9/5 真昼の労働

昨日の夕方、雨が降っていた
私は雨が好きだ
緑があおあおとし、
鈍色に広がる空と
雨の音のなす何とも言えぬ静寂と
綺麗な庭に降る雨はとても美しいとオモウ
私の家にも庭がある
そこそこ広く、石畳みが敷いてある
しかしもう15年ほど経つのだ
防草シートの上に土が溜まってしまい砂利の間から雑草が数多生えていた
正直言って綺麗でない。
ふと庭を見たときに私は
手入れされていないあの庭を見て
かなしくも、さみしくも、なんとも言えぬ
感覚に陥った
(本来ならこの感覚を綺麗に文章で表現してみたいのだがわたしには未だできない。それ故にモヤっとする)
言の葉の庭の雪乃先生の家のベランダの植木鉢みたいな庭だった
あ、廃墟に進んでいるとオモッタ
だからなんとかしたいと思いながら昨日は寝た。

今日はゆったりとした起床をした
そして草を抜こうという気になった
箪笥の奥から1年ぶりにつなぎを出してやる気は十分だ
前に使ったのは体育祭のデコの時だ
頭には手ぬぐいを巻き
倉庫から麦わら帽子を引き出して
作業した
黙々と淡々と
緑を摘む、つむ、摘む

本来なら石畳みをケルヒャーで洗い、敷き直し
砂利を洗い
土をどけ
シートをはりかえ
など
してみたかった
15年の月日を強引に引き剥がす
あの感じをしてみたかった
今回はできなかったが
今年中に必ずやりたい
そして庭を自分好みに変えてやるのだ
乗っ取るのだ

あの言の葉の庭に出てくる美しいみどりのように
あめと鈍色が映えるみどりを。

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