梅雨休日日和

朝早くの用事を済ませた帰り道
梅雨の長雨の中
お気に入りのパン屋へ向かう

いつものカンパーニュと
焼き上がって間もないベーコンエピを抱え
これまたお気に入りのお店で
いつものカフェオレをテイクアウトする
まだ他のお店は開いていない静かな時間

傘が奏でる雨音と
ひと足ごとに弾ける水音を愉しみながら
短いお散歩タイムをあとにする

ドアを開ければ
いつもの安心の香り

代わりに濡れてくれた衣をハンガーへかけ
柔らかな部屋着に落ち着く

カフェオレに
アガベシロップをひと回しし
カラカラと氷の音で
リラックスゾーンへと沈んでいく

ベーコンエピを手でちぎり
まだほんのりあたたかい
早朝だけのトクベツを
口いっぱいに広がせる

好みの甘さに馴染んだカフェオレが
ゆっくり身体にしみわたり
ふぅーっと
ひと息つく

窓の外は
雨がやわらかな音にかわっている

ぼーっとひととき

いつもの道
いつもの店
いつものお気に入りを
いつものように頬張り
いつものようにひと息つく

静かなひととき

あぁ
なんて幸せなんだと
今日もおもう