射手座新月&皆既日蝕

人出がある前に神社へ。まだ犬の散歩の人達しかいない澄んだ朝。

樹々は静かで穏やかで黙してた。
今回の新月、身体で感じる"振動"はなくて。
ないと言うかあるのだけど、ものすごく微細で繊細で意識して"感じよう"としなければ分からないくらいのもので、それが不思議だった。意識を向ければ、身体全体を細やかな振動がその場でフルフルしてる。流れるような動きとかではなく、そこで振動をしてる。この前の満月も似たような感じだったけど、更に繊細になっていた。その繊細さだけに佇たたずむと、身体の輪郭がボヤけて溶け込むようなそんな感覚。

どこを観ても歩いても「静か」だった。なにか"含み"のある静けさとちょっと違う。
なんだっけ？この雰囲気。何かに似てる。
よく「分からない」まま社殿真正面に立たせてもらう。

・・・。
"動き"がない。感じられない。まったく。

でもおそろしく澄んだものがひろがっている。

しばらくじっと空っぽになる。

あー、
ゼロなのか。

ゼロポイント。

リセット。
中庸。
真空。

何かに似てる雰囲気、新年の時感じるやつだ。
そう、静かなんだけど凜とした感じ。新鮮さ。新年の時はもう少し新たな喜びみたいなのが含まれて感じるのだけど、今日はそれすらない。

無為　というのが一番合ってるかもしれない。でも虚無ではなくて。

今回の新月は皆既日蝕でもあって。
新月という新たな始まりと、日蝕という太陽が一瞬消える日。どんなもんかと思ってた。もっと新しいハジマリ的なものが強いのかと勝手に想像しながら訪れた。
違ったのね。新月の理解違ってた。
新月は太陽と地球の間に月がすっぽり入ることで月への太陽の反射光が地球に届かず見えなくなる状態。
皆既日蝕は太陽と地球の間を月が通ることで太陽の光が見えなくなる状態。らしい。(更に違っていたらゴメンナサイ)

両方とも一瞬光が"見えなくなる"状態なのね。
それがダブルだから真空感が強いのか。

天体という外側宇宙で起きている出来事だけど、私は外側出来事は自分のナカでの出来事だと感じていて。
ジブンという宇宙のナカで、外側宇宙の動きと同じようにジブンの真中も真空になると捉える。だから社殿前で感じた「何も動かない感じ」を体感として感じたのかーと納得する。外側出来事は答え合わせや目安のような感じ。

ストーリー的にもっとあれこれ付け加えることは出来るけれどこの辺で止めといて。動きのなさ、真空のような感覚を感じた、という事だけでじゅうぶん。あとはまた夢物語を膨らませるだけだから。目の前の現れが美しすぎて楽しすぎてついつい更なる余計なあれこれくっ付けたくなるけれど。

ジブンのナカのゼロポイントの日。

一昨日おとついあたりかな、身体の"振動"がなんだかザワついてあまり心地よろしくなくて。かといって何かが起きるわけでもなかったのだけど、中庸に戻るための引っ張りあいの調整みたいなそんなもんだったのかもしれないね。上下左右前後斜めあらゆる角度からの調整。本来角度や対極なんてない世界。
ポンと真ん中味わうための余計な偏りのシャッフル。均ならし。

もともとあまり天体とか興味ない人だったので、こういった自然の移り変わりが、ちゃんとリセットというか真ん中へ戻るというかそういった事を本人知らずともちゃんとやってくれていたんだなーと思うと、改めて森羅万象とやらはスゴイなあと敬服しちゃう。自分で「やろう」としなくても、自然である身体は自然の摂理とともに流れてるのね。
そしてそこに「自分」はいない。

真空、ゼロポイントを身体のどこで感じたかと言うと、ハートだった。
全身空っぽになるのかしらん？とか思ってみたりしたけど(笑)、ハートあたり。
それ以外はびっしりどっしり安定して落ち着いているのに、ハートだけがスコーンと抜けていた。
ハートだけが真空になり宇宙と繋がっているようなそんな感覚。上にも下にも左右にも広がりも動きもなく、そこだけが　空くう　だった。

体感なんてなくても、自然の流れとともにいつの間にか整えてくれて偏ってたら戻すタイミングもちゃんとその流れにあったりして。
そうなんだーと思うだけでも何だか嬉しいし楽しい。

この時期だからあれやらなくちゃとか頭であれこれ考えて頑張って自分でこなそうとするよりも、実は知らないところでちゃんとそうなっていてその方が自然で、ガンバらなくてもいいのかもしれない。
「頑張りたい」という楽しみ方はなくなるかもだけど。

今日も光のシャワーはあらゆるところに降りそそいでいて
ぬくもりと明るさを届けてくれてる。

そして　
"見えてない"月パワーもあって
目の前には"見えている"美しい紅葉があって
いやはや
なんとも愉快な世界。

ゼロポイント。

新月&皆既日蝕というステキな日に
ジブンの中のゼロポイントを感じてみるのも
楽しいかもしれないねー