしなくても、ちゃんと周りが教えてくれて「そっか！」となって、自分が頑張ってやらなくても、もっといい塩梅で出来ちゃったりします。

その時の「場」が、その時のベストを教えてくれてるようなそんな感じです。

そうやって少しずつ「自分が」が緩んでいくようです。

「自分」というものをちょっと脇に置いて、その場その場が教えてくれる小さな出来事をやっていると、自分では思ってもいなかった事に結び付いて「ほぉ～っ！」となったりします。

そしてまた「自分で頑張らんでもよいのだなー。頑張らんほうが "もっとステキ" に出会えるんだなー」と深まります。

不思議であり、ありがたいことだなーと感じます。

色んな具材がたくさん入っているお鍋をこの宇宙に置き換えたとして。

人それぞれの個性という持ち味が
それぞれは小さなカケラかもしれないけれど
そのカケラでしか出せない味わいがあって
この宇宙というものを
味わい深いものにしています

お野菜でも茎と葉で固さや旨みが違い
季節によっても良さが変わり
調理方法によっても味わいが変わるように

人それぞれも
色んな良さや旨みや味わいがあり
それらはその時々変わりもするもので

それはたぶん
「自分」というものが考えているよりも
ずっとずっと沢山あって
それこそ無限で

そしてそれは
その人だけにしか出せない味わいで

そのままで
すでにある味わいなのです

それらの味わいたちが
この宇宙というなかで
共鳴というかたちで
また違った味わいを醸し出し
さらに味わいが深まります

それぞれが
その時その時の
そのままでいることで

その時しか出せない
味わい深さが出たりします

それは想像できるものではなく
想像をはるかに越えた
「自分」という範囲外の
壮大さなのかもしれません

「自分」という枠をちょっと外したとき
大いなる流れの壮大さを
垣間見れるのかもしれません

そのままでいいんだと
安心が
深まるかもしれません

日々の小さな発見は
じぶんのなかの
知らなかった味わい深さの
発見なのかもしれません

とてもとても
楽しい遊びです