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手関節尺側の痛みの評価について


今日は手関節尺側の痛みの評価について書いていきます

有名なところでTFCC損傷がありますが、それ以外にも手関節尺側の痛みを引き起こす病態がありますのでそちらも紹介していければと思います

手関節尺側に働くストレスについて

大きく分けて4つあると記載があります

①圧縮ストレス 

②剪断ストレス 

③牽引ストレス 

④摩擦ストレス 

手関節運動別では

①圧縮ストレス 手関節尺屈により

②剪断ストレス 手関節背屈・掌屈、 前腕回内・回外により

③牽引ストレス 手関節橈屈により

④摩擦ストレス 手関節橈屈・尺屈により

手関節尺側にはそれぞれストレスが働きます

そしてこのストレス別に引き起こる疾患は

①圧縮ストレス ②剪断ストレス ③牽引ストレス 

→ TFCC損傷

④摩擦ストレス 

→ 尺側手根伸筋腱損傷

が考えられるとあります

それぞれについて書いてきます

TFCC損傷について

TFCC解剖

橈骨、月状骨、三角骨尺側に存在

三角線維軟骨(TFC)、橈尺靭帯、メニスカス類似体、尺骨月状骨靭帯、尺骨三角骨靭帯で構成

近位部 橈尺靭帯(掌側・背側に存在)

遠位部 ハンモック構造(TFC)

尺側部 尺側側副靭帯

TFCCの役割

①下橈尺関節の安定性の維持

②橈骨手根関節の尺側の支持

③尺側への力の伝達とクッション作用

下橈尺関節について

下橈尺関節を安定させているもの

・TFCC

・骨間膜

・方形回内筋

これらの全てを切ると下橈尺関節は容易に脱臼するそうです

なので下橈尺関節に不安定性がある場合はTFCC損傷も疑われます

TFCC損傷テスト

①TFCCテスト

軸圧を加えながら圧迫して、回内・回外する

ストレステストが陽性で、MRIなどの画像所見が一致した際にはTFCC損傷と判断されるそうです

TFCC施術のポイント

手関節尺側部の直接の施術はもちろんですが、どこかの可動域制限などがあり、代償で手関節尺側のストレスが増大している可能性があるので

①前腕回内・回外可動域制限 代償でTFCCにストレス

②手関節背屈制限 代償でTFCCにストレス

③母指内転筋短縮 橈屈優位になるので尺側には牽引ストレス

④尺側手根屈筋の緊張 手関節尺屈位となる

これを僕はみています

施術した後には必ず効果判定をして疼痛が変わるのかチェックするのが重要です

尺側手根伸筋腱損傷について

起始 上腕骨外側上顆、尺骨後面

停止 小指中手骨底背側

その際に尺骨遠位端の尺骨溝を通過する

この部位にバンドが存在していてsubsheathと呼ばれている

subsheathが尺側手根伸筋腱を安定させているが、手関節回外運動時にこの部位は摩擦ストレスが生じると言われている

尺側伸筋腱損傷テストについて

肘を90°屈曲位でテーブルに置いて、前腕回外、手指伸展位とする

示指〜小指をつかんで回外強制

痛みが誘発で陽性

尺側手根伸筋腱損傷の施術のポイント

TFCC損傷とほとんどポイントは同じですが、尺側手根伸筋腱のトリガーポイントがないがどうかはチェックしています

あとは、筋膜の施術は効果がかなり見込めると思います


まとめ

手関節尺側の痛みについてでした

他にもあるかも知れませんが、日々勉強していきたいと思います

それでは、今日も臨床頑張りましょう

ではまた

参考文献 なぜがわかる評価戦略 より 引用








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