オンラインイベントを内製化した話

corp-engr 情シスSlack(コーポレートエンジニア x 情シス)#3 Advent Calendar 2020の21日目です。
https://adventar.org/calendars/5605

はじめに

都内で情シスをやっております、キッチンと申します。
情シスslackにはほぼROM専で大変お世話になっております。

コロナ禍で今年の春頃は大半の展示会が中止に追い込まれました。
少しずつ戻りつつあるものの、まだ元通りとはいえない状況です。
そんな中、弊社でもオンラインでイベントを開催することになり、
そのときの顛末を書いてみます。

依頼がきた

ある日slackのメッセージが飛んできました。
「オンラインイベントを開催したいので機材の購入を見繕ってほしい。
開催は約1か月後」

1カ月後…?イベントの内容は…?

「ゲストを招いた対談形式で生配信する。」

これは大変なことになる…そんな予感しかありませんでした…

コンテンツを決める

今は様々な動画サイトがあるし、Zoomのようなweb会議ツールでも
機能が充実しているため、参加ユーザーの動線を気にしなければ
選択肢は自由だと思います。
ですので、イベントで「なにをどうやるのか」を決めることが先です。
でなければ機材がいつまで経っても選定できません。

依頼された内容は「対談形式の生配信」ですが、仮に60分のトークイベントをカメラ一発で垂れ流すのであれば特に難しいことはありません。
じゃあ昨今のオンラインイベントはと言うと、そのレベルではなかったりするわけです。
依頼主に確認し、絵を書いてもらった結果こうなりました。

画像1

外部からの登壇者はどうやって参加…?

「Zoomで参加し、現場の登壇者と会話させたい」

どうやるの\(^0^)/

機材と構成を決める

こうなると機材の選定だけではみんな困る気がしたので、
がっつり参戦し当日のオペレーションにも加わることにしました。
まず機材を調達します。

・HDMIスイッチャー
・USBのHDMIキャプチャ
・有線マイク
・ヘッドホンアンプ
・USBのサウンドカード
・ケーブル類
・その他雑品

複数台のカメラを使用する可能性があったので、念のため流行りのHDMIスイッチャーは購入しておきました。
ATEMも試してみましたが、学習コストの兼ね合いで直感的かつ物理的に
操作できるVR-4HDにしました。
(もちろんATEM+オーディオミキサーも全然ありです)

依頼主にはがっつり絵コンテを書いてもらう中で、動画差し込みや質問ツールでのQ&Aも増え、総シーンは20程度だったかと思います。
それを踏まえて配信ツールであるOBSにて設定を詰めつつ、Zoomで参加する外部登壇者と現場の登壇者をどう会話させるか検討しました。
最終的な構成はこちらです。

画像2

黒がUSB接続、赤が映像、青が音声です。
今回使用したPCの音声端子がヘッドホン/マイク兼用だったため、
USBサウンドカードを購入し、外部登壇者の音声をヘッドホン端子(IN)でZoomに送り、マイク端子(OUT)はヘッドホンアンプに送ってからの分配、現地登壇者にはイヤモニ的に片耳イヤホンをつけていただき会話を成立させました。

そして本番

映像/音声オペレーターの私を含む計4名で実施しました。
さすがにADさんの役割まではこなせないのと、何かあった時のために補助人員を用意しておくのが大切です。
最後の最後でOBSの設定ミスにより音声が消えてしまいましたが、なんとか終わらせることができました…!

かかった費用

機材だけで40万程度でした。人件費はプライスレス
外注の諸々を考えたら十分なコスパは出せたのでは

その後

社員総会や社内向けイベントもほぼ同様の構成で行っています。
詳しくは書けませんが、やはり直接顔を合わせることが難しい環境の中で、
オンラインのリアルタイムイベントで社内の一体感を醸成していく
というのは結構大事なんじゃないかなと感じています。

これから取り組もうとしている方の参考になれば幸いです。