~装甲悪鬼村正~ 英雄編まで


このゲーム、抜きを志す者は無用である。

装甲悪鬼村正(村正と以下呼びます)、オタクなら聞いたことがあろうニトロプラス10周年記念で作製された名作ゲーム。ニトロプラスと自分の関連としてはphantomが初めてで、凄く衝撃を受けたことを覚えている。素晴らしく救いようがなく美しい終わりであったことをよく覚えている。その繋がりから、ニトロプラスのゲームをいろいろと知ったがプレイする気は正直そこまで無かった。エ〇ゲーだし。親に見られたくないし。ニトロプラスだし。そんなこんなで数年。大学生になり、村正が好きな友人ができ、魅力を時々私に語ってくれた。ちょうど自分の中でADVブームが来ていたのもあり、マブラヴ、Yu-Noと続く3作品目のエ〇ゲとしてプレイすることにした。この記事はその感想である。自分と装甲悪鬼村正を引き合わせた友人へ感謝。ちなネタバレ有。一応

1.ゲームシステムに対しての感想

まだ場数が少ないので他と比較するというのはまだ早いのかもしれないけど、幾つか他と違うと感じたところを書いておく。

まず、テキストが縦書きであるということ。基本的にノベルゲームって横書きなイメージがあったから、とても驚いた。これがまた古風な村正の雰囲気とよくマッチしていて、非常に良かった。場面場面で中央、左右に移動するので、特に邪魔とも思わなかった。これと併せて言うと、テキストのこだわりがすごい。自分のこと麿っていうやつ初めて見た。語尾やら言葉遣いがとにかく現代離れしていて、村正の独特な時代感にすぐ入り込めるようになっている。とにかく漢字が多いこと多いこと。初めは少し読みづらかったけど、慣れたら病みつきになる。

そして、私が最も衝撃を受けたのは、「ヒロインの好感度を上げると」そのヒロインが殺される、というとんでもねえシステム。村正の性質上仕方のないことではあるのだが。さすがニトロプラス!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ そこにシビれる!あこがれるゥ! バカかな?初見で一条さん死んだが

あと、昔すぎる作品をやりすぎたのもあるけど、良く動くこと動くこと。劔冑のバトルシーンは毎回手に汗握るものがあった。政宗登場シーンが個人的には大好き。真っ黒な画面に白い筆文字が死ぬほどかっこええんじゃ。

村正はその世界観を構築するために狂気ともいえるほどの多数の工夫を施している。作り手の情熱を強く感じることができる。この後は編ごとに感想を書いていこうと思いますわよ

2.第1編

まずタイトル音がでかすぎて耳がちぎれそうになった。音量調整をすべきでした。タイトルからサツバツ感を隠す気が無くて草

からくりサーカスみたいな、最初は一緒に力を合わせて戦うけど、なんらかのきっかけで分岐していく話なのかなあと景明さんがでてきてから思いましたが、もちろん違っていました。小夏かわいかったのに…。エttシーンがひどすぎて泣いちゃった。BGMがまじで気持ち悪かった覚えがある。これは本当に偏見なんですが、基本的に眼鏡をかけた教師のキャラってろくなやつがいないんすよね。ペルソナのあいつとかね。景明さんと新田くんの某シーンはまあ不穏な空気があまりにもプンプンしてたんですが、衝撃的だった。このシーンを見た時は、景明さんの村正は人に見られちゃいけないから口止めで殺したのかな?と思った。残り二名は失明と意識消失(?)だったので。OPは普通にかっこよくてよかったです。

第2編

ここで好感度高いやつ死ぬシステムが発動。この時はもちろん全く理解できていないので急にブシュとかいってビビった。エルフみたいな蝦夷の娘が死ぬ。ふなの息が残ってるのがしんどすぎたわ。やげんたおじさんかっこよかったですね。これが終わったら盃をかわそうみたいなこと言ったところで「あっっこいつ死んだわ」てなった。一条さんのおばあちゃんも話に関わっており、一つの話としてきれいにまとまっていて、第1編~英雄編のなかだと二番目に好きなシナリオですね。

第3編

村正のレースシーンを楽しむ回。砂をはらってもらう一条さんが可愛かったです。あとド派手おかまの雷蝶と茶々丸の会話も好きだったなあ。おっさんと娘の話はなんかきもくてあんまり好きじゃなかった。もし好きな人いたらすいません。一週目はここで一条さんが急に死んでめちゃくちゃ混乱しましたね…。まさか好感度あげたら死ぬとかおもわんやん。結構落ち込みました

第4編

GHQの陰謀がここではっきりと判明する。大和やばいっすね。

六波羅がいなくなったらGHQがせめてくるしこのままでいても六波羅の搾取が止まらないというどっちに転んでもつらい展開しかないという。前者に転んだのが英雄編というわけだが、残り2ルートでどうなるかが非常に楽しみ。なかなか時間とれないのとべつげーに浮気してるせいでできてないけど。話を戻すと、まあ話自体は胸糞でしたね。メイドインアビスを履修しておいたのであの燃料システムはすぐわかりましたよ(ドヤ顔オタク)。こういう話ってほんと良い人は一人残らず死んで、まじもんの屑とやべーやつしか残らないんよね。このへんまで来るとある程度慣れてきてはいたけどそれでもつらいものがありました。あの下ネタばっかり言う博士はなんだったんですかね…(俺は好き)

第5編

第1編~英雄編の中で一番好きなところ。ずっとわからなかった景明さんの過去が明かされる。個人的に光が公害で苦しむところの描写がやけに詳細でしんどかった。過去の内容は大体予想通りではあったけど、すばる(漢字忘れた)さんが死ぬところはめっちゃ泣いちゃった。あと、光は銀星号の思想に取り込まれてやばい感じになったのかと思ってたけど、光が予想よりマジキチで怖かった。まだあれが本音なのかはわかんないけど。苦しみの時間が長すぎたということなのだろうか。この作品の人々はみんな悪い意味で思想が強すぎる傾向にある。

追記:そりまちさんとの戦闘シーンめちゃくちゃかっこよくてすき

英雄編

一条さん(戦闘時に内蔵と肋骨が飛び出る女)ルート。政宗の技が全部えぐすぎてみていられませんでしたわ。でもそれが一途というかもはや狂気の沙汰ともいえる正義を表しているんですよね。景明さんと一条さんが相容れない考えを持っているのは前々からわかっていたことではあったけど、いざ迫られるととても苦しいものがあった。進撃でもそうなんだけど、正義の反対ってもう一つの正義で、一度起きた殺しを許すことなんて到底できないんですよね。ガビみたいな人が必ずいるから。でもそんなきれいごとで片付くほど世の中は甘くなくて…。結局は一条さんの意志が勝ったというおちでした。最後に村正とともに行くのはすごく良いと思った。自分の背中にある呪いを常に感じながら、彼女の信じる正義をしていってくれたらいいなと感じた。銀星号の話がわりとあっさりと終わったのでもう少し言及してほしかったという気持ち。あっさりとは言えないくらいのボリュームではあったから、主題が一条さんの話だからちょっともやついたのかな。


復讐編と魔王編が終わり次第、総論を書こうと思います


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?