家づくりで大切にしていること #1
里山の設計事務所きとかです。
住宅や店舗をつくるということは日常生活での活動と比べると
経済や環境、個々の人生においても非常に大きな影響を与えます。
だから家づくり、お店づくりに携わる上でまじめに伝えていきたいことがあります。
住む人はもちろん、つくる人や未来のこどもたち、地球で暮らすすべての人がしあわせになれる家を思い描くことが大事だと考えています。いつか不要になったときに地球の環境を汚すことなく自然に還ることを考えたうえで現実的なバランスを提案することが私たちの責任だと思っています。そして私たちが暮らしの中で日々考えていることを、実際に住宅や店舗を設計する際に落とし込んでいます。
土に還る素材をつかうこと
いつか改修・解体するときに廃棄物。ゴミとなるような素材はなるべく使わないようにしたいと思っています。
例えば、石膏ボード、集成材、ビニールクロス・・・・・
それよりも日本古来から身近にあった木や土といった自然のサイクルで
循環する環境負荷の少ない素材を使って
先人の知恵に学びながらいかに現代の家に適応させるか
という課題に取り組んでいます。
なんとなく環境によさそうだから、、、、という漠然とした
イメージではなく、長い目でみて本当に良い物なのかどうか、
素材や工法、流通システム、廃棄する際はどうなるのか、
環境に対する負荷はどの程度なのか、しっかり調べて
正しい知識をもつこと。
経済優先の建築業界では当たり前になっていることでも、
何か問題があればそれがおかしいと気づくことが大切です。
そして、お施主さんには現状を知ってもらい、
伝えるべきことはお伝えする。
(無理に考えを押し付けることはできないので実際に何を選ぶのかはお施主さん次第です。)
それがものづくりをする人の責任であると考えています。
そして、地球環境のため、、、と難しく考えるのではなく
心地よさを感じながら楽しめること、そんな緩さも大事です。
それぞれのライフスタイルにあった程よいバランスをご提案しています。
安心、みんなが健康でいられること
滞在時間が長い空間であるからこそ、住環境の快適さには重要視しています。直接身体に入る食べ物に関しては健康志向が高まってきていますが、
24時間吸い込み続ける空気に関しては情報も少なく無頓着な方が殆どです。
例えば建築資材でF★★★★などの表記は安全な建材の指標と一般的には認識されていますが、調べてみると海外の安全基準の何十倍も危険だったり、
到底安心できるような基準ではないことがわかります。
すぐ身体に影響がでるレベルのものではなくても、滞在する時間が長ければなんとなく身体に不調がでたりします。
電磁波などによる影響もあります。
そういった住環境における有害なものはなるべく避け、工事する方々にとっても健康を害することのない素材を選ぶように心がけています。
ここでも最終的な選択はお施主さんに委ねることになりますが、有害な素材はおすすめしない理由を伝えています。
<#2につづく>
2023年4月8日 文:みもと